台湾といえば、タピオカミルクティー。いまや日本でもあちこちで見かけるほど身近な存在となりました。
タピオカミルクティーが、いつ、どこで生まれたのかご存じでしょうか。タピオカミルクティーを生んだのは台湾・台中発の「春水堂」。まさに、タピオカミルクティー誕生の舞台となった「春水堂 創始店」をレポートします。
タピオカミルクティーは春水堂から
タピオカミルクティーを生んだのは、1983年創業の「春水堂」。東京や福岡など、日本にも進出し、高い人気を集めている台湾茶カフェです。
伝統的なお茶文化の継承に力を入れると同時に、台湾で初めてカクテルシェーカーを使ってアイスティーを淹れるなど、時代に合わせた革新的なメニューを開発してきました。
タピオカミルクティーが誕生したのは1987年のこと。濃厚なミルクティーに、ローカルフードのタピオカを加えたタピオカミルクティーは、当時画期的な発明でした。絶妙のコラボレーションが人気を呼び、台湾を代表するドリンクとして、海を超え、世界に広がったのです。
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台湾・台中「春水堂 創始店」
台湾中部の都市・台中。ここに春水堂の第一号店である「春水堂 創始店」があります。木の味わいを大切にした伝統的な茶芸館のような店構えはなんともノスタルジック。
お店の入口には、この店舗がタピオカミルクティー発祥の店である旨と、春水堂が創業された1983年の年号が刻まれていて、「タピオカミルクティーの元祖」としての誇りが感じられます。
水が流れ、花が生けられた店内は、東洋の美が感じられる空間。
「春水堂 創始店」は、台中駅から徒歩圏内ですが、繁華街や観光エリアからはやや離れているので、周辺はとても静か。有名店でありながら、お客さんは意外にも地元の人がほとんどのようで、台中っ子から支持されていることがうかがえます。
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ジョッキで味わうこだわりのタピオカミルクティー
春水堂に来たら、やはりタピオカミルクティーを注文しないわけにはいきません。タピオカミルクティーには、SサイズとMサイズがあり、Sサイズは330ml、Mサイズはなんと660ml。ジョッキサイズです。ジョッキでタピオカミルクティーが飲めるなんて、タピオカミルクティーファンにとっては夢のよう。
無添加の茶葉にこだわったミルクティーは、味も折り紙付き。春水堂では、「お茶マイスター」に認定されたスタッフだけがドリンクを作ることができます。スリランカ産のアッサム系紅茶に、ミルクとシロップをブレンドした春水堂のミルクティーは、街中のティースタンドで買うミルクティーとは一線を画す、深い味わいです。
そして中には、ほのかに甘い、モチモチ、プルプルのタピオカが。一度飲むとその食感の虜になってしまいます。
麺や点心などの食事メニューも充実
功夫麺や牛肉麺をはじめとする麺類、シュウマイや湯葉の春巻きといった点心類、さらにはボリュームたっぷりの定食もあり、ドリンクだけでなく、食事メニューも大充実。営業時間が朝8時から夜10時までと、長いこともあって、ティータイムのみならず、ランチやディナーにもおすすめです。
ひとつひとつが美味しいのはもちろんのこと、嬉しいのが、リーズナブルな価格。タピオカミルクティーはSサイズ(330ml)で約290円、小皿料理は一品250円程度からあります。屋台よりはやや高いものの、ほかのおしゃれカフェやレストランに比べるとずいぶん手頃なので、あれこれ色々と頼みたくなってしまいますね。
伝統的な台湾のお茶文化を感じる空間で、美味しいドリンクと食事を手頃に楽しめる「春水堂」。行ってみると、地元の人にも、観光客にも支持される理由がわかるはずです。
「春水堂 創始店(四維店)」
住所:台中市西區四維街30號
電話:04-22297991
営業時間:8:00-22:00
ホームページ:(台湾)(日本)