委内瑞拉
今回はぐっと難易度が高まります。「委内瑞拉」、カリブ海に面した南米北部の国名です。あのコロンブスが来航した歴史もあり、後にスペイン領となったので公用語はスペイン語です。首都はカラカス。
だんだんわかってきましたか?「世界有数の産油国」といわれると、かえって混乱するかもしれません。
「委内瑞拉」の漢字では、後半の「瑞拉」のほうがわかりやすいかもしれません。「瑞」は「ズイ」で「拉」は「ラ」です。「ズイラ」
「委内」のうち「委」には『漢字源』(学研)を調べても「イ」「ゆだ(ねる)」の読み方しか掲載されていません。そのため「委ニコラス・マドゥロ大統領」と言われても、いよいよ混乱します。
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どうして、この漢字が使われているのでしょうか。漢字の本来の意味は「曲がって垂れ下がった稲+女」で、しなやかに力なく垂れる状態を意味するとか。
それこそ力強くないイメージの漢字です。この字が使われている理由は、同国が南米勢で唯一サッカーワールドカップに出場した経験のない国だからでしょうか。同国のサッカー代表チームのユニフォームがワインレッド色で「おいしい相手=楽に勝てる相手」と言われているからでしょうか。
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答えは「ベネズエラ」です。とはいえ現在のベネズエラはサッカーも強くなっていますので「委」の字は不当かもしれませんね。野球は強豪国です。
しかも国内のデモ隊の扱いを見ると同国大統領は「委」の言葉が似合わない気もしますが、どうでしょうか。
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