みなさんはフライドポテトがお好きですか? ビールのつまみや軽食に、サイドディッシュとして、日本人にもお馴染みとなったプライドポテトは戦後アメリカから伝わりました。
フライドポテトというのは日本名で、アメリカではフレンチフライ、イギリスではチップス、フランスではポムフリットと呼ばれています。
今や世界中で食べられているフライドポテトですが、フライドポテトが生まれた国はどこかご存知ですか?実はその起源はベルギーにあると言われており、「フリッツ」の名称でベルギーの国民食として愛されています。
ベルギーのフライドポテト、日本とどう違う?
たかがフライドポテトと侮るなかれ。ベルギー人がフリッツにかける情熱は本気度が違います。揚げた時の芋の美味しさを引き出すため、使用するジャガイモの品種はビンチェ種と呼ばれる品種でなければならないことに始まり、1つのカットポテトの幅は最低10ミリであること、必ず2度揚をすること、使用する油は牛脂であること、決して冷凍された芋は使わないこと、できるだけ紙製のコーンに入れて提供することなど、美味しくいただくためのベルギー流のルールが存在します。
また日本では塩をふりかけるだけ、またはケチャップと一緒に食べることがほとんどですが、ベルギーのフリッツはマヨネーズまたはマヨネーズをベースにしたソースをつけて食べることが多いです。
ベルギーとフライドポテト、その歴史を紐解く!
1600年頃、ベルギーの農民達は川で釣った魚を揚げて食べる習慣があり、川が凍る冬の間は、魚の代わりに細く切ったジャガイモを揚げていました。これがフライドポテトの始まりとされています。
その後世界各国に移り渡った移民とともにフライドポテトも広がっていきました。今日ベルギーは九州と同じ位の国土面積ながらも、1へクタールあたりのジャガイモ栽培効率が最も高い国の一つであり、高品質ジャガイモの産地でもあります。
ベルギー人のフライドポテトに対する情熱は半端なかった!
(c) Friet Museum
ベルギー北西部に位置する世界遺産の街ブルージュには「フリッツ博物館」があり、フリッツが生まれた背景やベルギーのポテトの生産について、また美味しいフリッツを作るための秘密について、 フリッツの魅力を余すところなく世界の人に伝えています。
またベルギーは国をあげてフリッツをUNESCO世界文化遺産登録に申請するほど、 生活に根付いた食べ物なのです。ベルギーではフライドポテトはサイドディッシュの枠を超え、日々の生活に欠かせない食事となっているのです。
ベルギー人のこだわりが詰まったフリッツ。日本でも 少しずつ フリッツ専門店増えて来ているので、この機会にぜひ試してみては?
参照
[expatica]
[munchies]
[frietmuseum]
[LUTOSA]
[The One and Only Belgian Fries website]
[Photo by shutterstock]