洋館とバラが織りなすロマンチックな風景
大正初期に建てられた洋館を背景に、色とりどりのバラが咲き誇る「旧古河庭園」のバラ園。都内とは思えない優雅な風景に、思わず足を止めて見とれてしまいます。

ゴールデン・メダイヨン|レモンイエローでウェーブの花弁が特徴

カーディナル|バラの赤色の“基準”となっている品種

フレンチレース|アイボリーホワイトの落ち着いた花色
筆者が訪れた際は、全103種中69種類の春バラが咲いていました!※2025年6月12時点
本格的な見頃シーズンは過ぎているものの、「二番花」が咲き始めているのでまだまだ華やかな景色が見られます。

見頃を迎えたバラ園の様子
園内のスタッフの方によると、今年の「一番花」の見頃はGW明け頃だったそう。見頃を迎えたバラ園は、まるで絵画のような優雅なロケーションです。

毎年見頃の時期には早朝開園も行われます!
この時期ならではの華やかな風景は、バラ園の魅力が最も際立つ瞬間。ベストタイミングで訪れれば、洋館とバラが織りなす格別の景色に出会えます。最新の開花状況は「旧古河庭園」のX(旧Twitter)から確認できるため、訪れる際は事前にチェックしておくことをおすすめします!
和の趣を感じる日本庭園でひと休み
華やかなバラが咲き誇る洋風庭園から一歩奥へ進むと、そこには静寂と落ち着きに満ちた日本庭園が広がります。心の字に似せて造られた「心字池」をはじめ大滝、枯滝、灯篭など、細部にまで意匠が凝らされており、まるで別世界に迷い込んだかのような感覚に。
この日本庭園は、明治〜大正期の名庭園を数多く手がけた 近代を代表する名庭師・小川治兵衛 によって手がけられたもの。バラ園の華やかさとは対照的に、苔むした石畳や水面に映る木々の緑が心を落ち着かせてくれます。木陰のベンチで一息つけば、都会の喧騒を忘れるひとときに。
洋館とバラの艶やかさ、そして日本庭園の静けさ———。「旧古河庭園」はそのどちらもを一度に味わえる、非常に稀有な空間です。
『春のバラフェスティバル』とは?
毎年4月下旬~6月下旬の期間で開催される『春のバラフェスティバル』は、旧古河庭園を訪れるなら併せてチェックしたい人気イベント。2025年は4月29日(火・祝)~6月30日(月)で開催されています。およそ100種類200株のバラが見頃を迎えるこの時期は、園内がふわりとバラの香りに包まれ、華やかな色彩とともに五感を楽しませてくれます。
人気のフォトスポット!バラと洋館を一枚に
おすすめフォトスポットとして紹介したいのは、バラ園の入り口に置かれた「白いベンチ」。イベント期間中は毎日設置されており、美しいバラと重厚な洋館を背景に記念写真が撮影できます。
気になるお味は?見た目も可愛い「バラのアイス」
園内で展開されている「ローズガーデンマーケット」では、バラにちなんだ雑貨やスイーツが並んでいます。

中にバラの花弁が入っていました!
なかでも注目は、バラの香りが楽しめる「バラのアイス」。淡いピンク色が可愛らしく、口に運ぶとふわっと広がる優しい香りがクセになる美味しさ。ここでしか味わえない特別な一品です!
“推しバラ”を見つけよう!「春バラの人気投票」
また、イベント期間中は、園内にあるバラから“推しバラ”に投票できる「春バラの人気投票」も開催中。「これが好き!」と思った一輪を選んで投票できる、毎年恒例の人気企画です。

去年の結果が書かれたチラシが配布されていました!
種類や色、香りなど、それぞれに個性あふれるバラの魅力を改めて感じられるこの企画。ランキングの結果も気になりますが、「自分の推しはどれ?」と考えるだけで楽しくなりますね!
おでかけ前のチェックポイント|アクセス・入園情報ほか
「旧古河庭園」へのアクセスは、JR京浜東北線「上中里駅」または東京メトロ南北線「西ケ原駅」から徒歩7分。駐車場はないため、公共交通機関を利用するのがおすすめです。

入口すぐの券売機、キャッシュレスも対応しています!
入園料はとてもお手頃で、一般150円、65歳以上70円。開園時間は9:00~17:00(最終入園16:30)ですが、お昼前後は平日でも多くの来園者が訪れるため、ゆっくり楽しみたい方は開園直後の訪問をおすすめします!
また、園内の維持管理のため、撮影時の三脚・一脚・自撮り棒の使用は禁止されています。文化財としても指定されているため、節度ある鑑賞が求められます。撮影に関する詳細は公式サイトから確認できるため、来園前にチェックしておくと安心です。
開催期間:4月29日(火・祝)~6月30日(月)
開催場所:旧古河庭園
(東京都北区西ヶ原1-27-39)
営業時間:9:00~17:00(最終入園は16:30)
入園料:一般 150円/65歳以上 70円
都会の喧騒を忘れ、色とりどりのバラと美しい洋館の景色に心癒やされること間違いなし。非日常が味わえる「旧古河庭園」で優雅なひとときを過ごしてみては?
[Photos by Ray]