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供給者として日本は世界一
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日本といえば、世界からどのようなイメージを持たれているのでしょうか? 侍、富士山、相撲から始まって、アニメ・漫画、日本食などかもしれません。
内閣府がまとめた資料によると、「科学技術が発達した国」「技術力のある国」「先進技術超大国」「経済力と先進テクノロジーの国」などの印象を抱く外国人が多いようです。
今回の話題は、そんな「技術力のある」日本らしい分野、ロボットの世界一を紹介します。
そもそもロボットといわれると、どんなロボットを連想しますか? 筆者は真っ先に、「Pepper(ペッパーくん)」を思い浮かべます。ほかには、お掃除ロボットでしょうか。
筆者が思い浮かべたこの手のロボットは、「サービスロボット」と分類されるみたいです。何らかの支援を人間に提供するロボットとして、ほかにも医療ロボットや農業用ロボット、災害対応ロボットなどが存在するのだとか。
しかし、ロボットには大まかな分類としてもうひとつ、産業用ロボットが挙げられるそうです。産業の自動化を目的として工場などで働くロボットで、正確な定義は百科事典に次のように載っています。
<動制御によるマニピュレーション機能又は移動機能をもち、各種の作業をプログラムによって実行でき、産業に使用される機械>(小学館『日本大百科全書』より引用』)
こうした産業用ロボットの市場(買い手)としてはぶっちぎりで中国が世界No.1ではあるものの(マーケットとして日本は世界2位)、産業用ロボットのつくり手としては日本が世界一の座を占めていると、国際ロボット連盟(IFR)が発表しています。
4強のうち2社が日本の会社
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国際ロボット連盟の発表によると、世界の産業用ロボットの供給において45%を日本のメーカーが担っているのだとか。
産業用ロボットの主な国際メーカーは、ABB(スイス)・ファナック(山梨県)・安川電機(福岡県)・KUKA(ドイツ)が「4強」といわれているらしく、そのうち2社が日本です。国別で合算すれば、世界トップのシェアを誇っています。
そもそも、産業用ロボットの歴史は、1950年代末にアメリカでスタートしています。
その後、1960年代末に日本製の産業用ロボットが誕生。1980年代に日本が世界市場を大幅に切り取り、国内経済のバブル崩壊などを挟んでも技術力を磨き続け、現在の地位を獲得しているようですね。
新型コロナウイルス感染症に関係した渡航制限も徐々に緩和されつつあります。世界を旅して、現地の人に日本の魅力を問われたときには、ロボットについても語れると格好いいですね。
[参考]
※ ロボットレース:自動化が進む世界の上位10か国-国際ロボット連盟による報告書
※ Japan is World´s Number One Robot Maker – International Federation of Robotics Reports – businesswire
※ 各国における日本に対するイメージ – 内閣府
※ 産業用ロボットの種類と世界シェア4強メーカーランキング|中小製造企業の課題解決メリットとは – NikkenTotalSourcing
※ 【まとめ解説】産業用ロボットの分類、種類、構造について – MIRAI-LAB
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