「モネ 睡蓮のとき」展覧会の見どころ!
印象派を代表する画家であるクロード・モネ。上野の国立西洋美術館では、彼の晩年の作品を集めた企画展「モネ 睡蓮のとき」が、2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)の期間開催されています。
本展の見どころは以下の4つ。
- 見どころ4つ
- 晩年の制作に焦点をしぼった究極のモネ展
- 国内外の60点以上もの作品が集結
- 「睡蓮」の作品20点以上の展示
- 2mを超える大画面の睡蓮
日本においては過去最大規模で、モネの代表作である「睡蓮」が一堂に集結します。
見渡す限りのモネ!展覧会を現地ルポ!
会場全体のマップはこちら。円形の展示室があったり、階段の上り下りがあったりと展示ボリュームが大きいことがうかがえます。
第1章 セーヌ河から睡蓮の池へ
第1章「セーヌ河から睡蓮の池へ」では、モネが当時住んでいた家からほど近いセーヌ川や、自らの手で水を引き造りあげた「睡蓮の池」を描いた作品を中心に展示されています。
モネは一つのモチーフを異なる時間や天候によって描き分ける、という手法で絵を残してきました。
例えば、上の2作品は同じモチーフ名なのにまったく異なった見え方がする魅力的な作品が展示されています。チャーリング・クロス橋が架かるロンドンでは、変わりやすい気候に悩まされたモネ。絵からは濃い霧がモヤッとかかっているのがよくわかります。
第2章 水と花々の装飾
大の園芸家でもあったモネ。自身の庭ではキャンバスに絵具を置くかのごとく色彩豊かな花々で彩りました。構想はあったものの実現することができなかった「装飾画制作(後述)」において、彼の計画では太鼓橋に這う藤とアガパンサスが重要な役割を担う予定でした。
それもあってか、彼の作品にはそれら2つをモチーフとして用いられた作品が多く残されています。
当初の計画ではドーム型の展示場の上部に、同作品のような藤の花の作品を設置する予定だったとのこと。
第3章 大装飾画への道
大装飾画(Grande Décoration)」とは睡蓮の池を描いた巨大なパネルによって、ドーム型の部屋の壁面を覆うというモネが長年追求した装飾画計画のことです。残念ながら様々な理由から実現することは叶いませんでしたが、本展覧会ではモネの理想を模した形でドーム型の展示を目にすることができます。
絵を観ている方と絵画の大きさをよく見てみてください。当時に描かれた作品は幅が広いのが特徴で、なんと約2mほどにもなります。1916年以前のモネの作品と比べると、なんと面積は4倍ほどにもなるんだとか!
第4章 交響する色彩
第4章では白内障を患ったモネの晩年の作品が展示されています。悪化してもなお手術を拒み苦痛の中で作品を描き続けていたというモネ。展示されている絵からは、それまでの淡い色彩やタッチとは病状は一線を画す印象を受けます。
この絵が描かれた頃にはより白内障が進行し色覚の異常が作品にも影響しています。鮮烈な「赤色」が際立ち、第2章で取り上げた睡蓮の作品と比べると、筆遣いや色使いが大きく異なるのがおわかりでしょうか?
エピローグ さかさまの世界
モネが装飾画の構想で意図していたのは、安らかに瞑想することができる空間でした。未曾有の惨劇であった第一次世界大戦を目の当たりにした彼は、作品を制作することで大戦の悲しみから逃れようとしていた、と考えられています。
上記の2つの作品も第一次世界大戦の最中に描かれたもの。両作品の枝垂れている柳が水面に打つ様子から、当時のモネの悲しみから衰弱したような姿を想像してしまいました。
オリジナルグッズ
最後の展示の先には特別なグッズ売り場がお出迎え。有名ブランドとのコラボ商品など目を引くものばかりでしたが、今回は筆者が特に気になったものをご紹介!
オーガンジー刺繍バッグ
一番目についたのがこちらの「オーガンジー刺繍バッグ」。右側のオーロラカラーは角度によって色合いが変化し、アンニュイな雰囲気がとっても素敵です。
カラー展開:ブルー/オーロラ
価格(税込):各9,350円
ミニフレーム(全7種)
ご自宅でも手軽にモネの作品に浸ることができる!? フレームもしっかりビンテージ加工が施されていて、まるで本物の作品のよう。
睡蓮(5種類)/睡蓮、夕暮れの効果/ジヴェルニー近くのセーヌ河支流、日の出
価格(税込):各2,420円
魅力がつまったモネ展
展示からグッズまでボリュームたっぷりの特別展示「モネ 睡蓮のとき」。2025年2月までと比較的長い期間開催しているので、どなたでも観に行ける機会が多いのもポイント。
会場内にはところどころにソファもあるので、ゆったりとモネの晩年の作品と彼の心情などに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
開催日時:2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)
開館時間:9:30~17:30(金・土曜日は21:00まで)※入館は閉館の30分前まで
会場:東京都台東区上野公園7-7 国立西洋美術館
チケット情報料金:一般 2,300円(税込)/大学生 1,400円(税込)/高校生1,000円(税込)/中学生以下 無料
展覧会公式サイト:https://www.ntv.co.jp/monet2024/
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