フィンランドを舞台に3人の日本人女性たちのほっこりした生活が描かれた映画「かもめ食堂」。この映画を見てフィンランドが好きになった人も少なくないはず。映画の人気が出てから、「かもめ食堂」のロケ地をまわられる方も多いのではないでしょうか?
そのロケ地のひとつ、ヘルシンキ駅からほど近い場所にある「アカデミア書店」の中の「カフェ・アアルト」は地元の人たちに愛されているカフェです。今回はゆったり地元民になった気分になれる「カフェ・アアルト」を紹介します。
本屋の一角にある「ちょっとした休憩所」
「カフェ・アアルト」がある「アカデミア書店」は、フィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アアルトが手掛けた書店です。北欧ではおなじみのデパート「ストックマン」に併設されており、ヘルシンキ駅からはほど近く、にぎやかな場所にあります。
店内は、中央は3階まで吹き抜けになっており、ロの字型に周りを回廊で囲んだ開放的な作りになっています。
もちろん、本屋さんなので様々なジャンルの本が置いてありますが、せっかくなのでフィンランドに来た記念に、フィンランド語の本を買って帰るのもいいかもしれませんね。
アアルトで満たされた店内
「カフェ・アアルト」は、2階の奥のほうにお店を構えています。映画で見た時よりもこじんまりしていて、「あれ?こんな感じなの?」という規模ですが、平日だというのに店内はお客さんでいっぱいです。
店内で使われているものは、ほとんどがアアルトがデザインしたものだとか。大理石のテーブルも、チェアーもペンダントライトも。建築が好きな人にはたまらないかもしれませんね。
映画の中では、この本屋さんでヘルシンキで食堂を営む主人公のサチエさん(小林聡美)が、単身で日本からやってきたミドリ(片桐はいり)に出会い、「ガッチャマンの歌」を教えてもらうという場面で使われています。
バニラソースをかけたアップルパイが絶品!
「カフェ・アアルト」ではもちろん美味しいケーキや食事もいただけます。ブルベリーパイが美味しいらしいのですが、筆者がオススメしたいのが、アップルケーキです!
このアップルケーキは、しっとりした生地に甘く煮詰めたアップルがたくさん詰まってて、どっしりとした食感。思った以上の満足感です。
そして、何よりもケーキのおいしさの決め手は、一緒に出されるバニラソース!このバニラソースをかけてケーキを食べると、何とも言えない幸福感に見舞われます。
ポイントは遠慮することなくバニラソースを全部かけてしまうこと!アップルの甘酸っぱさと、しっとりしたケーキ生地、そして甘さ控えめなバニラソースに、至福のひと時を味わえますよ。
異国の本巡りの後に
地元の人たちが集まる「アカデミア書店」の中にあるという場所柄、本を買いに来た人たちの休憩場所といった感じになっている「カフェ・アアルト」。ヘルシンキに暮らしているみたいな気分を味わいたかったら、ぜひ訪れてみてください。もしかしたら、素敵な本との運命の出会いもあるかもしれませんよ。
Academic bookstore, 2nd floor,
Pohjoisesplanadi 39, 00100
Helsinki, Finland
http://cafeaalto.fi/
[All Photos by Kaori Simon]