世界遺産「富士山」周辺は観光スポットがたくさん!
今さら説明するまでもなく、日本が世界に誇る文化遺産「富士山」は、標高3776.12メートルと日本最高峰の休火山。独立峰ならではの荘厳な美しさは、古来より信仰の対象として親しまれてきました。そんな富士山が属する静岡県の7市町(富士宮市、裾野市、富士市、御殿場市、清水町、長泉町、小山町)では、近隣市町との連携および観光交流のさらなる発展を目指して「富士地区観光協議会」を設立し、富士山周辺の観光振興に注力しています。
今回は、そんな富士地区観光協議会の各市町を周遊し、大自然やアート、アクティビティなどを満喫トリップしてきました。それでは、今回訪れた市町別に観光の見所をご紹介していきましょう!
【富士宮市】富士山本宮浅間大社|全国1,300社ある浅間神宮の総本宮
富士宮市にある富士山本宮浅間大社は、富士山の噴火を鎮めた神徳によって崇敬を集め、富士山信仰の原点ともなった神社です。全国に1,300社以上あると言われる浅間神社の総本宮であり、木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)が祀られていることで知られています。
神社内には特別天然記念物に指定されている湧玉池があり、その清冽さに心洗われるような気持ちになります。また、武田信玄公が植樹したとされる桜「信玄桜」の舎利木を見ることができます。
住所:静岡県富士宮市宮町1-1
電話番号:0544-27-2002
アクセス:JR身延線「富士宮」駅より徒歩約10分
http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/
【富士宮市】田貫湖キャンプ場|湖面越しに富士を見ながら快適E-BIKEサイクリング
富士山が一望できるキャンプ場として、最近のキャンプブームで人気が高い田貫湖キャンプ場。こちらでは、田貫湖を周回するサイクリングコースを電動アシスト自転車「E-BIKE」で巡るアクティビティが楽しめます。料金は3時間2,000円(3時間を超える場合は4,000円)。新緑の中、富士山を見ながら風を切って走る心地よさを、ぜひ体験してみてください!
【富士市】大淵笹場|新設された「茶の間」で富士山を眺めながら静岡茶を堪能
富士山と広大な茶畑が一望できる大淵笹場は、電線が入らない茶園越しの富士山撮影スポットとして、プロ・アマチュアカメラマンに人気の高い場所です。そんな大淵笹場に、このほど「茶の間」が新設されました。絶景を眺めながら、静岡名産の緑茶をいただくことができます。
住所:静岡県富士市大淵1445
電話番号:0545-55-2781(富士のお茶進行推進協議会事務局:富士市農政課)
アクセス:JR東海道本線「富士」駅より路線バス利用(約30分)「曽比奈下」下車徒歩約10分
http://sasaba.fuji-tea.jp
【富士市】14 Guest House Mt.Fuji|築50年の空きビルをリノベーションしたオシャレなゲストハウス
かつては東海道五十三次の14番目の宿場町として栄えた吉原商店街。その14番目が名前の由来となったのが14 Guest House Mt.Fujiです。築50年の空きビルをリノベーションし、オシャレなゲストハウスとして生まれ変わりました。
宿泊施設として、富士山ビューのゆったりとしたツインルーム(素泊まり1泊7,900円〜)や、女性限定のシンプルドミトリー(2段ベッド。1泊3,100円〜)なども用意されています。
さらに「吉原宿体験ポータル」として、宿泊と体験・アクティビティをセットにしたプランも用意しています。今回は、近くの富士銘茶 くぼた園で「オリジナルのフレーバー緑茶づくり体験」をしてきました。富士山の茶葉とオーガニックハーブを使い、自分だけのフレーバー緑茶をブレンドすることができます。
住所:静岡県富士市吉原3-3-23 4/5F 旧澤田ビル
電話番号:0545-67-1005
アクセス:岳南電車「吉原本町」駅より徒歩約5分
https://www.14guesthousemtfuji.jp/
【御殿場市】御殿場高原時之栖|イルミネーションと御殿場高原ビールで癒やしのひととき
今回、宿泊したのは御殿場高原時之栖。「緑と光のリフレッシュリゾート」と銘打っているだけあり、緑いっぱいの施設から富士山ビューが楽しめるだけでなく、夜になるとイルミネーション「ひかりのすみか」の光が私たちを癒やしてくれました。残念ながら今回のイルミネーションイベントは3月21日で終了してしまいましたが、またテーマを変えて行われるかもしれないので、公式サイトなどをチェックしてみてください。
夕食は地ビールレストラン「グランテーブル」で、御殿場高原ビールを堪能。地元厳選の「ごてんばこしひかり」と富士山の伏流水を使った爽やかな味わいの地ビール「御殿場コシヒカリラガー」(400ml・649円)は、独特の味わいがクセになるクラフトビールです。
なお、御殿場高原時之栖では、ワーケーションに最適な「山羊の丘コテージ」が3月にグランドオープン。吹き抜けの開放感とプライベート空間をコンセプトにした一戸建てのコテージで、屋外ではバーベキューもできるため、異業種交流会などを行うのもいいですね!
【清水町】柿田川公園|川の源流「湧き間」を見ることができる国指定天然記念物
国道1号沿いの交通量が多くてにぎやかな場所に、いきなり湧水が! それが、国指定天然記念物である柿田川の「湧き間」を見ることができる柿田川公園です。「湧き間」とは、年中変わることがなく、こんこんと透明度の高い水が湧き出ている場所で、なんと柿田川の元になっているのです。湧水広場では、実際に水に足を入れて湧き水の冷たさも体験できます。
住所:静岡県駿東郡清水町伏見71-7
電話番号:055-981-8224(清水町都市計画課)
アクセス:JR東海道本線「三島」駅よりバスで約20分
http://www.town.shimizu.shizuoka.jp/toshi/toshi00054.html
【長泉町】鮎壺の滝|市街地から歩いて行ける雄大な滝は富士山の噴火でできたものだった!
滝というと、山をトレッキングしながら歩き下った先にあるというイメージですが、この鮎壺の滝は市街地から歩いてすぐに見ることのできる珍しい滝です。およそ1万年前に富士山の噴火で流れてきた溶岩が積み重なり、滝ができたといわれています。
なお、鮎壺の滝周辺は公園として整備されており、吊り橋から滝と富士山を同時に眺望できる場所もあるので、ぜひ訪れてみては?
住所:静岡県駿東郡長泉町下土狩1052-4
電話番号:055-988-8780(ながいずみ観光交流協会)
アクセス:JR御殿場線「下土狩」駅より徒歩10分
https://izugeopark.org/geosites/ayutsubo/
【長泉町】割狐塚稲荷神社|溶岩流の先端が膨らんでできた岩の上に建つ神社
富士山の噴火で流れてきた溶岩流が先端部分で積み重なり、冷えて殻となった表面を内部の熱い溶岩が押し上げ、割れ目を作り出したそうです。これが「割狐岩」という岩で、膨らんでできた岩の上に建つのが割狐塚稲荷神社です。この割狐岩には昔、年老いた狐が住みついていて、夜になると出没したという言い伝えがあります。
住所:静岡県駿東郡長泉町下土狩663
電話番号:055-988-8780(ながいずみ観光交流協会)
アクセス:JR御殿場線「下土狩」駅より徒歩約5分
http://www.inarijinja.com/
【長泉町】クレマチスの丘|年中、花が咲き乱れる美しい庭園の美術館
長泉町の緑豊かな丘にあるのが、美しい庭園に季節の花が咲き乱れる美術館などの複合文化施設「クレマチスの丘」です。クレマチスとは、キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性多年草で、なんと全国のクレマチスの約60%が長泉町で生産されているそうです。そんな長泉町を代表するクレマチスの名を冠したクレマチスの丘も、季節になると色鮮やかなクレマチスを鑑賞することができます。
住所:静岡県長泉町東野クレマチスの丘347-1
電話番号:055-989-8787
アクセス:JR東海道本線「三島」駅より送迎バスあり
https://www.clematis-no-oka.co.jp/
【裾野市】須山浅間神社|樹齢400年を超す杉の大樹が見守る荘厳な神社
山岳信仰として富士山を御神体に仰ぎ祀るのが須山浅間神社です。境内には樹齢400年を超す杉の大樹が林立して、神社を見守り続けており、荘厳で静謐な雰囲気がある神社です。
住所:静岡県裾野市須山柳沢722
電話番号:055-998-0617
アクセス:JR御殿場線「裾野」駅よりバスで約30分
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/wh_05.html
【小山町】豊門公園|有形文化財・白亜の洋館は必見!
小山町の近代化を推進した富士紡績が、大正時代に整備したのが豊門公園。敷地内には6カ所の登録有形文化財があり、特に白亜の「西洋館」は正面に塔を配置した美しい建築物です。このほか、モダンな作りの「豊門会館」や噴水泉などの有形文化財も見ることができます。
住所:静岡県駿東郡小山町藤曲142-7
電話番号:0550-76-6142(小山町役場都市整備課)
アクセス:JR御殿場線「駿河小山」駅より富士急行バスに乗車「小山役場前」バス停より徒歩約5分
http://www.fuji-oyama.jp/kankou_02_homonkoen.html
富士山周辺をぐるっと観光して知的好奇心も満喫!
富士山周辺はジオパークなどの地球科学的な価値を持つ遺産がたくさんあり、古い歴史を持つ神社や記念館なども多く存在します。雄大な自然を満喫するだけでなく、知的好奇心も刺激したいなら、これからの季節、ぜひ富士山周辺に足を伸ばしてみませんか!
[All photos by Takashi Mizusawa]