青森ヒバの湯船に浮かぶ「りんご風呂」が最高
界 津軽の魅力はなんといっても温泉。青森県といえばりんごが有名ですが、そんなりんごを浮かべた「りんご風呂」が最高なんです。温泉に浸かりながら、ぷかぷかと浮かび漂っていくりんごを眺めているだけで癒されます。
そして漂うフレッシュなりんごの香り。りんごは毎日新しいものが用意されるので、チェックインしたらまず、お風呂に直行してりんご風呂を満喫したいところ。湯船は青森ヒバで造られ、泉質はナトリウム‐塩化物・硫酸塩泉。心からポカポカと温まります。
※夏には青森ひばをりんごに見立てた、ひばりんごを浮かべています。時期により、りんごとひばりんごが混在することがあります。
界では、温泉の歴史とともに泉質や効果的な入浴法など、温泉にまつわるあれこれを教えてくれる「温泉いろは(無料)」も開催。その温泉いろはで教えてもらった江戸時代の温泉番付には、別格の温泉として中央の行司欄に大鰐温泉の名が書かれていました。ちなみに、東の大関は草津温泉、西の大関は有馬温泉でした。
「かまくら露天風呂」での雪見風呂も至福
さらに、2022年11月に誕生した「かまくら露天風呂」もおすすめ。まるでかまくらの中にいるかのような気分を味わいながら、雪見風呂を楽しめるんです。雪見風呂って、雪国の冬ならではの楽しみであり、贅沢ですよね。
©Hoshino Resorts Inc.
朝や昼間の明るい時間も素敵ですが、灯篭が幻想的な夜の景色もこれまた素敵。
ちなみに、大浴場のアメニティは以下の通り。タオル類も大浴場にあり、必要なものは一通りそろっているので、お部屋から手ぶらでOKですよ!
大浴場のアメニティ
脱衣場
- ハンドソープ
- クレンジング
- 化粧水
- 乳液
- ボディローション
- ドライヤー(ダイソン)
- ブラシ
- 綿棒
- コットン
- シャワーキャップ
- ヘアゴム
- カミソリ
- 貴重品ロッカー
- ウォーターサーバー
内湯
窓が額縁になる白銀の世界
温泉に次ぐ界 津軽の魅力は、お部屋や食事処から眺める雪景色にあると思います。これは雪国である青森ならでは。寒い冬にわざわざ雪国に行きたくない! そんな人もいるかもしれません。寒がりの筆者も以前はそうでした。でも声を大にして言いたいのは、雪がしんしんと積もる冬にこそ行ってほしい!!! のです。
客室では、カーテンの向こう側に白銀の世界が広がり、まるで異世界にトリップしたかのよう。窓が額縁になり、ダイナミックな絵画を眺めているかのようにも見えます。この雪景色を眺められるというだけで、冬に行く価値が存分にあると思うのです。
客室の窓から見えたつらら。陽の光に照らされてきらきらと光る様子も美しい。
朝起きて窓の外を眺めてみると、雪の上に動物の足跡が残されていました。運がよければ、動物たちに遭遇できるかも。
開放感と余白が心地よい空間を演出
界 津軽は、ゆったりとした広さと余白が感じられる造りも特徴です。まるで木漏れ日のように青森の伝統工芸「こぎん刺し」模様が降り注ぐ幻想的な廊下は、海外メディアに「ホテルの美しい廊下10選」として紹介されたことも。
エントランスを抜け、真っ先に目に飛び込んでくるのは、日本画の巨匠・加山又造によって描かれた壁画「春秋波濤(しゅんじゅうはとう)」。津軽の風景が描かれています。
通路に何気なく置かれた津軽びいどろ。宿のさまざまな場所に、何気なく置かれている美しい調度品の数々を眺めるのも楽しみのひとつ。
津軽びいどろのグラスや箸置きなどは、館内のショップで購入できます。
広くて快適な客室と充実のアメニティ
今回宿泊したお部屋は、定員2名の「和室 リビングスペース付き」の客室で、広さは64平方メートル。こんなに広々としたお部屋を2人で使うなんて贅沢! 筆者が泊まったお部屋は天井も高く、開放感が半端なかったです。
大浴場と同様に客室にもスキンケアセットがそろっているので、わざわざスキンケアアイテムを持参しなくても大丈夫です。施設ごとに色が異なる界オリジナルの風呂敷は、館内移動に便利なミニバッグに早変わり。
- 洗顔ソープ
- クレンジング
- 化粧水
- 乳液
- ボディローション
- シャンプー
- コンディショナー
- ボディソープ
- 作務衣
- タオル
- 靴下
- ブラシ
- 歯ブラシ
- コットン
- 綿棒
- 風呂敷
- ドライヤー
- 冷蔵庫(ウォーターボトルあり)
- ミニバー(有料:ビール・人参ジュース・甘酒)
- ウェルカムスイーツ(はなあわせ)
- ドリップパックコーヒー
- 生姜湯
- りんご茶
- 煎茶
- 湯沸かしケトル
- 茶器
- 加湿器
- TV
- 金庫
- Wi-Fi
このほか、館内のトラベルライブラリーにはコーヒー(アメリカンもあり)とお水が置いてあり、滞在中自由に楽しめます。
大間のまぐろを堪能できる夕食
夕食は、青森県ならでは「大間のまぐろづくし会席」をいただきます! 大間のまぐろは、秋から冬が旬。旬の食材をその時期に味わうというのは、シンプルですが幸せなことだと思うのです。
食事に合わせていただいたのは、青森のお酒がセレクトされたペアリングセット。青森限定クラフトビール「あおもりエール」をはじめ、地酒とワインもおいしくておすすめです。
まぐろの握り寿司は、刷毛に醤油を含ませ、自分で塗っていただくスタイル。
まぐろ香煎揚げは、かつおぶしならぬ、まぐろぶしをまぶして揚げたもの。噛みしめるたびに、まぐろぶしの味わいが口の中に広がります。
しゃぶしゃぶのように鍋にまぐろをくぐらせ、火を通した状態のまぐろを野菜とともに味わう、まぐろのねぎま鍋。
シメは、土鍋ごはんに漬けまぐろやネギトロをたっぷりとのせていただく、漬けまぐろ丼。好みで温度玉子やわさび、とろろ、海苔などかけていただきます。
まぐろと卵の組み合わせって罪……。
デザートのりんごの淡雪チーズまでしっかりいただいて、ごちそうさまでした!
朝食も夕食と同じ食事処でいただきましたが、見てください!この美しい雪景色。朝食が運ばれてくるまでの間、雪景色を眺める筆者。テーブルに雪景色がリフレクションしてとてもきれいです。
津軽三味線の世界に足を踏み入れてみる
界で開催されている、ご当地文化体験「手業(てわざ)のひととき」。界 津軽では、津軽三味線の達人技に触れる体験ができるとのことで、今回初めて津軽三味線に触れることに。ここでは三味線奏者全国チャンピオンの渋谷 幸平氏から、津軽三味線の歴史やルーツを学べるという貴重な体験ができました。
ちゃんと弾けるんだろうかと、不安を抱えながらのチャレンジ。先生(と思わず呼んでしまいました)のわかりやすい指導で、初心者でも津軽三味線の基本技である叩きやころがしを学び、楽しく弾くことができます。実際は弾くというより、鳴らすというほうに近いんですけどね。曲を演奏できるようになるまでは、最低半年はかかるそうですよ。
そして、先生、もとい渋谷氏が演奏してくれた「津軽じょんから節」に衝撃を受けます。それはもう、完全にロックだったから。そして、神技ともいえるほどのすばやい弦さばきに目が釘付けになります。動画でぜひご覧ください。
期間:開催中~2024年2月29日(木)まで
時間:宿泊初日 19:30~20:30
料金:1名 11,000円(税込、宿泊費別)
定員:1日1組(2~3名)
URL:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaitsugaru/activities/11091/
また、毎晩ロビーで無料開催されている「津軽三味線生演奏」で、実際の演奏も楽しめます。三味線奏者の渋谷 幸平氏と界 津軽のスタッフによる演奏は、スピーカーなしの生の三味線の音を満喫できますよ。手業のひとときで津軽三味線に触れたからこそよりわかる、その演奏のスゴさ。感動をおぼえるひとときでありました。演奏後に希望すれば津軽三味線を少しだけ弾かせてもらうこともできます。
伝統工芸「津軽こぎん刺し」でしおり作りも
トラベルライブラリーには、誰でも簡単にごぎん刺しが体験できるよう、紙製のしおり作りセットが用意されています。3種類から好きな模様を選んで、レッツチャレンジ!
静寂に包まれ、辺り一面に広がる銀世界。界 津軽には、りんご風呂やかまくら露天風呂をはじめ、青森だからこそ味わえる景色や魅力が詰まっていました。
住所:青森県南津軽郡大鰐町大鰐字上牡丹森36-1
電話番号:050-3134-8092(界予約センター9:30~18:00 )
宿泊料金:1泊25,000円〜(2名1室利用時あたり、サービス料、税込、夕朝食付き)
公式サイト:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaitsugaru/
[Photos by Aya Yamaguchi]