世界遺産をみる旅、美食をめぐる旅、出会いを求める旅・・・旅のスタイルは十人十色。そんな中、実はいま海外バックパッカーたちの間で“workaway”というウェブサービスが人気です。ワーキングホリデーとはまた一味ちがう、「働きながら旅をする」というスタイル。それは一体どういうものなのか、実際に登録して検証してみました。
workawayって?
workawayとは「一日数時間のボランティアをする対価として、無料で食事と宿泊設備を受け取る」ことができるウェブサイト。仕事をしたい人と働き手を見つけたい人によるマッチングサイトともいえます。仕事の内容は様々で、一度登録すると国、興味のある職種、時間帯などが選択可能。お金のやりとりが発生しない分ビザなしで働くことができるのも魅力のポイントです。予算型バックパッカーには有難いサービスともいえますね。
登録方法
workawayのHPから登録が可能で、登録費は一人29USドル、二人だと38USドル(有効期限は一年間)。クレジットカードでの決済なので、5分もあれば簡単に登録をすることができます。一度登録したあとは自分の紹介文などを書き足せば、これでもう世界中があなたのワークフィールドです。
職種と必要なスキル、英語力
現在workawayは世界155か国で活動可能。ゲスト受け入れ可能なアクティブユーザーの数は約20982人(2016年4月29日現在)と世界中の多くの人々がワーカーを募集しています。
職種は農業や村おこし、ベビーシッター、語学力アップ、孤児院、カフェやゲストハウスの住み込みスタッフなどその種類は様々です。どれもお手伝い程度のものなので特別なスキルは必要ありませんし、英語教育という職種以外のものであれば英語力もそれほど必要ありません。一番大切なのは「気持ち」です。
メリットとデメリット
workawayのメリットは、一日数時間のボランティアで無料で食事と宿泊場所が手に入るという点。そして最大のメリットは現地の生活を肌で感じられること。旅するだけでは汲み取ることが難しい、その土地や人々が直面する問題や人の温かさに触れることで、より濃密な旅を経験できることがこのworkawayの醍醐味だと言えます。
デメリットでいうとホストの中にはお金のやりとりの発生がないという点を悪用し、ゲストをただの「労働力」とみなし募集している人もいるようです。リファレンス(ゲストからのホストの評価)をしっかりチェックして、そのようなホストはなるべく避けることが大切です。
実際に登録してみて
筆者も登録をしてインドで5日間泊まり込みの動物保護ボランティアに参加してみました。
生まれたばかりの子犬たちへのミルクやり、怪我をしている動物への給水や食事の介護、施設内の掃除などを行いました。不慣れなことばかりで最初は戸惑うこともありましたが、みんなで助け合いながらの作業だったのですぐに慣れ、さらには仲間の一体感も生まれ最終的にはとても有意義な時間を過ごすことができました。
何事も初めの一歩というのはハードルが高く見えますが、その一歩を踏み出せば待っているのは最高の経験と一生の宝物。旅に刺激とワクワクというスパイスを加えて、今までとは違う旅の物語を作っていくのも良いかもしれませんね。
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