「The FutureBrand Country Index (FCI)」とは?
さて、国のポテンシャルは、GDP、人口、さらに軍事力などを基に測られることが多かったのですが、それではあまりにも変化の速い現代社会には対応できないという問題を解決するべく生まれたのがこの指標です。
「価値観の構造」、「生活のクオリティー」、「ビジネスの可能性」といった目的を軸とした指標のグループ、「遺産と文化」、「ツーリズム」、「商品やサービス」といった経験を軸とした指標のグループで測られます。
ヨーロッパ勢を押さえての第1位は、日本!
日本は2014年同様に1位でした。20位以内では14カ国がヨーロッパの国。アジアからシンガポールが18位、韓国が20位でした。
日本で特に高いのは環境適合性
日本が前回より大きくのばしたのが「環境適合性」。前回より14ポイントアップして今回のスコアは56%に。2030年までに温室ガスを2013年度比で26%削減すると日本政府が指針を出し、ソニーやトヨタなどの一般企業も独自の具体的な目標を掲げています。
関連して、「健康と教育」、「生活の標準」、「先進技術」などでもスコアを伸ばしています。
日本はSNSでどんなことが話題にされているのか
さて、日本のブランディング、SNS上でどんなことがあw台になっているでしょう。上位のカテゴリは順番に以下のようになっているそうです。海外からの旅行者数が年々伸びていることもあって、ツーリスの興味といった視点が多いようです。
1. どんなアトラクションがあるのか
2. 遺産とアート、文化
3. フード
4. 自然の美
5. 先進技術
イギリス大英博物館「奈良-日本の信仰と美のはじまり」展
今回の調査結果にあるように、日本の伝統美術は海外でも注目され続けています。その一例ですが、この秋、イギリス・ロンドンの大英博物館(写真上)では、奈良を代表する古刹である法隆寺、薬師寺、東大寺、唐招提寺、西大寺、さらに春日大社、丹生川上神社の名宝を中心に、古都奈良の奥深い魅力を紹介する「奈良-日本の信仰と美のはじまり」展が開催されます。奈良県内の複数の社寺が所蔵する名宝が一堂に会する美術展を海外で開催するのは、これが初めて。
国宝も海を渡るこの明宝の展示は、2019年1月から3月にフランス・パリのギメ東洋美術館で開催された「古都奈良の祈り」点に続く企画だそうです。
会場: 大英博物館(イギリス・ロンドン)
住所: Great Russell St, Bloomsbury, London WC1B 3DG, EnglandGoogle Map
TEL: 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
HP:奈良県文化資源活用課
まとめ:ポジティブなブランド力を維持したい
というわけで、総じてポジティブな印象を持たれている日本。アジアでもダントツです。そして、これからも増えていく外国人観光客のみなさんには、ぜひ満足して帰ってもらいたいもの。道を聞かれたり、質問されたら、自信をもって丁寧に答えたいと思います。そうして、日本の印象が、いつまでも期待いっぱいの前向きなものであり続けられればいいなと思います。
Future Brand Country Index 2019
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