「この通り」「あの通り」「フライパン横町」など世界のユニークな名前の道路5選

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Apr 6th, 2023

日本にはいろいろな名前の道路があります。もちろん世界にも、いろいろな道路があるわけですが、その中から、ちょっと変わった名前の道路を取り上げて紹介します。

ロンドンの地図
 


 

「この通り」「あの通り」「その他の通り」

カナダ・ハリファックス
ハリファックスの街

最初は、カナダのハリファックスにあるユニークな名前の道路から。

ハリファックスは、カナダの東部、太平洋に突き出した半島にある街で、湾岸に面した住宅街には、日本語に直訳すると「この通り」「あの通り」「その他の通り」と命名された通りがあります。

This St.&The Other St. カナダ・ハリファックス
水辺だからか、基礎の高い、平入りの平屋が建ち並ぶ住宅街があって、フェンスで仕切られたその敷地内を走る道路が「This St.(この通り)」「That St.(あの通り)」「The Other St.(その他の通り)」と呼ばれているのですね。

「退屈な通り」

アメリカ・オレゴン州「退屈な通り(Boring Rd.)」
©︎ Tada Images / Shutterstock.com

アメリカのオレゴン州には「退屈な通り(Boring Rd.)」もあります。「退屈な通り」は、運転手の眠気を誘って、自動車事故を引き起こしてしまいそうな通りという意味ではありません。

ボーリング(Boring)=退屈とは地名です。アメリカの西海岸にあるポートランド郊外に、ウィリアム・H・ボーリング(Boring)さんという人が1870年代に、コミュニティをつくりました。

その創設者の名前(Boring)が土地の名前になり、そのボーリングを通る道路に「Boring Rd.(ボーリング通り=退屈通り)」という名称があてられたのですね。

スコットランドDullの看板
しかも、この「ボーリング(退屈)」というコミュニティは、スコットランドにある「Dull(退屈な、鈍い、だるい)」という小さな村と提携し、お互いのまちに共通のデザインで「退屈なまちへようこそ(Welcome to Boring)」「退屈なまちへようこそ(Welcome to Dull)」という標識を掲げています。

地名に似合わず、暮らす人たちのマインドは極めてユニークで面白いみたいですね。

「フライパン横町」


画像はflickr(John Wales)より

最後は、ロンドンにある「フライパン横町(Frying Pan Alley)を紹介します。

ロンドンを流れるテムズ川には、タワーブリッジと呼ばれる有名な橋があります。そのタワーブリッジを北に向かって渡り、スピタルフィールズマーケットの方へ向かうと、その途中に「フライパン横町(Frying Pan Alley)」という狭い路地があります。

一説によると、かつてこの路地に金物屋があり、その金物屋の看板が巨大な鉄製フライパンで、通行人の頭にぶつかったり、落下して通行人にけがを負わせたりしたため、人々が「Frying Pan Alley」と呼ぶようになり、定着してしまったとの話です。

ほかにも、世界には、ユニークな通りの名前がいっぱい。暇なときは、Google Mapsなどを見ながら、世界のユニークな道路名を探す遊びも楽しいかもしれませんね。

[参考]
Dull, Scotland, makes Boring, Oregon, more interesting – BBC
It’s official: Dull road sign marks Boring link – BBC
How London’s Alleyways Got Their Names – LONDONIST

[Photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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