有松ってどんなところ?
愛知県名古屋市にある有松は、名古屋駅から名鉄で20分弱の場所にあります。「有松・鳴海絞り」の産地として名高く、2019年5月には「日本遺産」に選ばれました。有松・鳴海絞りは、布の一部をつまみ糸で括ったりするなどして、藍染めしてできる絞りです。有松・鳴海絞りは、絞り技法が豊富で100種類以上あるといわれています。
また、有松の特色ある町並みは現在も多く残っており、その美しい景観を楽しみながら散策するのもまたオツなのです。
景観を損なわないよう、お店には目立つ看板はほとんどなく、有松・鳴海絞りののれんがかけられています。
有松・鳴海絞りについて知る「有松・鳴海絞会館」
1階は絞り商品の販売コーナー、2階では伝統工芸士による有松・鳴海絞りの括り実演を間近で見ることができるのです。また、職人さんを中心とした有松の紹介映像を通し、有松について知ることができます。
1階で販売されている有松・鳴海絞りの商品。こちらはバッグ。他にもタオルや雑貨など有松・鳴海絞りの商品が揃っています。
手蜘蛛絞りと呼ばれる技法の実演
住所:愛知県名古屋市緑区有松3008番地
TEL:052-621-0111
開館時間:9:30~17:00(実演は16:30迄)
HP:https://shibori-kaikan.com/
有松・鳴海絞りからインスピレーションを得たグルメ&スイーツたち
有松・鳴海絞りとコラボしたスイーツが色々なお店で楽しめます。町の散策がてら、有松でしか食べられないグルメはいかが?味覚だけでなく、視覚からも楽しめるグルメが揃っていますよ。
カフェ&バル庄九郎
有松・鳴海絞りの開祖である、武田庄九郎の本家跡をカフェ&バルにしたというお店。隣には名古屋市指定文化財の竹田家があります。古民家カフェならではの、趣きある空間に癒されますよ。
ランチメニューの中から、筆者は限定15食の「庄九郎ランチ(1,500円・税抜)」を選択。見た目も美しい、3種類のアレンジ寿司(いくらとホタテ、ネギトロ、マグロ)が味わえます。はまぐりのスープ・デザート・飲み物付きなのも嬉しい。
飲み物はお抹茶を選びました。
住所:愛知県名古屋市緑区有松1804
TEL:052-627-2055
営業時間:
ランチ 11:00~14:00(L.O.13:30)
カフェ 14:00~16:00
ディナー 17:00~22:00(L.O.21:30)
定休日:月曜日
食べログ
ぐるなび
Cafe T-Ryujyu/有松・鳴海絞りの藍色をイメージした「藍ラテ」
開放感のあるこじんまりとしたカフェ。温かみのある空間が落ち着きます。
有松・鳴海絞りの藍色をイメージしたという「藍ラテ(600円・税抜)」。優しい藍色に癒されます。これは、バタフライピー(藍胡蝶)というハーブティーを使用しているから。
甘みはついていますが、もっと甘さが欲しい方は、シロップもついているので調節できますよ。写真はホットですが、アイスもあります。
藍ラテ以外にも、スイーツやランチメニューも充実しています。
住所:愛知県名古屋市緑区有松1051
TEL:052-693-9056
営業時間:10:00~18:00
定休日:火・水曜日
食べログ
ぐるなび
石窯パン ダーシェンカ 蔵
旧絞り問屋商家 神谷半次郎邸、通称「神半邸」に今も残る蔵の中に、オリジナル石窯を置き、パンの製造と販売を行っています。
旧東海道沿いに目立つ看板があるので、それが目印のパン屋さん。美味しそうなパンが沢山並びます。ダーシェンカ 蔵のパンは、国内産の低農薬とオーガニックの小麦以外は一切使用せず、100%手作りの季節のフルーツ酵母と、自家製の石窯で丁寧に作られているのだとか。
有松・鳴海絞りにちなんだ3色のメロンパン「有松 てまり めろんぱん(500円・税抜)」は、見た目も可愛らしく、お土産にもよさそう。てまりというだけあって、ミニサイズのメロンパンです。紅麴、抹茶、ブルーベリーなどの自然素材を使った模様が入っていて、有松らしい和の風情を感じさせてくれますね。
個人的に、メロンメロンしていない、やさしい素朴な味が気に入りました。販売されているパンは、店内でイートインも可能です。
住所:愛知県名古屋市緑区有松町大字有松字往還北106
TEL:052-624-0050
営業時間:10:00~18:00
定休日:月・火曜日
HP:http://ishigamapan.jp/aboutpan/index.html
食べログ
ぐるなび
昔ながらの喫茶店。CAFE NaNa
有松駅からほど近い、昔ながらの喫茶店の雰囲気が残る、CAFE NaNa。店内は雑誌や新聞が置いてあり、地元のおじいちゃんやおばあちゃんも気軽に訪れるお店のよう。地元の人たちに混ざって、のんびりお茶をしてみてはいかがでしょうか。
トーストに有松・鳴海絞りの柄をイメージしたという「有松トースト(650円・税抜)」。名古屋といえばあんバタートーストのイメージですが、こちらは有松風にアレンジされています。
トーストにはホイップクリーム、小倉にバニラアイス、はちみつがかかったあま~い一品。ビジュアルもインパクト抜群。歩き疲れたら、甘いものでほっとひと息ついてみては。
有松・鳴海絞りの体験もできる!有松工芸で”絞り体験”
有松工芸の7代目、濱島正継さんが教えてくれる有松・鳴海絞り体験。有松・鳴海絞りの歴史から、有松・鳴海絞りの方法までわかりやすく説明してくれます。「初心者でも簡単に出来る!」と濱島さんは言いますが、本当にできるのでしょうか?実際に体験してみました。
本来の有松・鳴海絞りは、括り、染色、糸抜きなどの工程を経て完成するもので、全ての作業を一人で行うものではなく、分業制で行われているのです。今回は体験ということで、初心者でも出来るものを最初から最後まで行います。
まず、手ぬぐいとハンカチのいずれかを選びます。筆者はハンカチを選択。染めたい柄によっても折り方が異なるのですが、ハンカチを折っていきます。
折り終えたら、木の板で挟み輪ゴムで固定します。言われたとおり、ここまでは結構簡単。
初めてということもあり、筆者は簡単なものにチャレンジしましたが、つまようじや糸、ボールを使って絞りの柄を作ることもできますよ。こちらだと、より有松・鳴海絞りらしい柄に染めることができます。
いよいよ、染めに入ります。この日用意されたスレン染料は3色。藍色、緑、ピンクです。みんなそれぞれ、好きな色で染めることが可能です。
ビニール手袋をはめ、濱島さんの指示の元、染料に漬けていきます。染めたい柄によって、漬ける向きなどは異なります。筆者は緑とピンクの2色染めにすることにしました。それぞれ、漬けている時間は30秒ほど。染料に漬けている間、緊張して手がぷるぷると震えます。ここで、染料の中にドボンしてしまったら台無しになるので気をつけましょう。
漬け終わったら、濱島さんがすかさず洗います。その後もう一度洗って乾かします。
きちんと綺麗に柄になって染まっているのを見ると、ちょっと感動。そして嬉しい。この絞り体験、リピーターの方も結構いらっしゃるそうですが、体験してみて納得。他にも色々とチャレンジしたくなってしまいますね。
お土産にも最適。センスを感じる手絞りの商品が揃う「aigaeshi」
キラリとセンスが光るお店「aigaeshi」。こちらに置いてある商品は全て、メイドイン有松。有松・鳴海絞りを受け継ぎ、若い作り手の感性で作られた商品が並びます。
手ぬぐいのほかにもバッグや傘、ストールなどもあります。どの商品も素敵なので、色々と目移りしてしまいそう。
住所:愛知県名古屋市緑区有松3016
TEL:052-770-9836
営業時間:10:00~17:00
HP:https://www.aigaeshi.com/
10月からは秋の有松キャンペーンがスタート!
10月1日(火)~11月10日(日)の期間は「秋の有松キャンペーン」が始まり、お得に有松観光が楽しめます。
名古屋市が、名古屋鉄道とタイアップ。「秋の有松キャンペーン」では、有松・鳴海絞りを体験できる「有松しぼり体験きっぷ」と、有松・鳴海絞会館の資料室入場利用券(お土産付き)とエリア内の飲食店やお土産店から割引やサービスが受けられるクーポンつき「日本遺産のまち『有松』おさんぽきっぷ」を販売。
お得に有松観光ができるきっぷで、有松観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。
[All Photos by Chika]