
ロレーヌ地方にある歴史のある街メッス。3000年の歴史を持つメッスの街には、ヨーロッパのゴシック建築の中でも最高峰と称されるサンテチエンヌ大聖堂や、メッスの街を流れる川の風景など、美しいヨーロッパの街を堪能できることができます。現地に旅行で訪れた筆者が、メッスの街の魅力をご紹介します。
サンテチエンヌ大聖堂


メッスのシンボルと言えば、サンテチエンヌ大聖堂。高さ42mもあるこの大聖堂は、ゴッシク建築の中でも最も美しいと評されています。実際、このサンテチエンヌ大聖堂を前にすると、圧倒的なその存在感に、思わず見とれてしまうほど。ファッサードには息を呑むほど美しい繊細さがあり、大聖堂からは、歴史の重みが感じ取れます。
サンテチエンヌ大聖堂はステンドグラスも有名。なんとその面積は6500 m²。ランテルヌ・デュ・ボン・デュー(神のランプ)と呼ばれるほど、その美しさが際立っています。ステンドグラスを眺めていると、どこか心が洗われるようです。
メッスの街を流れる川


(C)Nanako Kitagawa
メッスを訪れて印象的だったのが、川の風景です。メッスの川は、ゆったりとした流れで、川沿いを歩くだけで、のんびりとした気分になれます。

夜の川辺の風景は昼間とは様相も変わり、ライトアップされた街並みが川面に写り、ロマンチックな雰囲気になります。ただただ川辺を歩くだけでも、この街を訪れて良かったと思うほどの美しさです。
ポルト・デ・ザルマン(ドイツ人門)

メッスには、中世の城塞が現在も残っています。ポルト・デ・ザルマンは、大きな城塞として有名。かつては、メッスの街を外敵から守る役割を果たしたポルト・デ・ザルマンは、現在はその役割を終えましたが、それでもかなり迫力がありました。
フォッシュ大通り

(C)Nanako Kitagawa
フォッシュ大通りは建築の実験室と呼ばれるほど、ヨーロッパで稀な建築物が見られる通りです。パリなどの大都市でも見ることのできない、立派な建築物が立ち並びます。
また、メッスには、有名な美術館ポンピドゥー・センター・メッスやクール・ドール博物館などもあり、芸術も楽しむことができます。
メッスは治安も比較的よく、パリからもTGVで1時間半で行くことができるので、観光しやすい街ではないかと思います。パリ旅行でフランスを訪れた時は、ぜひメッスまで足を伸ばしてみませんか。フランスの奥深い魅力を味わうことができます。
参考
[VISIT METZ]
[All Photos by shutterstock.com and Nanako Kitagawa]
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Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
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