【実は日本が世界一】自動車史上もっとも売れている車種はトヨタの「あの車」

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Dec 29th, 2021

日本の産業は、かつてさまざまな分野でトップに君臨していました。今はちょっと元気がないとの声も聞きますが、まだまだ日本の企業は世界でとんでもない影響力を持っているようです。意外な世界一を紹介する連載、今回は、世界の歴史上でもっとも売れた自動車の車種を取り上げます。車好きでなくても、きっと知っているあの車種。何だと思いますか?

車に腰掛ける女性
※写真はイメージです。


 

史上最も売れている車種

車を運転するイメージ
※写真はイメージです。

旅行の足として鉄道や飛行機、船、自転車などいろいろな移動手段があります。もちろん車もそのうちの1つ。目的地から目的地へピンポイントでスピーディに移動できるその自由さは、なかなか他の移動手段では得られないですよね。

旅行でも大活躍するその車の中で、世界の市場でもっとも売れている車種と言われたら何でしょう?

筆者のイメージとしては、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン社の『ゴルフ』だとか、アメリカの自動車大手フォード・モーター社の何かの車種かなと思っていました。しかし実際は違っていて、日本が誇るトヨタ自動車の『カローラ』が、自動車史上もっとも売れている車種なのだとか。

『初代カローラ』のリリースは1966年(昭和41年)です。それ以来、現在に至るまでずっと売れ続けている車で、2005年(平成17年)には自動車業界で初めて累計3,000万台の販売を記録し、ギネス世界記録に認定されています。

その偉業を達成しても歩みを止めず、誕生50周年の2016年(平成28年)に約4,400万台、2021年(令和3年)には5,000万台の大台に達したのです。

まだまだ世界で売れ続けている

※image by Tokumeigakarinoaoshima from Wikipedia

カローラの販売台数を年ごとに追っていくと、初めのうちは国内での販売がメインだったとわかります。

しかし累計1,000万台を突破する1982年(昭和57年)ごろには海外・国内の販売台数が同じくらいになります。以後は海外で売れる台数が多くなり、世界でもっとも売れる車種に育っていったのです。

しかも驚きなのは、トヨタ自動車以外の日本勢の活躍です。

データや統計情報に関する世界最大級のプラットフォーム『Statista』を見ると2020年(令和2年)で世界で最も売れた車種トップ5は次のとおりでした。

1位・・・『カローラ』(トヨタ自動車)約113万台

2位・・・『RAV4』(トヨタ自動車)約97.1万台

3位・・・Fシリーズ(フォード)約96.8万台

4位・・・『CR-V』(ホンダ自動車)約70.5万台

5位・・・『シビック』(ホンダ自動車)約69.7万台

日本勢の活躍に驚きませんか?

RAV4(トヨタ自動車)の世界での累計販売台数は1994年(平成6年)の発売以来2020年(令和2年)までで1,000万台を突破しています。

米フォード車のFシリーズ(F150)とは、アメリカでよく見かける荷台付きのピックアップトラックですね。1948年(昭和23年)の登場以来、2010年(平成22年)にいたるまで世界での累計販売台数が3,390万台に達したとの情報もあります。

自動車の販売台数に関する情報を扱う海外サイト『GOODCARBADCAR』を基に2010年(平成22年)から2020年(令和2年)までの販売台数を集計すると、約840万台となっています。先ほどの3,390万台にこの数を加えれば合計4,230万台ほど。日本ではなかなか見ないタイプの車ですが、こちらも凄まじいですよね。

しかし、ほかの日本勢もフォードに負けておらず、第5位・シビックは、1972年(昭和47年)の発売以来、世界での累計販売台数が約2,700万台に達しています。

何となくすごいとは知っていましたが、日本の自動車って数字で見ると本当にすごいのですね。

乗用車のイメージ
(C) Peter Gudella / Shutterstock.com

ちなみに2021年(令和3年)にトヨタ自動車は別のギネス世界記録も獲得しています。水素燃料で走る燃料電池自動車『MIRAI』が、補給なしで845マイル(1,359km)を走ったのだとか。

ますます世界をリードしていく日本の自動車たち。異国の地を旅していて日本車を見かけると、ちょっと安心する側面もありますから、旅人としても大いに応援したいですね。

 

[参考]

First car to sell 30 million units – Guinness World Records

The world’s best-selling cars – AUTO EXPRESS

Best-selling car and light truck models worldwide in 2020 – statista

Toyota Mirai sets official Guinness World Record – TOYOTA UK MAGAZINE

カローラ累計販売台数 – TOYOTA

トヨタ、「RAV4」の世界累計販売1000万台達成 – Car Watch

マッスルカーの代名詞「マスタング」を時代に適合させて蘇らせたフォード – S-BROS

新型「CIVIC」を発売 – HONDA

FORD F-SERIES SALES FIGURES – GOODCARBACDCAR

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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