壮麗な大自然に抱かれる花公園
阿蘇くじゅう国立公園内、久住高原に位置する「くじゅう花公園」。竹田市の中心街からは車で30分ほど。標高850mという高い場所にあるがゆえ、街中よりも気温が低く、空気が澄んでいるのを実感しました。ペット同伴の入場も可能で、愛犬とのおでかけ先としても定番なのだそう。
五感に優しく響く、可憐な絶景
東京ドーム約7個分という広大な敷地に、大小6つの花畑が点在。緩やかな丘陵地にあるため、花畑全体を見渡せられるのも特徴です。10月上旬の「彩りの丘」ではマリーゴールドが満開。一面に広がる黄色のじゅうたんは圧巻そのもの。
センニチコウが咲き乱れる「みはらしの丘」。くじゅう連山や阿蘇五岳が背景となって、雄大さと可憐さの調和を楽しめるのもこの地ならでは。
艶やかな赤紫色のセンニチコウ。開花期間が長いことから「色あせぬ愛」「不朽」「永遠の恋」などといった花言葉を持つそう。
「高原の彩り」ではサルビアが見頃を迎えていました。赤、白、青と約6万本が咲き誇り、まるでフランス国旗のようなコントラスト! 山々の緑、空の青ともカラフルな風景を織りなし、自然の色彩美に魅せられます。
「映える」こと間違いなしのチェアも。ハートのくり抜きがなんともキュート。
公園を散策して驚いたのが、とにかく人が少ないこと。東京近郊の花畑は週末ともなれば人であふれ、ゆっくり鑑賞できないことも多々ありますが、ここは実に静か。落ち着いて花々を愛でたいという人にこそおすすめしたい場所です。
約100万本ものコスモスが咲き誇る「四季彩の丘」。赤やピンク色の可憐な大輪が風に揺れ、忘れかけていた秋の美しさを思い出します。
多年草や花木などに彩られるガーデンエリア。フジバカマが咲く「クレマチスガーデン」には、かわいいお客さんが大勢いらっしゃっていました。何か、わかりますか……?
これは日本列島を縦断する渡り蝶「アサギマダラ」。春は北上、秋には南下する習性があり、移動距離は2,000キロにもなるといいます。フジバカマの蜜を好み、南下時には毎年このガーデンに飛来するそう。まるでステンドグラスのような淡いブルーは神秘的な美しさ。ちなみに人気アニメ「鬼滅の刃」に登場する「胡蝶しのぶ」は、この蝶をモチーフとしているとか。
標高の最も高いエリアではラベンダー畑。6〜8月に見頃を迎えるようですが、空と大地に溶け合う緑の景色もまた格別。
観賞後に楽しみたいスイーツも充実
敷地内にはショップやレストラン、体験工房などの施設も充実しています。お菓子工房「シャーロット」では地元産の牛乳を使った手作りジェラートを販売。奥深いコクとやさしい甘味が際立ち、牛乳のおいしさがストレートに表現された一品です。
4〜5月はチューリップやネモフィラ、6月はケイトウ、8月はひまわりと四季折々の可憐な表情と出合える「くじゅう花公園」。大分を旅したときは、絶景の花パノラマを堪能してみてはいかがでしょうか。
住所:大分県竹田市久住町 大字久住4050
電話番号:0974-76-1422
営業時間:8:30〜17:30(最終受付17:00)
休園日:12月1日〜2月末
URL:http://www.hanakoen.com
[All photos by Nao]