ステーキを始め、ハンバーガーといった「オージー・ビーフ系」を想像しがちなオーストラリア料理。確かに肉料理は幅広い年齢層に支持されています。でも一方で、サラダやラップサンドといったヘルシーな料理も人気が高いことをご存知ですか?
なかでも大都市シドニーでは、健康志向の人たちのニーズに応えるべく、サラダ専門店やオーガニックカフェが充実しています。今回はシドニー発のホールフードカフェ『iku wholefood(イク・ホールフード)』より同店の人気メニューをご紹介しましょう。
ホールフードって?
メニューの前に、まず気になるのが「ホールフード」という言葉ではないでしょうか? ホールフードとは、自然の恵みを丸ごといただくこと。野菜や果物なら皮ごと、素材をムダなく調理することで、素材のもつビタミンやミネラルをしっかり体に取り込もうという考え方です。ホールフードを中心とした生活は、生活習慣病の予防につながることが多くの研究により分かっています。
「ホールフード=オーガニック食品」というわけではありませんが、同店のメニューはできる限り有機栽培のものを使用。保存料なし、無添加、乳製品も一切使用していません。そして小麦アレルギーにも対応のグルテンフリーです。
ホールフード=みそ汁とおむすび!?
同店のメニューを見てみることにしましょう。豆腐やテンペをたっぷりの野菜と煮込んだカレー、米粉のパスタと豆乳クリームで作った野菜たっぷりのラザニア、素材の味を生かした彩り鮮やかなサラダなど、どれも野菜やお豆がたっぷり。
みそ汁やおむすびも主力の定番メニューです。みそ汁は白ごまのペーストやニンニク、梅干しやみりんなどが隠し味になっているという、ちょっと変わった一品。おむすびには玄米を使用しています。ちなみに具の梅干しは「Samurai Superfood(意訳:サムライの力の源)」と紹介されています。まるでポパイのほうれん草!? おむすびは食事メニューではなく「おやつ」の枠でくくられているところが、日本の感覚とは異なりますね。
海外のヘルシー志向の人たちが、和食(もどき、ですが)を好んで食べてくれているのは、私たちにとっても喜ばしいこと。シドニーだけでなく、ロンドンやパリなどでもこうした動きが見られるようですよ。海外旅行の際にヘルシーがテーマのお店を見かけたら、和食もどきを探してみるのも楽しそうです。