旅の目的は「たったひとつ」で良い
旅の目的は「たったひとつ」が潔いと思いませんか。
あれもこれもと盛りだくさんは、大人には野暮というもの。情報が氾濫している現代だからこそ、余計なものは削ぎ落として、自分の「たったひとつ」を選び取るのが粋。旅の荷物はシンプルに、期待だけを詰めて。
私たちがまだ訪れたことのない、未知の場所や絶景。
笑顔で迎えてくれる、あたたかい地元のひと。
生産地ならではの、新鮮で美味しいもの。
珠玉のように散らばる日本各地の魅力を発信する「ONESTORY(ワンストーリー)」。「ONE=1ヵ所」を求めて日本を旅するメディアから、私たちの「たったひとつ」が見つかりそうです。
ワクワクする夏がやってくる
日差しが日ごとに強くなってきて、夏の訪れを感じます。大人になってしまうと、「夏は暑くて、汗をかくからいや」「夏の満員電車は最悪」などとネガティブなことを考えがち。
子供の頃は、ジリジリする太陽、真っ青な海、濃い緑の森、モクモクの入道雲、水の冷たさ、冷えたスイカなど、夏ならではの風物詩にあんなに焦がれていたのに。気持ちの片隅に隠れていた夏への憧れを、呼び起こしてみましょう。きっと気持ちがワクワクして、夏色の旅に出たくなりますよ。
新茶は初夏の香り
佐賀県嬉野市
夏の訪れを感じるのは、日差しの強さや気温だけではありません。嗅覚からも、私たちは夏を感じます。新茶の香りは、初夏の香り。初摘みのお茶をいただくと、「ああ、今年の夏が来たのだ」と嬉しい気持ちになりますね。嬉野茶の発祥「大茶樹(だいちゃじゅ) 」のある不動山地区には、山の斜面を利用した棚田状の茶畑が広がります。クリエイティヴ・プロデューサー丸若裕俊氏と、佐賀県嬉野市の茶葉のスペシャリスト松尾俊一氏の出会いから生まれた茶葉店「幻幻庵」では、嬉野茶を中心に選りすぐりの茶葉を東京で購入することが可能。
ONESTORY(ワンストーリー)
一緒にお茶作りに励む仲間はもちろん、茶の木や土地と一緒に喜びを分かち合う。[幻幻庵/佐賀県嬉野市]
幻幻庵
住所:東京都渋谷区宇田川町4-8 昭和ビル1F
営業時間:月曜~木曜11:00~23:00/金曜~日曜11:00~24:00
休日:無休
URL:http://www.gengenan.net/
佐賀県嬉野市不動山
九州の最も高い場所にある温泉
夏山も良いものです。九州でも最高所にある天然温泉「法華院温泉山荘」。「九州の屋根」とも言われる1,000mを超える山が20座以上連なるくじゅう連山にあり、登山しなければたどり着けない温泉。登山口から2時間半かけてたどり着いた温泉で汗を流すのは、至福の時間。源泉掛け流しの硫酸塩泉は、筋肉痛や関節痛、運動麻痺、疲労回復などに効果があると言われます。5月〜6月には天然記念物のミヤマキリシマが山肌をピンク色に染め、山は夏の装いに衣替えします。
ONESTORY(ワンストーリー)
登山をしなければたどりつけない、九州最高所に湧く秘湯。[法華院温泉山荘/大分県竹田市]
法華院温泉山荘
住所:〒878-0202 大分県竹田市久住町大字有氏1783
電話:0974-77-2810
URL:http://www.hokkein.co.jp
女神降臨伝説を守る海鳥居
国東半島の東側にある奈多海岸のほぼ中央に鎮座する神社「八幡奈多宮(はちまんなだぐう)」。参道は、本殿から3つの鳥居を経て砂浜へと続いています。海鳥居が立つのは、海上300mに浮かぶ市杵島(厳島)で、三女神のひとり市杵島比賣(いちきしまひめ)が降臨したという伝説が残る島。朝日に照らされた海鳥居は神々しく、思わず頭を垂れる美しさ。ご主祭神は比売大神、応神天皇、神功皇后でお二方が女神であり、縁結びをはじめ女性にご利益が高いと言われています。
ONESTORY(ワンストーリー)
女神降臨伝説が残る、霊験あらたかな海辺の神社。[八幡奈多宮/大分県杵築市]
八幡奈多宮
住所:大分県杵築市奈多229
アクセス:大分空港より車で約10分/JR日豊本線杵築駅より車で約20分
奇跡の清流「仁淀ブルー」が育てるお茶
高知県吾川郡仁淀川町は、「奇跡の清流」と謳われる仁淀川の源流域。深い川底まで透き通るコバルトブルーの清流は「仁淀ブルー」と呼ばれ、全国の一級河川水質ランキングでも連年1位を記録。仁淀川町で谷間の斜面を利用して、古くからお茶(仁淀茶)が栽培されています。清流からの朝霧・夕霧と昼夜の温度差が育む美味しいお茶で、仁淀川町では県内の約40%近い土佐茶を生産しています。
参考
[お茶 仁淀川町]
ONESTORY(ワンストーリー)
大自然の中での豊かな暮らしが、唯一無二の商品を生む。[tretre/高知県吾川郡仁淀川町]
tretre/トレトレ株式会社
住所:〒781-1741 高知県吾川郡仁淀川町名野川27-1
電話:0889-36-0133
URL:http://tretre-niyodo.jp/
今回のたったひとつは、子供時代の気持ちに戻っていく夏色の絶景。私たちが旅へ向かわずにいられないのは、日常で求められない「たったひとつ」に出逢うためなのです。