ヨーロッパ観光に強いコンドル航空
コンドル航空はドイツ発着で、主にヨーロッパ、地中海、アメリカ、中南米の観光地に乗り入れる航空会社です。国際線の主要拠点はフランクフルト空港で、格安LCCの魅力も備えています。そのため、日本から利用する場合は、フランクフルトへ直行便が出ている航空会社を利用したあと、コンドル航空に乗り換えるのがおすすめです。
日本から直行便のないベルリンへの移動や、ドイツを観光した後に別のヨーロッパ諸国を巡るのにも使える、ヨーロッパ周遊旅行にぴったりな航空会社です。
今回は、長時間のフライトでも美味しく、すべて平らげてしまったプレミアムエコノミーの機内食をご紹介します。長距離便のため機内食は2回と、豊富な無料のノンアルコール・アルコール飲料の提供があります。
ポートランド発フランクフルト行き(DE2091便)夕食
19時00分にアメリカのポートランド空港を離陸し、1時間も経たぬうちに機内食の提供が始まりました。今回、筆者が利用したのはプレミアムエコノミーのため、事前に座席には機内食メニューが配布されており、メニュー内容を確認することができました。
メニューは、ドイツの航空会社のためドイツ語と英語の二言語表記。中を確認すると夕食と朝食、飲み物の詳細が書かれています。日本語が話せるスタッフがいない国際線のサービスでは、メニュー内容が聞き取れなかったり、どんな種類の飲み物が用意されているか分からないことがあるため、書面でチェックできるのは嬉しいポイントです。もしも、英語が苦手でもキャビンアテンダントへ注文する際、欲しい飲み物を指差せば誤解なく伝わります。
こちらが実際の夕食です。お洒落な写真が目を引く紙の箱に、「CHICKEN TERIYAKI」と書かれたホイル、そしてドイツでよく見かけるロールパンがトレイの上に乗っています。
気になる箱の中は、前菜のリング海老のスモークサーモンとハーサディシュのマリネとデザートのキャラメルチーズケーキ、さらに、ベイビーベルチーズと日本でも馴染みのあるキットカットが収まっています。機内食のシーフードにはあまり期待していませんでしたが、前菜のリング海老とスモークサーモンは日本人も納得の美味しさです。ハーサディシュ(西洋ワサビ)の酸味がうまくマッチしています。
また、メインディッシュは照り焼きソースで味付けした鶏むね肉の細切り、野菜、ご飯です。出来立てのようにご飯はホクホクで食感も日本米にかなり近く、欧米のエアラインで美味しい白米が食べられるとは思っていませんでした。味付けも馴染みのあるテリヤキ味で食が進みます。
デザートのチーズケーキも甘すぎずチーズの味わいも楽しめ、夕食全体としてのバランスが非常に整っている印象です。キットカットは袋に入っているので、後で小腹が空いたときに食べることもできます。
なお、スタンダードなプレミアムエコノミーの機内食をいただきましたが、事前にホームページからベジタリアンやヴィーガン向けの特別メニュー、乳糖やグルテンの入っていない食事などを選ぶこともできます。(プレミアムメニューは有料オプションとなります)
ポートランド発フランクフルト行き(DE2091便)飲み物
食事の際に欠かせないのが飲み物です。筆者は夕食時に白ワインをいただきましたが、他にも豊富な種類の飲み物が取り揃えられています。
今回は、赤/白ワイン、スパークリングワイン、ビール、スピリッツ6種、ミネラルウォーター、コカコーラ、コカコーラゼロ、ファンタ、ジュース、コーヒー、紅茶などを用意。さらに、夕食後30分ほどで飲み物の再提供がありました。
ビールを注文するとデンマーク生まれのビール、カールスバーグが登場。生産もコペンハーゲン(デンマーク)と、端々にヨーロッパに近づいていることを感じます。
ポートランド発フランクフルト行き(DE2091便)朝食
ポートランド発フランクフルト行きの飛行時間は約10時間の長旅。朝食は、フランクフルト空港に着陸する2時間前に始まりました。
夕食時と同じ紙の箱を開けると、新鮮なカットフルーツとコールドカットのミックスが登場。パンは2種類ついてきたので、ひとつはチーズなどを挟めば簡単サンドウィッチに早変わり。もちろん、パン用のバターとジャムがついているので、別々に食べることもできます。ストロベリーヨーグルトも程よい甘さです。ロングフライトの疲れも影響して食欲がなくても、温かなホットコーヒと一緒にいただけば、すっきりと目覚める朝食内容です。
ポートランド発フランクフルト行き(DE2091便)その他のサービス
プレミアムエコノミーでは、シートが通常のエコノミーに比べてゆったりとしたスペースが確保されています。シートは暗めの青色で統一されており、落ち着いた印象に。快適な睡眠のためにブランケットと幅広の枕が用意されています。
アメニティも充実しておりコンドル航空のメインカラーであるグレーを基調としたバックの中には、アイマスク、歯磨きセット、イヤホン、耳栓、ロングソックスが収納。
海外の航空会社の機内は寒いことが多いですが、ブランケットとロングソックスのおかげで、冷え性な筆者でも寒さを感じることはありませんでした。
座席にある機内モニターは9インチと大きく、映画やドラマなどのエンターテイメントを楽しむのに最適です。映画は約80本、テレビドラマは約100本とロングフライトでも飽きることはありません。また、USBポートもモニターのすぐ横に用意されているので、携帯の充電も可能です。
以前、コンドル航空はドイツ最大の航空会社ルフトハンザドイツ航空の子会社だった歴史があり、その名残で現在も、コンドル航空のマイレージプログラムはルフトハンザの「Miles & More」を利用するなど、総合的なサービスが良いのが印象的です。
また、機内安全ビデオにも注目!なぜなら、あの有名なチャールズ・チャップリン、エルヴィス・プレスリー、マリリン・モンローが登場するからです!・・・といっても、彼らは著名人に扮した役者さんたち。もちろん本人ではありませんが、楽しく機内の安全説明や道具の使い方を知ることができます。
コンドル航空での空の旅は、想像以上に美味しかった機内食に、ユニークな面も持ち合わせたサービスが揃っています。
[All photos by Mia]