なぜ「出雲大社」がハワイにあるの?
「ハワイ出雲大社(出雲大社ハワイ分院)」は1906年(明治39年)にこの地に誕生しました。両国間には深い歴史があり、その昔、日本から多くの人々がハワイへ移り住むことに。移民のなかには出雲大社を信仰している中国地方の出身者が多くいたことから、現地でも信仰が広まったと言われています。
入り口の大きな鳥居に掲げられている「布哇出雲大社」の文字。「布哇」は当時の移民が考えた当て字で「ハワイ」と読みます。
そんなハワイ出雲大社へ初詣に伺いました。この日は2024年1月5日。三が日が過ぎ、混雑も緩和されたタイミングで落ち着いて参拝できました。
英語表記の「お守り」と「おみくじ」を発見
参拝者が増える正月シーズンは、駐車場に設けられたテントでお守りやお札の対応が行われています。特に混み合う三が日は、事前にオンラインで申し込みをするよう推奨されていて、混雑緩和の対策がなされているようでした。それだけ訪れる人が増えるということですね。
日本の出雲大社と同じお守りに加えて、ハワイ限定のものも見受けられます。
「HAPPINESS(幸福)」「LOVE(愛情)」「BUSINESS(業績、職業繁栄)」「SPORTS(スポーツ)」「SAFE BIRTH(安産)」などは英語で表記されていて、なかには「WATER SAFETY(水難避け)」や「MARATHON(マラソン)」も並んでいました。ウォータースポーツやマラソンが盛んなハワイならではのお守りですね。お土産にも喜ばれそうです。
たくさんラインアップがあり迷ってしまいますが、私がいただいたのは「TRAVEL SAFETY(旅行安全)」。表はハイビスカス、裏はハワイの島々と飛行機のイラストが描かれていて、ハワイ出雲大社らしいデザインに惹かれました。
「これからも安全に渡航できますように」と気持ちを込めて、今後は必ず旅に連れて行きたいと思います。旅行が好きな両親にも、同じものをお土産にしました。
隣の「HAPPINESS(幸福)」にも「HAWAII IZUMO TAISHA」の文字があり、なんだか大好きなハワイが見守ってくれそうな気がします。
おみくじも引いてみました。見た目は日本のおみくじそのものですが、英語と日本語のダブル表記になっています。内容は「和歌から学ぶみおしえ」として生活に生かすためのもので、運勢や吉凶を表すものではないと記載されていました。
御朱印には「アロハ」の文字が!
2024年度は1月1日〜3日の御朱印対応はしておらず、1月4日から受け付けていました。持参した御朱印帳なら2ドル、半紙の御朱印なら3ドルを納めて、番号札をいただき順番を待ちます。このときは早朝という時間帯も相まって、境内は落ち着いていたので、目の前で書いている様子を見ることができました。
「奉拝ハワイ出雲大社」の横に添えられたのは、英語の日付と「Aloha!」の文字。特別感のある御朱印がうれしくて、しばらくじっと眺めてしまいました。
どことなく浮き足だっていたハワイ旅行中、静寂に包まれて厳かな気持ちになれた「ハワイ出雲大社」でのひととき。先代が伝えた日本の文化が、しっかりとこの地に根付いているのだと感じました。
初詣はもちろん、時期を問わずハワイでの参拝を体験してみてはいかがでしょうか。
住所:215 North Kukui Street, Honolulu, HI 96817
電話番号: (808) 538-7778
開門:午前8時00分~午後5時00分まで(例外あり)
社務所受付時間:午前8時30分~午後5時00分まで(例外あり)
URL:https://www.izumotaishahawaii.com/ja/
[All Photos by Yukika Sonoda]