三の重には何を入れるの?
おせち料理は、一般的に重箱に詰められています。お重を重ねることは、「めでたさを重ねる」という意味があり、重ねた時に1番上にくるのが「一の重」、その下につづくのが、「ニの重」「三の重」と呼ばれています。本来は四段重(五段重という説もあり)が正式なものでしたが、現代は、三段重が多いようです。
二の重に詰める海の幸とは対照的で、三の重は煮物が中心。れんこんや里芋、くわいやごぼうなどを一緒に煮た筑前煮など、山の幸を詰めていきます。ほかの重のように数種類の具材を入れるのではなく、煮物のみをたっぷり入れます。彩りよくしたい場合は、葉物をあしらい、敷いたり、散らしたりするのがおすすめです。
二の重とは対照的に山の幸をたっぷりと
里芋
親芋に子芋がたくさんつくことから、子孫繁栄の願いが込められています。
れんこん
たくさんの穴があり、向こう側が見渡せることから、将来の見通しがきくことを願います。
くわい
突き出た芽が印象的なくわい。その芽を「めでたい」として縁起を担いでいます。また、まっすぐに伸びた芽のように、出世するよう願いが込められています。
三の重には山の幸の煮物をたっぷりと詰めて、おいしくいただきましょう。おめでたい食材は、新年に食べるにふさわしいもの。意味を理解しながらおせち料理をいただき、新年をお祝いしたいものですね。