ハワイ土産の超定番であるハワイアンホーストのマカデミアナッツチョコレート。味もパッケージも、旅心をくすぐるエキゾチックなものですが、そこには日本のDNAが流れていたのです。
きっかけは偶然から
50年以上前のこと。マウイ島に暮らす日系三世のマモル・タキタニ氏は、読書をしながら、ナッツをつまんでいました。姪っ子のカレンさんから口にチョコレートのかけらを入れられて何気なくナッツと一緒に食べたところ、そのおいしさに驚いたといいます。この食べ合わせは、一族や友人の間で大流行しました。
樹上のマカデミアナッツ
マモルさんは日系三世ですが、生まれたのは日本。1912年に山口県で誕生し、その後ハワイに渡りました。
もともとお菓子屋さんになるのが夢だったこともあって、妻のアイコさんとナッツ入りチョコレートの研究に明け暮れます。手ごたえをつかんだマモルさんは、ホノルルで勝負することを決意しました。
ホノルルで会社を設立
乾燥させたマカデミアナッツの実
ホノルルで工場を立ち上げようとしていたところ、既にマカデミアナッツ入りチョコレートを販売していた会社を知ることになります。「エレン・ダイ・キャンディーズ」は、彼のイメージしていた商品とは違うものを出していましたが、一から工場をつくるよりも早いはずと考えたんですね。
さっそくオリジナルレシピの商品をつくりましたが、思ったように売れません。そこで商品を抜本的に見直すことに。もっとマカデミアナッツの個性を生かすチョコレートを使わないといけないという結論に至ります。
偶然の食べ合わせとなったチョコレートのメーカーであるネスレに、ハワイらしい、もっと甘さを控えたチョコレートをつくってもらうように依頼しました。
最初は門前払いだったものの、何度も熱心にアタックした結果、ネスレが専任の技術者を送ってくれることになりました。
その後5年もの研究を行い、以下のハワイアンホーストが理想とする条件をクリアする商品が誕生しました。
・マカデミアナッツ独特の味を最大限に生かす
・常夏のワイキキを持ち歩いても溶けにくい
・食べる人全てをとろけさせるチョコレートの魅力を備え持つ
島中を行商し、地道に販売活動を続けたところ、次第に観光客の間で話題になり、今はハワイの超人気土産になりました。
ファウンダーズコレクション(日本未発売)
それにしても、甘すぎないを目指したのは、やはり日本人の感覚によるものと思えてなりません。
http://www.hawaiianhost.jp/
[All photos by Hawaiian Host]
ハワイアンホースト
http://hawaiianhost.co.aqa.sh/about/index.html
http://www.hawaiianhost.co.jp/brand/hawaiianhost/index.html
http://www.hawaiianhost.co.jp/company/outline.html
Hawaiian Host
https://www.hawaiianhost.com/foundation/
海外移住資料館
https://www.jica.go.jp/jomm/newsletter/tayori16_02.html
ハワイの歩き方
https://www.hawaii-arukikata.com/news/hawaiianhost_founders_collection.html