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ビルなどで高層階に行く時には、ほぼ必ず利用するエレベーター。
何と2016年に、今までの「エレベーター」の常識を覆す次世代エレベーターが登場するそうですよ!一体、どんなエレベーターなのでしょうか。
今までと何が違うの?
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ヨーロッパのエレベーターのシェアでトップクラスのティッセンクルップ社(ThyssenKrupp AG)が開発を計画しているのが、「MULTI」という名前のエレベーター。
私たちの知るエレベーターといえば、乗りこむかご(箱)をロープで吊り下げて、上下に昇降する形ですよね。この「MULTI」は、磁力の力を使い、リニアモーターカーと同じ原理で、強力な磁力で物を浮かせて移動をさせるのだそうです。この方法をとることにより、上下だけでなく、左右に移動することもできるようになり、あらゆる場所に移動することができるようになります。
「MULTI」導入の利点は?
高層ビルで最大4割の床面積を占めるというエレベーターやエスカレーター。MULTIは昇降路やカゴをコンパクトにできるため、ビルの利用可能な床面積を最大25%向上させることができるそうです。また、現行のエレベーターより電力の最大負荷を抑えられる効果もあるのだとか。
2本の昇降路を連結すれば、ループ状のエレベーターも実現できるかもしれません。待ち時間も15秒から30秒と短くなり、輸送能力も5倍に増やすことができるといわれています。ビル内を上下左右、自由に移動することができるようになりそうですね。
MULTIを導入することで、ビル設計の自由度も上がります。今までは考えられないようなデザインや機能のビルが出てくる可能性がありますよね。試作品完成と試運転は、2016年末までに実施予定だそうです。
エレベーターが誕生してから今まで、ほとんど変わらなかったその構造がまったく新しいものになる。
早く乗ってみたいものです。