ご存じ、台南は台北の古都。台北から新幹線なら1時間40分ほど。日程に余裕がある旅や、台湾への2度目、3度目の旅や、おいしいものを探求する旅なら、台北からの日帰りも可能な、台南で過ごす一日をおすすめします。
台湾の駅弁はクオリティが高い!
(c)Atsushi Ishiguro
台湾の新幹線は、日本の新幹線技術を採用しています。ですから、そのフォルムも内装も日本の新幹線そのもの。そして、駅弁文化も、古く日本統治時代にもたらされたとのこと。車窓の風景を楽しみながら、お弁当を食べる楽しみ。旅気分が盛り上がります。
(c)Atsushi Ishiguro
新幹線に乗ったらまずは駅弁。甘辛く味付けた大きな骨付き肉の排骨飯(パイコーハン)弁当が人気です。ボリュームのある豚肉に白身魚のフライ、煮たまごにブロッコリーと玉ねぎ。煮汁が染みたごはんの上に、ラフに乗せられています。このラフさがまたいい。しっかり腹ごしらえして、一日の旅の始まりです。
サバヒーという白身魚のお粥。優しくて元気になる!
(c)Atsushi Ishiguro
台南に着いて、朝のうちに食べたいのが、サバヒーという白身魚を使ったお粥です。焼いたサバヒーを入れて、塩で味を調えたシンプルなお粥。日本でなら、アジの干物で朝ごはんが定番ですが、まさに、それをほうふつとさせます。
(c)Atsushi Ishiguro
今回は、この阿堂咸粥で。サバヒーを焼くグリルがあって、炙りたてのサバヒーをほぐしてお粥に投入していきます。バイクで訪れて、テイクアウトする地元の人たちも多く、活気があります。
豚タンバーガー!キャベツの酢漬けが合う!!
(c)Atsushi Ishiguro
阿松割包は、割包(クワパオ)サンドのお店。そう、割包は台湾の蒸しパンです。このお店の一押しは豚タンバーガー。丁寧に煮込まれた豚タンは柔らかく、口の中でほろほろと崩れるようです。強い味付けではなく、ほんのり塩味。キャベツの酢漬けもあっさりとして、酸っぱすぎません。ふわっとした割包に挟まれてとってもマイルドな仕上がりでした。豚バラ肉の煮物を挟んだものもいただきました。よく煮込んであって意外にさっぱり! 店先でテイクアウトするお店で、こちらもバイクで乗り付ける地元の方がたくさんいました。
かき氷はシンプルに。
(c)Atsushi Ishiguro
観光名所「孔子廟」の隣にある甘味処にて、このかき氷。豆はほんのり甘く上にのった豆乳のプリン「豆花」がさわやか。気温が高い日の街歩き、ほどよい甘さで元気回復です。マンゴーや、季節の果物を楽しむゴージャスなかき氷もいいですが、こういった昔ながらのものは、なんだか懐かしくてほっこりします。
小腹がすいたら、チマキはどうでしょう。
(c)Atsushi Ishiguro
再発號肉粽のチマキ。日本で見るものと大きさも具材もほぼ同じですが、その違いはたっぷりのタレ。そして、あまり甘くなく、しょっぱくもなく、ちょうどいい味加減。もち米の炊き具合ももちもちしすぎずに粒立ちがあります。そのせいか、すんなりと一個食べれました。こちらも小さなお店でテイクアウトで利用する人が多い様子。店内でもいただけます。
小さいサイズがうちょうどイイ、台南担仔麺!
(c)Atsushi Ishiguro
日本でもおなじみ、台南ターミー面。本場台南の老舗、度小月担仔麺の本格的な一杯をいただきます。丼のサイズは小さくて、量は日本のラーメンの半分くらい。お店にパッと入って、パッと食べて、おやつかスナックといった感覚です。この煮たまご大きいなと思って聞いたら、アヒルのものでした。
晩御飯には、海鮮!カニおこわがものすごくおいしい。
(c)Atsushi Ishiguro
このカニおこわ、カニ肉やたまごはもちろんおいしいのですが、カニの旨みがご飯に全てしみ込んでいて絶品。阿霞飯店は海鮮料理のおいしい店です。ちょっと早い夕ご飯時に伺いましたが、時間がたつとあっという間に満席。なるほど人気のお店でした。予約をしたほうがいいかもしれません。
日が暮れたら、地元の人たちで賑わう夜市へ!
(c)Atsushi Ishiguro
台南の夜市は曜日によって開催される場所が異なります。この日は花園夜市へ。「屋台」が広大運動場のような広場に所狭しと並んでいるので、通り沿いに屋台が並ぶ台北の夜市とはちょっと違った雰囲気です。それにお客さんは地元の人たちがほとんど。生活に根付いた夜市といった印象です。
(c)Atsushi Ishiguro
屋外ゲームセンターも。大人も子供も楽しめて、ある意味テーマパークのようでした。
さてと、台南から台北への最終列車は午後9時過ぎ。そろそろ駅に向かう時間になりました。たっぷり食べて、たっぷり歩いて。おいしいもの好きにはたまらない、食の都台南。次の台湾への旅で、足を延ばしてみてはいかがでしょう。
[All Photos by Atsushi Ishiguro]