神秘的な空気漂う「モレーン湖」
カナディアン・ロッキーのバンフ国立公園内にある「モレーン湖(Moraine Lake)」は、雪深くなる冬は車両規制がかかり一般車両は入ることができなくなる限定エリア。通常は5月下旬ごろから10月中旬まで規制解除され(※各年によって日程が異なります)、多くの観光客やハイカーたちにとって待ちに待った季節となります。
テンピークスと呼ばれる岩山が連なった景色を背景に湖が佇むこの美しい景色。実際にここに立った時の澄みきった空気感は、何年たっても忘れられない程の印象深い場所です。
ラーチバレー(Larch Valley)は、モレーン湖の湖畔を起点とし、その名の通りラーチ(カラマツ)が生い茂る森を通り抜けて進む、人気のハイキングコース。秋にはラーチの木々が黄色く染まる中を歩いて進みます。
ラーチバレー(Larch Valley)へ出発
モレーン湖の湖畔から、生い茂る木々の中を木漏れ日を感じながらジグザグに進んでいきます。途中、木々の隙間からモレーン湖もチラ見できますよ。緑の木々の中にエメラルド色の湖が見える度に癒されつつ、湖がどんどん遠くなっていくのを感じます。
しばらく歩くと、別のハイキングコース(エッフェルレイク方面)との分岐点があるので、右のラーチバレー方面へ。さらに進んで、木々の中の山道をゆっくりと登っていきます。
森を通り抜けると、視界が広がる絶景が!
生い茂る木々が少しずつ少なくなってきて、今度は周囲の山々が斜め上に見え始めます。カナディアン・ロッキーの山々の迫力を感じながらさらに進んでいくと、視界が広がる少し開けた場所へ到着。
テンピークスをバックに、ラーチの木々が見事に黄葉した大絶景が広がっています。ここ辺りから、何ともいえない空気の爽快さをずっと感じて歩くことに。
森林限界線をぬけると視界が広がり、雄大な山々が目の前に
この開けた場所からさらに登っていくと、いよいよ森林限界線を越えていきます。周りに生い茂る木々がさらに少なくなっていき、足元には高山植物や草が緩やかに風にゆれています。
今まで見上げていた景色が目の高さに広がる時。360度どこを見てもカナディアン・ロッキーの山々が見渡せ、岩山が迫ってくるような優しく見守ってくれているような、グッとくる時間でした。
先程まで歩いてきたラーチの木々も見下ろせるほどの位置に。静かな落ち着いた空気が漂う中で、ランチ休憩となります。たくさん歩いて運動した後の気分の良さと空気の美味しさで、なんとも贅沢なお食事タイム。少し休んだら、登ってきた道を引き返して、モレーン湖まで帰ります。
もっと先を行く上級者コースも
ここからさらに歩くと、センチネル・パス(Sentinel Pass)という峠を越えるルートも。山と山の谷間を抜けてさらに歩いていく、中~上級者向けのコースです。あの山の間からの絶景がまた見応えがあるようですよ。
初級者向けコースとはいえ、森林限界線まで登っていくのでかなり標高の高いところまで到着します。ゆっくり歩いて自分の体調を確認しながら、楽しいハイキングを!大陸ならではのド迫力の絶景が待っていますよ。
※ このルートは、グリズリーベアと呼ばれるクマが出没する可能性があるエリアとして、注意書きがあります。複数人数で歩かないといけないので、個人旅行で行く場合はガイドツアーに参加した方が安心ですよ。
トリップアドバイザー
・ラーチバレーに関する口コミ
・バンフ国立公園ハイキングツアー
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