島国の日本で、昨今離島ブームが続いていますが、家島諸島はご存知でしょうか。
瀬戸内海国立公園の東部、兵庫県姫路市の沖合18kmに大小44の島々から成る家島諸島が浮かびます。44島のうち、人々が住むのは家島・坊勢島・男鹿島・西島の4島で人口は約6,000人だそうです。
「家島本島・宮地区」11月 ある日の昼の風景 (C)家島観光事業組合
なぜ家島と呼ぶのか
「家島本島・真浦地区」ある日の夕方の風景 (C)家島観光事業組合
「家島」とは懐かしいような馴染みのある名前ですね。どういった由来でこの名称になったのでしょうか。
家島の名前の由来は、神武天皇が遠出の際に嵐に遭い避難された時、湾の中に入るとその嵐が嘘のように静かになり、「まるで家のなかにいるようだ」と言われたことから、家島となったと伝えられています。
漁師さんの平均年齢が日本一若い島
「家島諸島・坊勢島」 (C)家島観光事業組合
人々が住む4島のうち、坊勢島は漁師の島。坊勢島の漁船の数は約930隻、兵庫県でも有数の漁獲高を誇る漁業の島で、漁師さんたちの平均年齢が日本一若い島と言われています。
瀬戸内海一を誇る漁獲高
海老 (C)家島観光事業組合
瀬戸内海一とも言われる漁獲高を誇る家島諸島は、獲れ獲れピチピチの魚介類の宝庫。
家島の見どころ
絶景の夕焼け
10月 真浦地区 夕方の風景 (C)家島観光事業組合
家島本島真浦地区にある、アイランドハウスいえしま荘付近からの夕日は絶景。
どんがめっさん<家島本島・真浦地区>
「家島本島・真浦地区」ある日の昼の風景(どんがめっさん) (C)家島観光事業組合
約2600年前からあるといわれる「どんがめっさん」は、航海の安全を司る水神。その昔、主人の帰りを待ち続け長い歳月のうちに石になってしまった大海亀だそうです。
「この亀が復活すると家島本島が沈む」と言われ、「百回この亀の頭をなでると願い事が叶う」と言われています。
[家島の伝説-どんがめっさん- 姫路市立家島小学校]
[かめの神様「どんがめっさん」離島経済新聞社]
漁師の守護神 神権(じんごん)さん<家島諸島・坊勢島>
「家島諸島・坊勢島」 (C)家島観光事業組合
坊勢島奈座港のすぐ近くにある、小さな弁天島。 島の人達からは、神権(じんごん)さんと呼ばれ、漁師の守護神でもある海神・竜神・弁財天が祀られています。
その昔、無茶な漁ばかりする掟破りの漁師と、心優しく利発で美しい娘がいました。
ある日、父親は出漁し、大漁を喜びながら魚を舟に積み込み意気揚々と港を目指しましたが、その魚の中には龍神様の使いがいたのです。
舟が港の入り口に差し掛かったところ、黒い雲が空をおおい、激しい風雨を伴った嵐が舟を襲い、転覆寸前でした。
父を心配し、岸で待っていた娘は、父の日ごろの無作法な漁を龍神様がお怒りになっているのだと悟り、父に「魚を海に返して!」と叫びましたが、せっかく獲った魚を逃してなるものかと聞き入れず、ますます海は荒れるばかり。そこで娘は竜神様の御霊を鎮め、父の命を助けるため、自らの身を海に投げ出しました。
すると、水柱が天をも貫くような竜巻が起こった後、嵐はうそのようにおさまり、そこに美しい娘の化身の小島が現れたのだということです。
それから父親は心を入れ替え、そこに竜神様を祀り、島の安全と大漁を祈るようになりました。
瀬戸内海に浮かぶ漁業が盛んな島だけに、航海の安全を祈る神様や伝説が多いですね。海での安全を代々祈ってきたことが伺えます。
路地裏散策もよい
「家島本島・真浦」ある日の昼の風景 家島観光事業組合
家島の普段の暮らしが覗ける「路地裏に誘われる真浦コース」など散策コース(ひとり1,500円 事前予約要)があります。のんびり歩いてみたいですね。電気三輪自動車、電動自転車等のレンタルも可能です。
http://h-ieshima.jp/program/know/
家島グルメ
(C)PR TIMES
新鮮な魚介類、究極のさば寿司、渡り蟹を使った料理など、魚好きにはたまりません。
(C)家島観光事業組合
究極のさば寿司
販売価格:2,600円~3,000円(税別)。鯖の大きさにより価格は変動。2日前の予約要(問い合わせ及び、ご注文は販売店に直接電話のこと)。
「家島本島・宮」いえしまーけっと (C)家島観光事業組合
2017年3月5日家島本島・宮地区、家島小学校グラウンドで行われた、食のイベント「いえしまーけっと’17」の様子。焼き帆立貝が美味しそうですね。
お土産
買って帰りたい家島の海の幸。通販で取り寄せも可能です。
家島の塩を使った「家島せんべちゃん」
家島の海苔を使った海苔つくだ煮「のりっこ」
魚の煮付けによく合う少し甘めの「富士大醤油」
いえしまーけっと 通販サイト http://ieshimarket.com
しあわせの島
10月 宮地区 夕方の風景 (C)家島観光事業組合
家島諸島は小さな島を合わせれると、44あると言われています。漢字で書くと「四」+「四」は、末広がりの「八」。「し」と「し」を合わせる、しあわせの島なのです。
大阪から約2時間。三宮から約1時間半。姫路港から家島まで船で30分1000円で、しあわせの島へ辿り着けます。
2017年度「家島しまたび」(2017年9月~2018年3月)ではさまざまなプログラムが用意されていますので、参考にしてください。http://h-ieshima.jp/program/index.html
注:価格は2017年9月23日時点のものであり、変動する可能性がありますのでご承知ください。
[瀬戸内で渚泊※、都市漁村交流 島を知り、学び、体験する「家島しまたび」「帆船みらいへ SAIL CAMP~家島諸島航海としま遊び体験~」発売開始]
記事協力:家島観光事業組合様