(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
7種の焼き立てフィナンシェを楽しめる専門店
(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
京阪電車清水五条駅を出て、鴨川から清水寺に向かう五条通りに店舗を構える「Le financier de la riziere(ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール)」。ダークブラウンにニュアンスのあるブルーのロゴがシックで、店名の通りフレンチな雰囲気を醸し出しています。そのおしゃれさに惹かれてついついお店に入ってみました。
(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
木目を生かした落ち着きのある店内ショーケースに並ぶのは、フィナンシェ6種のみという潔さ。常時、定番6種と季節限定1種を購入できます。焼き立てをいただけるのがこちらならでは。
ショーケースの後方にあるオープンキッチンのファクトリーから、フィナンシェやバターの香りがふんわりと漂ってきます。すべての焼き菓子はここで作られていて、フィナンシェ作りの工程を見ることができるようになっています。
カウンター上にはカヌレと季節限定のフィナンシェ・ヴァニーユが。
ショーケース向かいの棚には「リジェールクッキー」も。ブルーが映えるパッケージが素敵です。それにしてもシンプル・イズ・ベスト! 品数は多くありませんが、それだけに一つひとつの質へのこだわりが感じられます。
ちなみに「riziere(リジェール)」とは、仏語で「田んぼ」を意味するそう。出来立てのフィナンシェが並んでいる姿が、田んぼやフランスの畑のように見えることから名付けられたそうです。
パティシエ渾身のフィンンシェを実食!
ショーケースを見て、おいしそうなものを購入してきました。
まずは「フィナンシェ デ ロワ」300円(税込)。ふっくらとした見た目にそそられます。フランス産のバターをたっぷりと使ったリッチな味わい。口の中に豊かなバターの香りが広がる、贅沢な一品です。
同店を代表する「ナチュール」220円(左上/税込)。北海道産小麦と良質な発酵バターを使い、ローストしてより一層香ばしさを感じられるアーモンドパウダーを合わせて焼き上げています。表面はカリッ、中はしっとり。焦がしバターのコクがたまりません!
京都南山城産一番茶の上質な抹茶を練り込んだ、京都ならではの「テヴェール」220円(右上/税込)。大納言をトッピングして焼き上げています。口に含むと、濃厚な抹茶の風味が広がります。
購入日から翌々日までを目安にいただくのがよいそうです。トースターで軽く表面を焼いてからいただくと、焼き立ての食感を楽しめます。
(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
ほかのフィナンシェには「ショコラ」、店舗限定の「オランジュ」や「ノワゼット シトロン」、「カヌレ」がそろいます。
(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
オンラインショップでも購入可能。ブルーの店名ロゴ入りパッケージがさわやかで素敵です。
パティシエ・伊與田健人さんのこだわり
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こちらのフィナンシェは、フランスでのキャリアもあるパティシエ・伊與田健人さんが一つずつ丁寧に焼き上げています。「フィナンシェという一つのお菓子に特化することで、素材、下ごしらえに徹底的にこだわることができる」と伊與田さん。
(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
北海道産発酵バターとフランス産AOP認定バター、発酵バターの3種を各フレーバーによって使い分け、焦がしてさらにコクを与えたり、香ばしさを加えるため、北海道産の小麦粉やアーモンドパウダーをローストしたり。素材を厳選するのはもちろん、丁寧に下ごしらえをし、もうひと手間をいとわないのもフィナンシェのおいしさの所以です。
卵、小麦粉、バターなど最低限の食材のみを使用し、「いらないものを入れない」のもこだわりの一つ。妥協せずに作られたフィナンシェだからこそ、素材が持つ本来の優しい甘みや芳醇な香りを感じられます。
また、もっともおいしいフィナンシェを提供できるよう、過度な作り置きはしていないそうです。食材の持つ本来の味をできる限り引き出すため、保存料は一切不使用。
(C)ル フィナンシェ ドゥ ラ リジェール
清水寺までの散策途中や鴨川でのおやつタイムに、気軽に一つから購入できます。パティシエのこだわりが詰まったワンランク上の焼き立てフィナンシェは、自宅でのティータイムにはもちろん、お土産にもおすすめです。
[Photos by Yo Rosinberg]
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ロザンベール葉
主に横浜・東京で育ち、縁あって京都に在住。美術書出版社勤務を経て、フリーランスライター歴20年余り。フランス人のパートナーと共に、フランスとイタリアを中心に気ままな旅をする。海はどこも好きだけど、「地中海」という響きに憧れる。マイペースが好き。
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