変わり者とか根暗なヤツと思われても構いません。
「曇り空」が大好きです。
白と灰色のグラデーション。しっとりした空気。その空色に映える街並みが心の琴線に触れるのです。
もともと友人や恋愛対象にアンニュイな人を選びがちな筆者。
雲ひとつない快晴の日など、まるで松岡修造氏100人に囲まれたような気分になってどっと疲れてしまいます。(ファンの方、ゴメンなさい)
それは旅する時も同じで、訪れた土地が曇り空に包まれていると気持ちが一層高まります。
今回は、47カ国巡ってきた筆者が「曇り空」が似合うと感じた世界の街をご紹介しましょう。
モスクワ
社会主義時代から変貌を遂げながらも、今なお荘厳な雰囲気を醸し出すモスクワ。スターリン建築や巨大な団地が点在する街は重厚感に満ちています。どことなく薄暗さも漂う街並みにはどんよりした曇り空がお似合い。
シカゴ
アメリカ第3の都市、摩天楼の発祥地でもあるシカゴ。モノトーンの高層ビル、グレーの曇り空とミシガン湖が奏でるダークなコントラストはどこか幻想的。ミシガン湖から吹きつく冷たい風は凛としていて心に響きます。
プラハ
まるで中世の世界に迷い込んだような街並みが広がるプラハ。ヨーロッパの華やかさを持ちつつも、革命や占領という歴史が残した陰影な雰囲気が曇り空によく似合います。雪がうっすらと積もる冬のカレル橋は最高にポエティック。
レイキャビク
ヨーロッパの北の果て、北大西洋に浮かぶアイスランド。白い空と雪山、ブルーの海にレイキャビクのカラフルな家々が映えます。曇り空に向かってそびえ立つハットルグリムス教会はまるでRPGに登場しそうな存在感。
エディンバラ
石造りの重厚な街並みのエディンバラ。丘の上に建つ堅固なエディンバラ城は荒々しい曇り空にこの上なくお似合いです。
ちなみにエディンバラ城はドラクエ3で「田舎者は帰れ帰れ!」と言い放ち、勇者たち一行を城内に入れてくれない兵士がいるエジンベア城の舞台とされています(諸説あり)。“消え去り草”と聞いてピンと来る人も多いのではないでしょうか。
以上、筆者が勝手に感じた「曇り空」が似合う街をご紹介しました。おそらく少数派かと思われますが、同じような嗜好の方の旅のご参考になれば本望です。
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