美食の国の国際都市ブリュッセル
ベルギーは「美食の国」ともいわれています。海岸線もあるのでシーフードも豊富ですし、肉料理も充実しています。また、ブリュッセルにはEU本部とその関連機関が集まっていることもあって、ヨーロッパの人たちにとどまらず、世界各国の人たちが暮らします。ですから、世界各国の料理も本格的でおいしいのでしょうね。
ブリュッセル在住のモロッコ人は9%!
ブリュッセルの旧市街には、古くからの威厳のある建物が立ち並んで、今でも活気があります。その中心は「グランプラス」13世紀に商人の市場として開かれた広場です。そのそばにあるのが「小便小僧」。シンガポールのマーライオン、コペンハーゲンの人魚像と共に、「世界三大ガッカリ」と言われることもありますが、ふしぎなもので、「だったらやっぱり見てみたい」という観光客で賑わっていました。
ブリュッセルは国際都市で、住んでいる人の60%が外国人(外国生まれでブリュッセルに住んでいる人)で、そのうちの9%がモロッコ人だそうです。ですから5.4%の人がモロッコからの人たちということになります。
イクセルポンドそばの「Kif Kif Café(キフキフカフェ)」
旧市街の南東に位置する「イクセル」は商店も多い住宅街。東京なら青山のような感じかもしれませんが、歴史を感じさせる建物ばかりで魅力的な街並みです。その地区の真ん中にはイクセル ポンドという池があって、周りには高級なアパルトメントが建ち並びます。
今回ご紹介するモロッコ料理店「Kif Kif Café(キフキフカフェ)」は、そんなアパルトメントの1階にあります。「kif kif」という緑色のネオンが目印です!
店内にはラクダのぬいぐるみがあったり、ちょっとかわいい雰囲気。最低限のライトも、モロッコのムードを後押ししていました。
モロッコ料理を実食!スターターにフムスとメゼを
メニューのスターターのセクションから、筆者はフムスとファラフェルのプレート、そして「メゼ」から2品をえらぶという組み合わせになったメニュー(7.50€|920円ほど)をオーダーしました。
フムスはひよこ豆とコマペースト、オリーブオイルのペースト。ファラフェルはひよこ豆のコロッケ。ひよこ豆はモッチリしているので、こういった調理にぴったりです。
「メゼ」は地中海、中東地域のイスラム社会で食べられる冷製のスターター。並んでいる中から好きなものを2つ選びます。なすのディップ、豆のサラダ、えんどう豆のムース、オリーブ、チキンパイなどが並びます。
野菜がたっぷりで、嬉しいスターターになりました。
メインにラムはモロッコの定番?
メニューのメインのセクションには、いかにもモロッコらしい料理が並んでいましたが、この店の人気料理だとウエイターが勧めてくれた、ラムのタジンとプルートアーモンドのグリル(18.00€|2200円ほど)をオーダーしました。あの、先がとんがったタジン鍋で作った、ほっかほかの羊料理です。
軟らかくって、羊の旨味もおいしい一品です。プラムのちょっと酸っぱい甘さがよく合います。
さすが、モロッコはラム料理をよく食べるイスラム教徒がほとんどということもあって、おいしい一品でした。
食事の最後には、やっぱりミントティー。羊料理のあとには、このすっきりした香りがぴったりです。
国際都市ではいろいろな国の本格グルメが楽しめる
ブリュッセルはEUの首都ともいわれ、ヨーロッパから、その他の世界中から、様々な人々が集まっています。そんな都市なら、その国の伝統料理だけでなく、移民の人たちの料理を楽しむのもおすすめです。訪れた際には、ぜひ試してみてくださいね。
[All photos by Atsushi Ishiguro]
Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。
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