絶景ビーチ、王城跡、日本一早いスイカ・・・沖縄・今帰仁村ってどんなとこ?

Posted by: Nao

掲載日: Mar 6th, 2022

沖縄本島の北部、本部半島に位置する「今帰仁村(なきじんそん)」。美しい海と緑に囲まれた自然豊かなエリアながら、大型の施設は少なく、昔ながらの沖縄の風景が随所に残ります。さらに世界遺産である今帰仁城跡や、クルマで渡れる絶景の離島、古宇利島(こうりじま)など、見どころも多彩。今回は筆者が出合った、五感から癒される今帰仁村の魅力をご紹介。



 

手つかずの自然と、古からの空気が流れる村

“ヤンバル”と呼ばれる沖縄本島北部、本部半島の北側に佇む「今帰仁村」。2021年には沖縄自動車道と北部エリアをつなぐ「名護東道路」の開通により、アクセスもぐっと良好に。那覇空港からはクルマで約90分と、気軽に訪れやすいロケーションです。

今帰仁村のランドマークの一つが、2005年に開通した「古宇利(こうり)大橋」。沖合に浮かぶ古宇利島に架けられた全長1,960mの大橋で、ドライブコースとしても人気。視界一面に広がるエメラルドブルーの海は、きっと感嘆のため息を誘うことでしょう。

一周約8kmと小さく、ほぼまん丸な形をした古宇利島。上質なリゾートのオープンが近年相次ぐも、手つかずのビーチも点在しています。こちらは島の北側にあるティーヌ浜。重なる角度で眺めるとハートのように見える2つの岩「ハートロック」は浜のシンボル的存在です。2014年、嵐が出演したJALのCMロケ地となったことでも話題を呼びました。

本島側の海岸線にも、ありのままの自然が残るビーチが連なります。こちらは東西2つの浜からなる赤墓ビーチ(サダハマビーチ)。琉球王朝の初代国王の弟を弔ったお墓があり、かつてそのお墓が赤く塗られていたという伝承が名の由来とか。シャワーはおろかトイレもない、まさに天然のビーチですが、この隠れ家感はとっておきの贅沢と言えるはず。

周囲は石灰岩に囲まれているため波は比較的穏やか。沖縄でもトップクラスの美しさとの呼び声も高い海は”今帰仁ブルー”と親しまれていて、驚くほど鮮やか! 抜群の透明度を誇り、きらきらと輝く白砂とのコントラストはまさに絶景です。

赤墓ビーチは数々の映画やドラマのロケでも使用されており、最近ではTWICEの『Dance The Night Away』のMV撮影地として登場。ファンの人の中にはピンとくる人も多いかもしれません。

自然美に心ゆくまで酔いしれるマリンツアー

清涼感ある海を全身で体感したいときは、アクティビティツアーに参加するのがおすすめ。筆者が体験したのは、ダイビングショップ「Nice Time Okinawa」のクリアカヤックツアー。開催されるのは遠浅の長浜ビーチ。映画『紅の豚』で登場した、ポルコの隠れ家ビーチさながらの雰囲気に思わず気分もワクワク! インストラクターがパドルボードに乗りながら先導してくれるので初めてでも安心ですよ。

パドルの操作はとても簡単で、すいすいと漕げました。海はどこまでも透明で、不思議なほど心もクリアになっていくのを実感。


カヤックからはこんな景色が。

サンゴの周りには、色鮮やかな熱帯魚がそこかしこに。イソギンチャクやクマノミなど、まさにファインディング・ニモの世界でした。

クリアカヤックツアーは一人から参加可能。さらにシュノーケリングとセットになったコースも用意されています。

本島北部きっての史跡と知られる王城跡

今帰仁村は爽快な海景色だけではなく、悠久の歴史が息づく地としても名を馳せます。こちらは村のシンボルにして世界遺産の「今帰仁城跡」。沖縄で3つの勢力が対立していた三山時代(14~15世紀)の、北部を統治していた北山王の王城跡です。建物は現存しませんが、堅牢な石垣や城壁が残っており、当時の繁栄をうかがい知ることができます。

1月からは城跡内のカンヒザクラが開花。1月下旬から2月上旬に開催される桜祭りは今帰仁村の冬の風物詩です。夜桜と城壁のライトアップ「グスク花あかり」など、幻想的な演出も必見。

今帰仁城跡
〒905-0428 沖縄県国頭郡今帰仁村今泊5101
TEL:0980-56-4400
URL:https://www.nakijinjoseki-osi.jp/
営業時間:通常期間(1~4、9~12月)午前8時~午後6時(最終入場午後5時30分)夏期延長期間(5~8月)午前8時~午後7時(最終入場午後6時30分)
定休日:年中無休
観覧料:大人400円 小中高生300円

“日本一早い出荷”で有名な今帰仁スイカ

豊かな自然環境に抱かれた今帰仁村は食の宝庫。マンゴーやアグー豚、モズクをはじめ山の幸、海の幸ともに恵まれています。中でも全国的に有名なのが「今帰仁スイカ」。初収穫は12月初旬と日本一の早さを誇ります。クリスマスや年末の贈答用として人気を集めているそう。

今帰仁スイカ生産者のひとり、山城裕亮さんを訪問。現在2代目で、保有するビニールハウスはなんと100棟以上! スイカ作りについて話を聞かせて頂きました。

ー冬に収穫するスイカの特徴は?
冬のスイカは夏より成長が遅いので、糖度は約11度と甘いのが特徴。果肉が引き締まってシャリシャリ感が楽しめます。

ースイカ作りで一番大変な作業を教えてください
何と言っても人工交配。雄花から花粉を取り、雌花につけて回る作業ですが、すべて人の手で一つひとつ行わなくてはならないので。冬は雄花が咲きにくいのでなおさら大変です。

ー収穫のタイミングは?
積算温度が約1000〜1100℃になったら試し割りをして、熟度をしっかり確認し、おいしいスイカを消費者の方に届けるよう努めています。交配から夏場だと約1カ月、冬場ですと約2カ月が収穫の目安です。

ゆくゆくは観光農園に挑戦したいと意気込む山城さん。旅行者にも気軽にスイカを収穫してほしいとのこと。陰ながら応援しています!

地元の名産品がひしめく「今帰仁の駅そーれ」

今帰仁村の新鮮な農産物を入手するなら「今帰仁の駅そーれ」がいちおし。地元の料理好きなお母さんたちによって運営されており、直売所に加えレストランも併設。巨大なスイカの屋根が目印です。

店内には野菜から果物、黒糖、手作りお弁当&サーターアンダギーなど多彩なアイテムが並びます。取材中も農産物を届けに来る生産者の方もちらほら。鮮度の良さはお墨付きです。一般のお客さんだけでなく、レストランのシェフも足繁く通っているとか。訪れた2月は冬を代表する果物「タンカン」など旬素材が勢揃い。訪れるなら品揃えが豊富な午前中がおすすめです。

今帰仁の駅そーれ
住所:〒905-0415 沖縄県国頭郡今帰仁村玉城157
TEL:0980-56-4940
URL:http://www.so-renokai.jp/?page_id=13
営業時間:9:00~17:00
定休日:月

泡盛のおいしさと奥深さを知れる「今帰仁酒造」

お酒好きならぜひ立ち寄りたいのが「今帰仁酒造」。村では唯一の酒造で、創業は1948年。前日までに予約すれば酒造の見学も可能です。

直売所では看板商品「美しき古里」や長期熟成古酒「千年の響き」ほか、幅広いラインナップの泡盛がズラリ。泡盛仕込みヨーグルト酒など新感覚なお酒も充実しています。お土産探しにも最適な場所ですよ。

今帰仁酒造
住所:〒905-0401 沖縄県国頭郡今帰仁村仲宗根500
TEL:0980-56-2611
URL:https://nakijinshuzo.jp/
営業時間:8:00〜17:00
定休日:土曜日、日曜日

 
エメラルドブルーの海、手つかずのビーチ、荘厳な王城跡、多彩な土地の美味……。自然と歴史が美しく溶け合う今帰仁村で、新たな沖縄を感じてみてはいかがでしょうか。

取材協力/今帰仁村観光協会
http://www.nakijinson.jp/

今帰仁スイカ
https://nakijinsuika.raku-uru.jp


 

PROFILE

Nao

Nao ライター

メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。


メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。


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