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【ガイド内容は全部嘘!?】浅草で開催「噓のツアー」参加ルポ&インタビューで裏話を聞く!

Posted by: ぶんめい
掲載日: Jun 3rd, 2024.

「浅草のガイドツアーですが、すべての説明が嘘です」「観光情報や歴史にまつわるお話し、街のトリビアをもっともらしくガイドしますが、嘘をつきます」……そんな注意書きとともに始まるツアーをご存知ですか? 人気の観光地である浅草を、嘘のガイドと共に巡る「嘘のツアー」は、2024年3月に始まって以来、話題沸騰中。今回は実際に「嘘のツアー」に参加して、その様子をご紹介! さらにツアー主催の方にインタビューして、マニアなこだわりをお伺いしています!

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雷門とツアーの旗


話題沸騰の「噓のツアー」とは

公式サムネイル

2024年の3月から開催されている「噓のツアー」。雷門や仲見世など、浅草の有名観光エリアを巡る約90分のウォーキングツアーです。

というところまでは普通なのですが、まさかのガイド内容はすべて嘘! しかもツアー中に嘘の情報を差しこみたくなったら、参加者も自由に嘘をつけるとのこと。

そんな斬新すぎる「噓のツアー」は、そのインパクトから、告知時点でSNSなどで大きな話題に。注目を集める人気ツアーなんです。

今回は実際に「噓のツアー」に参加して、取材させていただきました!

「噓のツアー」参加ルポ

自己紹介から嘘だらけ!

集合場所

集合場所は、都営浅草線の浅草駅からほど近い広場。

イヤホンと冊子

受付をすると、マニアなツアーの冊子と、イヤホンをもらえます。イヤホンを通して解説やツアーの先導をしてもらえるので、混雑する浅草でも問題なく楽しむことができますよ。

自己紹介の様子

時間になり、参加者各々による「嘘の自己紹介」からスタート。いきなり嘘です!

自己紹介によると今回は、大谷翔平や新垣結衣、マイケルジャクソンに江戸川コナンなど、(自称)超豪華メンバーが集結。さすが話題のツアーです。

金色のオブジェ

ここから嘘だらけのガイドがスタート。

ガイドを務める松澤さんによると、浅草は訪れるたびに街や地形が変化する、ランダム生成の街なのだそう。こちらはご存知の方も多いですよね。

取材日は金色のオブジェが見えるので、”パターン152″でした。

あちらのオブジェがスフィンクス像になっているパターンでは、道中に750段の階段や、渡らなければ進めない川があったりするそうなので、今回はかなりラッキー。

さらに快晴の行楽日和でしたが、これは松澤さんが気象庁にお願いして天気を変えているおかげなんだとか。ありがたいですね~。

嘘のガイドで浅草巡り!

ツアー中の様子

ツアー道中は、浅草を巡りながら松澤さんが喋り通し! 明らかに嘘すぎて笑ってしまうようなものから、嘘なのか本当なのかわからない話まで盛りだくさんです。

クイズタイム

道中では浅草のスポットにちなんだクイズタイムもありますが、ここでは参加者もどんどん嘘をつくことが可能。ナイスな回答をすると、特製のステッカーがもらえますよ!

浅草地下街入口

浅草地下街など、普段の観光ではあまり行かないスポットにも立ち寄れるのも楽しいポイントです。

嘘か本当か?ツアー内容をチラ見せ

浅草が舞台のミステリー小説?

失踪前夜
雷門に到着したところで、浅草を舞台にした200万部のベストセラー「失踪前夜」の話題に。こちらは幻の初版本で、心がピュアな人しか読めない特殊印刷なのだそうです。

参加者で回し読みをすると、オムニバス形式の推理小説らしく、十人十色の感想が。

回し読み

しかし筆者には、なぜだか白紙に見えました。心はピュアなはずなので、ライター業で視力が落ちたのでしょうか。

かつて存在したコンビニ?

コンビニ袋をもらえる

ツアー中何度も出てくる「24プラス」というコンビニの話。2010年ごろまでは浅草に何店舗かあったそうですが、知っていますか?

レジ袋

これも嘘だと思いきや、企業ロゴが印刷されたレジ袋をお土産にもらえました。中には松澤さんの祖母が入れ忘れたという買い物メモ付きです。あれ、これは本物……?

最後は嘘のネタばらし

嘘のネタバラシ

90分ほどのツアーは、出発地点に戻り終了。解説の冊子を配ってもらい、嘘のネタばらしが行われます。

嘘だと思っていたエピソードの中には、実は「嘘のような本当の話」も!

落とし物鑑賞会

ツアー道中で見つけた面白い落とし物を共有する時間もあったり、最後まで大盛り上がりでした。

「嘘のツアー」主催の松澤さんにインタビュー

「マニアなツアー」とは

AI松澤さん

日本全国とアジア各国の珍スポットを1,000カ所以上巡り歩いたという松澤さん。幅広いジャンルのマニア・専門家がガイドを務める独自視点のツアー「マニアなツアー」を開催しています。

その内容は「レトロ自販機を巡るバスツアー」、「秘宝館バスツアー」、「道に落ちてる片手袋を探すツアー」、「銭湯の開店を準備して一番風呂に入るツアー」など、バリエーション豊富です。

そんな中開催されている「嘘のツアー」。ツアー立案の経緯や、嘘のこだわりなどをインタビューでお伺いしました。ちなみに公式サイトなどでも使われるこの写真は、AIで生成された、”嘘の松澤さん”です。

インタビューでこだわりを聞く!

―――「噓のツアー」は、元はエイプリルフールの企画から考案されて、今のような話題となったとお伺いしました。何が人気の理由になったと思われますか?

松澤さん:ネーミングですね。やっぱり、ツアーって一番嘘をついちゃいけないから、そこがウケたんじゃないでしょうか。

中身がはっきりしない段階で話題になって、すごい予約が入っていたので、みなさん名前だけでも予約してくれている、という感じです。

―――ツアーの性質上ネタバレ厳禁ですから、確かに中身は言えませんね。

松澤さん:はい。しかもツアーについての告知内容って、ほとんど書かれてないんです。実際問題中身が全く何も決まっていなかったから、っていう……。なので本当に「嘘のツアー」というタイトルだけで集客できるという感じでした。

―――現在の人気も、同じような理由なのでしょうか?

松澤さん:そうですね。ただ、参加してくれた方が周りの人におすすめしてくれて、「それで来ました」という方も結構多くて、口コミで来ていただいているんだろう、という感じが最近はしています。

―――クイズタイムなど、参加されている方を巻き込みながら、みんなで嘘をついていこう! といったコンセプトが新鮮でした。

松澤さん:そうですね。「マニアなツアー」全体として、体験型というか双方向にするというのは重視しています。

―――「マニアなツアー」を開催してきたノウハウは、「噓のツアー」と関連しているのでしょうか?

松澤さん:今回のテーマは「嘘」ですが、街を見る”視点”だったり、”ロジック”のような「楽しむ構図」は、本当のマニアの方々と歩く通常のツアーと同じだとだと思っていて……。

1番上にトッピングされている情報が”嘘”なだけで、町の中の「これが面白い!」というように楽しむ視点はもう、”本当”だと思っています。なので、そのあたりは活かせるようにツアーを作っています。

―――架空のコンビニや、存在しない本など、いろいろなマニアの方とコラボした物の嘘もとても面白かったです。そうしたコラボのきっかけは?

松澤さん:元々「マニアフェスタ」というものを開催していて、「タモリ倶楽部」や「マツコの知らない世界」などの番組にも出演している方々が、一同に会して70~100ブースぐらい出展する「マニア版コミケ」みたいなものです。これまで7年ぐらいやっているので、それでマニアの方々とはすごく繋がりがありました。

1つのジャンルとして、「空想系」だったり、「架空系」のことをやっている方たちがいるので、その方々にお声掛けして協力していただいてる、という感じですね。

それこそ架空のコンビニを制作した空想地図のアーティスト、「地理人」さんなどは、本当の方の「マニアなツアー」のガイドをしていただいています。今回は「嘘のツアー」だから、ちょうどそういう方とコラボできるな、とお声がけしました。

―――嘘の内容は、どれぐらいかけて作り上げたものですか?

松澤さん:本当は全部アドリブでやろうと思ってたんです、エイプリルフールで1回やるだけなので。ただ話題になっちゃったので、ちゃんとやらないとやばいなと思って(笑)。

いろいろなマニアの方たちに相談してブレストしたり、ご協力していただける人を募ったりして、1カ月ぐらいかけています。本番の1週間ほど前には、同じコースでテストプレイをして、そこでフィードバックをもらって……。

―――入念な作りこみが行われたのですね。

松澤さん:最初は、ちょっと本当か嘘かわからないような嘘ばっかりだったんです。ただ、実際ツアーに参加していただいたらわかるんですが、聞いてすぐ嘘って気付くような嘘ばかりだったじゃないですか。

けれどテスト段階ではそうじゃなかったので、なにか変に緊張感があったんですよね。どこからどこまでが嘘なのかわからなすぎちゃって……。 そういったあたりもテストプレイで改善していきました。

―――突飛な嘘も織り交ぜることで、参加されるみなさんが笑って楽しんでいた印象です。

松澤さん:そうなんですよ。明らかに嘘ってわかるから笑えるという感じで、フィクションラインを下げたんです。その中でちょっと本当っぽいとこを混ぜる、といった作り方です。

楽しい嘘で浅草を再発見!ぜひ参加してみて!

浅草地下街にて

インタビューを通して、さまざまなツアーを開催し、マニアな視点を知っているからこそ語れる「内容が嘘になっただけで、町を楽しむ視点やロジックは同じで”本物”です」との言葉が、とても印象的でした!

嘘だらけの斬新すぎるツアー「噓のツアー」。楽しい嘘を通して、定番の観光地・浅草を再発見できる、”マニアな”演出が光る体験ができますよ。

筆者が参加した回は若い方が多かったものの、年齢層も幅広く、年配の方から、親子で参加している方もいらっしゃるのだとか。

記事執筆時点では8月まで予約枠があるものの、すでに埋まり始めていますので、興味をひかれた方はお早めにチェックを! ツアーの注意事項や開催日程は、公式サイトからご確認ください。

また、噓のツアー自体は今年いっぱい続けていく方針で、来年はバリエーションを変え、開催場所や嘘の内容のリニューアルを検討しているとのことでした。

今回記事中で紹介した嘘は、ツアー中のほんの一部。気になった方はぜひ参加してみてくださいね!

噓のツアー
料金:2,800円(税込)
定員:14名
公式サイト:https://note.com/manianananika/n/n54e2fb038cfa
 
主催:マニアなツアー合同会社
公式サイト:https://note.com/manianananika/
X(旧Twitter):https://twitter.com/manianatour

[Photos By ぶんめい]

 


 

ぶんめい

bunmei ライター
インドア派だけど、旅行はあまり計画立てずにフィーリング派。球技できないけど、野球観戦は現地で声出したい。胃弱気味だけど、ラーメン好き。文学部だけど、文字を見ないで美学を専攻。


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