【1】ルアンパバーンは想像以上に「美食」の街
人気のカジュアルフレンチ店「TANGOR」
ラオスは1893年から1949年までフランスの植民地でした。そのため、ルアンパバーンの街には、いくつものフランス料理店があります。しかも、日本でフランス料理を食べるよりもお得。高級フランス料理店でも、お手頃価格でランチやディナーを楽しめます。
ラオス風うどん「カオピヤック」
また、ラオス料理のレストランは高級店からローカル店まで当たり外れが少なく、どこも美味しかったです。ハーブ(香草)が好きなら、ラオス料理の魅力にどっぷりとハマってしまうかもしれませんね。ラオス料理が苦手でも、イタリア料理店やインド料理店、パンなどの軽食が食べられるカフェもたくさんありますので、食に困ることはないでしょう。ルアンパバーンは「食」のアベレージが高い街だと感じました。
【2】オシャレで居心地が良いカフェが多い
ルアンパバーンの旧市街にはオシャレで居心地の良いカフェがいっぱい! どこに入ろうか迷ってしまいます。フランス植民地時代の名残りで、クロワッサンやフランスパンが美味しいカフェもいくつかあります。ルアンパバーンのホテルやヴィラは基本的に朝食がついていますが、あえてカフェに朝食を食べに行くのもいいでしょう。コーヒーも美味しく、くつろげますよ。
ただし、クーラーのあるカフェの数は限られているので、涼みたい場合は、事前にカフェにクーラーがあるかどうかネットなどで確認した方がいいと思います。メコン川、ナムカーン川沿いのカフェに行く際は、蚊や虫が多いため、虫除けスプレーの携帯も忘れずに。
【3】街歩きをするのなら午前中と夕方以降がオススメ
雨季(5月中旬〜10月まで)のルアンパバーンは日本よりも日差しが強く、湿度も高いため、晴れた日の昼間は外を10分歩くだけで全身から汗がブワッと吹き出してきます。そのため、比較的、涼しい午前中と夕方以降に街歩きをするのがオススメです。
ルアンパバーンの旧市街はコンパクトなので、ゆっくりと歩いても2〜3時間くらいあれば一周できます。暑い昼間はホテルで昼寝をしたり、スパやカフェでのんびりと過ごすといいでしょう。メコン川沿いのカフェで風に吹かれながら冷たいビアラオを飲むと最高の気分に!
ちなみに今年(2019年)は例年よりも雨量が少なく、雨季なのに晴れの日が多いそうです。筆者の滞在中も、ほぼ毎日スコールはありましたが、丸一日雨が降ったのは1日だけでした。
【4】ナイトマーケットでの買い物は値切ることが前提
ルアンパバーンの人気観光スポットのひとつ「ナイトマーケット」。しかし、露店の商品には値札がありません。露店の人の言い値で商品の価格が決まるんです。ナイトマーケットの露店で買い物する際は、少し面倒かもしれませんが、商品の価格を値切るのを楽しんでみてくださいね。平均して最初の言い値の20〜30パーセントは安くしてくれますよ。
ただし、ナイトマーケットで売っている商品はタイなどから仕入れたものもあり、ラオスの商品でない可能性も。それを承知の上で購入するのであれば問題ないのですが、ラオスの少数民族が丁寧に手作りした布製品などを購入したい場合は、ナイトマーケットではなく、路面店に行くことをオススメします。
よりローカルなマーケットを見学したいのなら、モーニングマーケットにも、ぜひ足を運んでみてくださいね。見慣れない南国の野菜や果物、メコン川の魚などが売られていて、好奇心をそそられます。
【5】プーシーの丘は夕方よりも早朝に行くのがベター
ルアンパバーンの街が一望できる絶景スポット「プーシーの丘」。夕方近くになると、サンセットを見るために多くの観光客が訪れます。サンセットは確かに荘厳で美しいです。ですが、人が多すぎてゆっくりできないのが難点。撮影のベストポジションは取り合いになることも!
そんな混雑を避けたいのなら、早起きして、サンライズを見に行くのがベター。実はプーシーの丘はAM6時くらいまでは入場料無料(通常は20,000キープかかる)でのぼることができるんです。ラオス人にも「朝のぼった方が涼しいし、人も少なくていいよ」とアドバイスされました。
【6】仏教信仰の厚さを感じる街
ルアンパバーンと言えば朝の托鉢風景が有名です。僧侶がズラリと並んで歩き、ラオスの人たちが僧侶に托鉢する姿には心を揺さぶられるものがあります。しかし、最近ではその伝統的な風景が観光化されつつあるんです。お金さえ払えば、観光客でも僧侶に托鉢することができてしまいます。さらに托鉢には多くの観光客がつめかけ、その様子をカメラで撮影しているんです。
ルアンパバーンの仏教信仰の厚さを垣間見たいのなら、夕方、お寺で僧侶たちの読経を聞いた方がいいかもしれません。また、タイミングが良ければ、現地の人がお寺に喜捨している姿を見ることもできますよ。個人的には朝の托鉢よりも、僧侶たちの読経や現地の人が喜捨している姿の方が感動しました。
【7】観光するよりものんびりすることに適した街
ルアンパバーンはあくせく観光するような街ではなく、のんびりと過ごすのに最適な街です。コロニアル式の建物で統一された旧市街のリバーサイドで、雄大なメコン川の流れを眺めながら、たそがれていると、時間が過ぎるスピードもスローに。人も街もゆったりとしているので、時間感覚が日本にいるのとでは変わってくるんです。日本での慌ただしい日々に疲れたら、ふらりと旅行したい街だと言えます。治安も非常に良いので、女性一人旅にもオススメです。
【8】お気に入りのお寺を探すのが楽しい
ルアンパバーンの街には大小いくつものお寺があります。中には拝観料のかかるお寺もありますが、無料で入れるお寺もたくさんあります。お寺にはそれぞれ個性があり、安置されている仏像の表情も豊か。
ルアンパバーン滞在中にお寺を巡っていると、きっとお気に入りのお寺が見つかると思います。筆者は上の画像のお寺(ワット・セーン)の仏像が大好きになり、滞在中、毎日のようにこのお寺を訪れました。この仏像の表情を眺めているだけで、不思議と心が落ち着きます。またルアンパバーンを旅行することがあったら、必ずこのお寺を訪れるでしょう。
【9】レシートの出ない両替所には要注意
一万円を両替するとお札(キープ)を数えるのが大変!
ルアンパバーンのメインストリートには多くの両替所がありますが、レシートが出ないところがほとんどで、両替金額を誤魔化されることがあるので要注意。10,000円を両替すると、780,000キープなど、慣れない大きな単位でラオスのお金を渡されます。そのせいで、多少金額を誤魔化されても気づかないことも。そのため、空港やレシートの出る両替所、銀行で両替した方が安全だと思います。ラオスキープを渡されたら、その場でお札を数えることも忘れないようにしたいですね(ラオスキープに硬貨はありません)。
また、ラオスキープはマイナー通貨なため、必要な金額だけ両替して、現地で使い切ってしまいましょう。記念に残す分には良いのですが、日本円に両替することはできません。
【10】雨季は特に「食あたり」に注意
雨季は乾季よりも菌が繁殖しやすいため、屋台やローカルレストランでの食事には十分注意してくださいね。ナイトマーケットの通りを少し入ったところにローカルフードが味わえる「屋台ストリート」があります。ココには20,000キープ(260円)でお皿におかずを盛り放題の屋台があるんですが、この屋台の料理を食べて食あたりになった日本人が何人かいました。
また、生野菜や氷にも注意。ラオスの水道水は飲めません。ですから、水道水で洗った野菜や水道水で作った氷を摂取してしまうと、食あたりになってしまうことも。
慣れない異国の地での食事は、ただでさえ胃腸に負担をかけるので、なるべく衛生管理がしっかりされているレストランで食事したいですね。
【11】犬が放し飼いされている
ルアンパバーンでは、犬が放し飼いされています(野良犬もいる)。犬が苦手な人にとっては、少し辛い環境かもしれませんね。ですが、犬は旅行者にはほとんど関心を示しません。犬たちは朝と夕方以降に活発に動き回っていますが、あくまで彼らは縄張りを守ること、犬同士の社交、餌の調達に一生懸命な様子。
お寺にも居ついている犬がいますが、僧侶に懐いているだけなので、襲ってくるようなことはないと思います。ただ、狂犬病の予防接種をしている犬は少ないと思いますので、カワイイからと言って犬を撫でるのはやめた方がいいでしょう。
【12】2021年に鉄道が開通する予定
2021年にルアンパバーンには中国とラオスを結ぶ鉄道が開通予定です。この鉄道はタイやミャンマーの都市まで延伸するそう。これまでルアンパバーンは陸の孤島のような場所で、限られた本数の飛行機、バス、ボートでしかアクセスできませんでした。しかし、中国からの鉄道が開通してしまえば、きっと観光客が倍増するでしょう。
これはルアンパバーンの経済発展にとっては望ましいことかもしれませんが、個人的にはなんだか寂しく感じました。世界にルアンパバーンのような桃源郷はあといくつ残っているのでしょうか。静かで美しいルアンパバーンを旅したいのなら、今が最後のチャンスかもしれない・・・そう思いました。
今回は、「ラオス・ルアンバンパーン」を旅する前に知っておきたい12のことを、実際に旅したTABIZINEライターがお届けしました!ぜひ、旅の参考にされてくださいね。
[All photos by あやみ]