冬だけの味わい「寒晒し蕎麦」
秋に収穫したそばの実を厳寒期に仕込む 「寒晒し(かんざらし)そば」。寒い時期にそばの実(玄そば)を清流に数日間浸しておくことでアクを抜き、その後寒風にさらして乾燥させて作られます。淡い緑色になった蕎麦は、アクを抜くことで苦みやえぐみがなく、甘みが増すのだそうですよ。
大分県のそば処「豊後高田」
もともとは蕎麦の産地ではなかった豊後高田市ですが、平成14年にそば産地にするための挑戦が始まったといいます。多くの苦労を乗り越え、現在では西日本有数の蕎麦の産地として知られるように。
豊後高田の蕎麦は1年に2回、春と秋に収穫するのが特徴。新そばを1年に2度食すことができるということですね。毎年6月頃と11月頃には、市内の「豊後高田そば認定店」で、新そばを味わうことができるそうですよ。
豊後高田での「寒晒し蕎麦」作り
信州などの寒い地方で作られることが多い「寒晒し蕎麦」ですが、九州でも生産してみようと、大分県のそば処「豊後高田」の地元の有志たちがチームを結成。2014年から「寒晒し蕎麦」の製作を始め、毎年取組んでいるのだそうです。
9月に蕎麦の種まきをしたのち、11月に収穫。大寒の日の前日(今年は1月19日)には、市内の夷にある荒谷湧水池で、玄そばの浸水式が執り行われました。その後、25日に水揚げをして天日乾燥された蕎麦は、2月の上旬頃に製粉されます。2月15日からの「寒晒しそばフェア」に向け、着々と準備が進んでいますよ。
豊後高田の「寒晒しそばフェア」
「寒晒しそばフェア」は、同市内の夷谷温泉で2020年2月15日(土)から毎週週末に実施されます。フェアは3月中旬までを予定していますが、700食限定のため売り切れ次第終了に。この時期だけの特別な蕎麦を味わってみたい方は、早めにチェックしてみてくださいね。
期間: 2020年2月15日(土)~
実施日程: 毎週土・日曜日11:00~14:00
場所: 夷谷温泉
所在地: 豊後高田市夷1851-1
電話: 0978-54-2995
[寒晒し蕎麦メニュー(税サ込金額)]
・かけそば(あたたかいそば): 700円、大盛り(1,5倍)1,000円
・もりそば(つめたいそば):700円、大盛り(1,5倍)1,000円
公式サイト: https://www.showanomachi.com/spots/detail/188
のどかな温泉「夷谷温泉」
国東半島の自然に囲まれた場所にある秘湯「夷谷温泉」。茶褐色の温泉が特徴で山々の絶景が楽しめる温泉地です。町のシンボル的な存在となっているのが、現役で活躍している水車。この水車を使って、豊後高田産のそば粉を挽いているのだそうですよ。
[All photos by 豊後高田市]
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