東京タワーのライトアップ夜景、どんなバージョンがあるか知ってる？

東京で最も美しいと思う夜景はどこですか？　東京には美しい建物がいろいろあります。都心部であればどこを切り取っても絵になります。しかし、東京タワーを挙げる人も少なくないのでは？　そこで今回は東京の夜景のシンボル、東京タワーのライトアップについてまとめてみました。

東京タワーのライトアップは主に２種類

東京タワーは常に美しい姿を楽しませてくれます。しかし、大まかに言って2種類のライトアップがあるとご存じですか？　その違いとはライトの向きになります。東京タワーに向かって照明を当てている場合と、東京タワーから外に向かって光を放っている場合があるのですね。

ダイヤモンドヴェール

前者、タワーに向かって光を当てる照明はランドマークライトと呼びます。後者、タワーの外に光を放つ照明はダイヤモンドヴェールと呼びます。多くの人に印象のある「定番」の東京タワーのライトアップはきっとランドマークライトですね。土曜日の20：00～22：00まで限定で点灯されるスペシャルなライトアップが、ダイヤモンドヴェールになります。

ランドマークライトはさらに２種類に分けられる

「定番」のライトアップであるランドマークライトであっても、さらに2種類に分けられます。ランドマークライトに使う180個の照明は、季節に応じて夏バージョンと冬バージョンの切り替えが行われます。夏バージョンは白色のすっきりとした涼しげな照明で、冬バージョンはあたたかみのあるオレンジ色。

切り替えのタイミングは、夏バージョンが毎年7月7日がスタートで、七夕の夜になります。夏はメタルハライドランプと呼ばれる涼しげなシルバーのライトが東京タワーを照らすため、タワーのしま模様が鮮明に見て取れます。

10月初旬の夜からは、冬バージョンに切り替わります。高圧ナトリウムランプと呼ばれるオレンジ色のライトが東京タワーを照らします。タワー全体が夏バージョンよりも暖色のあたたかみのあるオレンジに染まるため、1本のキャンドルのように東京の夜景に彩りを添えてくれるのですね。

ダイヤモンドヴェールは１７段×７色の輝き

土曜日の夜限定で点灯されるダイヤモンドヴェールは、東京タワーに17段の光の階層を作り、各層にそれぞれ7色に変化するライトを設けます。そのため、多彩なライトアップ表現が可能になるのですね。

7色とは白、黄色、青緑、赤紫、青、緑、赤になります。それぞれ永遠や希望、地球、夢などのメッセージが託されています。この照明を使って、イベントやプロモーションではタワー全体をピンクに染めたり、青に染めたりといった演出も行われています。

例えば乳がん予防のキャンペーンで、東京タワーがピンク色に染まる話は有名ではないでしょうか？　少し古い話になりますが、テレビ番組『スマステーション』（テレビ朝日）の最終回で、番組のエンディングに華を添えるために、東京タワーが番組のテーマカラーに染まったシーンもありました。

乳がん早期発見啓発　ピンクリボンライトアップ

臓器移植意思表示　グリーンリボンライトアップ

女性に対する暴力撤廃運動　パープルリボンライトアップ

世界自閉症啓発デー　ブルーライトアップ

日仏交流160年記念 スペシャルダイヤモンドヴェール

マジックハロウィンダイヤモンドヴェール

クリスマスダイヤモンドヴェール

レインボーダイヤモンドヴェール

満月ダイヤモンドヴェール

旅行で東京に訪れたとき、ちょっと変わったライトアップを目にしたら、「今夜は何でこんな色になっているんだろう？」と調べてみると、思わぬ発見があるかもしれませんね。

ネットが張られている東京タワー

以上、東京タワーのライトアップについてまとめました。ちなみに執筆時点の現在は5年に一度のペンキの塗替えが行われています。外観の一部はネットに包まれています。2019年の夏ぐらいまで塗り替え作業は続くそうです。ただ、ランドマークライトなどの夜景にはそれほど影響がありませんので、大いに楽しみたいですね。

一方でダイヤモンドヴェールに関しては、長期メンテナンスが行われているため休止中です。再開の詳細は随時発表されるとの話。時々、東京タワーの公式ホームページをチェックしてみるといいかもしれませんね。

 
[Photos by TABIZINE編集部 ＆ shutterstock.com]

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PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家／ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書（TABIZINEライターとの共著）に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸３県のWebマガジン〈HOKUROKU〉（https://hokuroku.media/）創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書（TABIZINEライターとの共著）に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸３県のWebマガジン〈HOKUROKU〉（https://hokuroku.media/）創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。