台北の問屋街「迪化街(ディーホアジエ)」は、ショッピングスポットとして日本人観光客も多く訪れる人気のエリアです。レトロな雰囲気の街並みにお店がずらりと並ぶ様子は、歩いているだけでもワクワクしてきます。
迪化街をぶらりと散策していると、入り口から惹き込まれてしまうような素敵なお店がたくさん!今回は、歴史ある建物内で定食スタイルのランチやディナーをいただくことのできるお店「稻舍URS329」について紹介します。落ち着いた雰囲気の中、共に訪れた方との会話を楽しみながら食事がしたいという方におすすめしたいお店です。
迪化街を北へとすすんでいくと
迪化街を北へと歩きすすめていくと、赤レンガのアーチが立ち並ぶ、よりレトロ感を感じるエリアに到着します。
この赤レンガの街並みに溶け込むようにオープンしている「稻舍URS329」は、台湾ならではの定食料理がいただける人気店です。この建物はなんと110年もの歴史をもつ赤レンガ建築とのこと。
入り口横に描かれている絵画もレトロで素敵です。食事で利用される方が多いですが、お茶をいただくこともできますよ。
5種類の定食料理から選択
「稻舍URS329」で提供されている定食は5種類です。値段は320~360元(約1152~1296円)と、台湾での食事としてはちょっとお高めかもしれません。10パーセントのサービス料などはかかりません。
日本語での説明も書かれていますが、ちょっと訳がおかしいメニューもあります。例えば1つ目の「獅子頭套餐」が「蒸しシシトウ定食」と訳されていますが、これは漢字を無理やり日本語読みした形で訳しているようです。獅子頭とは大きめの中華風肉団子のことで、蒸したシシトウが出てくることはないです。
5つ目の料理に書かれている「オタク」という文字も、何を指すのか考えてみましたが結局わかりませんでした。でも、料理写真はとてもおいしそうです。
広々として落ち着いた雰囲気の店内
店内は、テーブル席がいくつかある広々とした落ち着いた雰囲気です。筆者が訪れた日は平日のお昼でしたが予約客が多く、1つだけ空いていたテーブル席になんとか入店することができました。後から来たお客さんは満席ということで断られていたので、確実にここで食事がしたい時は予約するのが無難かもしれません。
2階や3階には展示ルームも
この建物は昔お米屋さんだった場所で、2階や3階にはお米に関する展示ルームも設けられており、料理を待つ間や食事をいただいた後に自由に見学することができます。お店の方も「自由に見学してくださいね」と声をかけてくださり、親切でした。
バランスの取れた定食料理
見学したりおしゃべりしたりしているうちにお料理が運ばれてきました。こちらは「手打海陸三味飯(海陸三味ご飯)」です。定食はどれも、3種類のおかずとメイン料理1品、ご飯、スープという構成になっています。バランスよく食事ができるのがうれしいです。
メイン料理はひき肉で作られたハンバーグのようなものに、サバがきれいに並んでいます。優しいお味でおいしいです。
こちらは「鮮嫩三杯鶏客飯(サンベイジー)」です。三杯鶏とは3種の調味料を同量ずつ使用して煮込んだ鶏肉料理のことで、台湾の一般家庭でもよく食べられています。台湾バジルも加えられた三杯鶏はしっかりと味が付いていて、鶏肉もとても柔らかくおいしいです。
お料理と一緒に豚油(ラード)と醤油も運ばれてくるのですが、ご飯にちょろっとかけていただくのが台湾風。これだけでもご飯が食べれてしまうおいしさです。
迪化街でゆったり食事タイム「稻舍URS329」
「稻舍URS329」は、台湾での食事に安さやローカル感を求める方にはあまり向かないかもしれませんが、台湾らしいお料理をバランスよくゆったりといただきたいという方におすすめのお店です。ぜひ、迪化街の歴史ある建物でゆったりお食事タイムを楽しんでくださいね。
[All photos by Yui Imai]