エルベ川沿いに広がる美しい街「ドレスデン」
ドイツ東部のザクセン州の州都「ドレスデン」は、エルベ川沿いに広がる歴史ある街で、16世紀にはザクセン王国の都として栄えました。第二次世界大戦中には空襲で壊滅的な被害を受けましたが、東西ドイツ統一後の1990年代頃から再建が進み、復興の象徴としても知られています。
今回はそんな美しい古都「ドレスデン」から出発する、エルベ川のボートクルーズの旅をご紹介します!
ドレスデンからピルニッツ城までランチクルーズ
ドレスデンの旧市街を抜け、エルベ川沿いにある船着き場へ。世界でも屈指の歴史を誇るという、蒸気船に乗りこみます。大型の船ではありませんが、運航中の音もうるさくなく、デッキにはテラス席も設けられていて快適。
川沿いは自然美が溢れ、ところどころにお城やお屋敷などの名所が点在しています。悠々と流れるエルベ川沿いをゆっくりと進む、のどかなクルーズ旅を楽しめますよ。
ドイツ料理の定番!「リンダールラーデン」がおいしい
クルーズ船でのランチは、牛肉の煮込み料理「リンダールラーデン」をいただきました。牛の薄切り肉で玉ねぎやベーコン、ピクルスなどをロールして煮込むドイツの名物料理のひとつです。牛肉の旨みが溶け込んだソースが優しく絡み、マスタードの程よい辛味とともにまろやかな味わいが口に広がります。柔らかく煮込まれているので、食べやすさも◎
ピルニッツ宮殿に到着
ドレスデンから2時間弱、エルベ川沿いに「Schloß Pillnitz(ピルニッツ宮殿)」が見えてきました。こちらは、ヨーロッパのバロック建築と東洋の建築様式が融合した珍しい宮殿で、18世紀にはアウグスト2世の離宮として使用されていたのだとか。
水の離宮と山の離宮、新宮殿の3棟の建物があり、広大な敷地内には、イギリスやオランダ、中国などさまざまな国をテーマにした庭園も。4月末に訪れたときは、藤が満開を迎えていて、とてもきれいでした。
眺望も美しい!芸術も楽しめるワイナリー
ボートの船着き場「ピルニッツ城」周辺はブドウ畑が多くあり、ワイナリーが点在しています。その中のひとつ、「Klaus Zimmerling(クラウス・ツィンメルリング)」にお邪魔しました。こちらは1999年にオープンしたワイナリーで、ご主人がワインの醸造家、奥様は彫刻家というご夫婦が経営されています。アートとワインを融合させたコンセプトが斬新。
敷地内にはいくつもの作品が
屋根の上には奥様が手がけた像が聳え、そこから水が美しく舞う演出も。ワインが貯蔵されているカーブの中には彫刻が施された泉があったり、庭には奥様がつくった噴水が設置されていたりと、さまざまな芸術作品が目を楽しませてくれます。
すっとした喉ごしのオーガニックワイン
ワインのラベルも奥様が手がけた彫刻作品の写真があしらわれた、おしゃれなデザイン。ドイツワインで有名な品種のリースリングやトラミナー、ゲヴュルツトラミネールなどの白ワインやスパークリングのオーガニックワインが豊富にそろいます。
お土産としてボトルを購入できるほか、その場でグラスワインを楽しむこともできますよ。高台にあるので眺望も素晴らしく、のどかで落ち着いたひと時を過ごせそうです。
所在地:Bergweg 27, 01326 Dresden
公式サイト(ドイツ語):https://www.weingut-zimmerling.de/
ドレスデンでの滞在中に新しい体験を探している人は、ぜひ参考にしてみてください!
[all photos by minacono]
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取材協力:ドイツ観光局
ボートツアー:WHITE FLEET SAXONY(ドイツ語)https://www.saechsische-dampfschifffahrt.de/fahrtenangebot/lunchfahrt-zum-schloss-pillnitz/