【在英者がショートブレッド22種類を食べ比べ】イギリス土産に!ご当地ベスト5|前編

Posted by: パーリーメイ

掲載日: Mar 30th, 2025

主な材料は小麦粉、バター、砂糖の3つだけ。素朴ながら驚くほどおいしい、イギリスの伝統菓子「ショートブレッド(shortbread)」。その魅力を探るべく、ショートブレッドに目がない英国在住者が、8年かけて22種類を食べ比べました。包装や見た目だけでなく、味にもこだわり、お土産にぴったりの商品を厳選。前編では、個性豊かなご当地ショートブレッドを紹介します。イギリス料理同様に“限りなくシンプル”なこの焼き菓子、そのおいしさの秘密とは?

【在英者がショートブレッド22種類を食べ比べ】イギリス土産に!ご当地ベスト5|前編

ショートブレッドとは?

“ブレッド”という名前がついていますが、実際はクッキーのような焼き菓子です。ルーツは12世紀のスコットランドにあり、当時はパンの余り生地を低温で焼き固めたため、“ビスケット・ブレッド”と呼ばれていました。

イギリス全土にも似たものがあったとされますが、やがてイースト菌の代わりにバターを使うようになり、ラスクのように硬かったものが、現在のようなサクサク(short)とした食感へと変化しました。

伝統的な3種の形

ショートブレッドの形状に決まりはありませんが、基本は丸い形のラウンド(rounds)、棒状のフィンガー(fingers)、円盤型の生地を数等分した、三角形に近いペチコート・テイル(Petticoat Tails)の3種類です。

ひだ飾りがついたペチコート・テイルは、16世紀のスコットランド女王、メアリー1世のお気に入りだったとか。現代ではハートや犬のスコティッシュ・テリアなど、さまざまな形があります。

旅先で買いたいご当地ショートブレッド「ナンバー1」はコレ!

1位:ショートブレッド・ハウス

本場スコットランドのみやげ物屋で、店員に「これはスコットランド一おいしい、ベストなショートブレッドだ」と、熱心にすすめられた「ショートブレッド・ハウス(Shortbread House of Edinburgh)」の商品。

パッケージは紫の背景をバックにスコットランドの国花、アザミが描かれたおしゃれなデザインです。ショートブレッド表面についている穴が不ぞろいで、端に寄っていたり穴の数もバラバラと、手作り感満載なのがよし。

まずはじめに、グラニュー糖のザラザラした食感と味が舌に乗り、そのあとにほどよい塩気が。ビスケットの食感も、ザクザクほろほろの申し分なさ。

店員さんの言葉に嘘いつわりは、微塵もありませんでした。

ショートブレッド・ハウス
(Shortbread House of Edinburgh Truly Handmade Original Shortbread Traditional Recipe)
箱入り8枚(170g)£4.5
原材料:バター(含有率表記なし)、小麦粉、砂糖、米粉、サラダ油
https://shortbreadhouse.co.uk

2位:ワイト島ビスケット・カンパニー

19世紀、ヴィクトリア女王の避暑地としても知られたワイト島にある「ワイト島ビスケット・カンパニー(Isle of Wight Biscuit Company)」社の商品です。

ショートブレッドには、しっかり押し固められたハードタイプもありますが、こちらは表面がボコボコしていて、見た目からして軽やかな食感が想像できます。

実際口に含むと、期待を裏切らないホロホロ感。ほかにはない口どけと風味で、まさに文句なしの逸品です。ワイト島各地の土産店のほか、直営ショップやオンラインショップでも購入できます。

ワイト島ビスケット・カンパニー
(Original Shortbread Drum)

紙製筒入り9枚(170g)、£4.65

原材料:有塩バター29.5%、小麦粉、全粒粉、米粉、上白糖

https://islandbiscuits.co.uk/

3位:シェイクスピア・インスパイア

シェイクスピアの生誕地、ストラトフォード・アポン・エイボンにある「シェイクスピア・センター(The Shakespeare Centre)」公式ギフト・ショップで買い求めたこちらは、スコーンにつけるおなじみ、クロテッド・クリームとイチゴが入ったフレーバー型。

やはり味付きだとさまざまな原材料が入っており、プレーンなタイプがいかにシンプルな材料で成り立っているのか、改めて気づかされます。

開封するや漂うイチゴの甘〜い香り。丸型の表面にはグラニュー糖がかかっており、かじるとイチゴの柔らかい果肉が現れます。甘さのなかにも果物らしい酸味が効いていて、想像以上のボリューム。

しっとりめで、フレーバーつきのショートブレッドとしては、かなりおいしい方でした。

シェイクスピア・インスパイア
Shakespeare Inspired Clotted Cream Shortbread with Strawberries)
紙製筒入り10枚(200g)、£5
原材料:バター27%、小麦粉、乾燥イチゴ、ブドウ糖、砂糖、パーム油、ペクチン、食紅、コーニッシュ・クロテッドクリーム4%、天然イチゴ風味、塩
https://shop.shakespeare.org.uk/

4位:ベティーズ

「ベティーズ(Bettys)」は1919年創業の老舗カフェで、アフタヌーン・ティーが全国的に有名。イングランド北部・ヨークシャー州のヨーク市に本店を構えています。

ほかのブランドもそうですが、べティーズもヨーク市内に数店舗展開するものの、ロンドンへは進出していないのでレア感たっぷり。

こちらのショートブレッドは大きめの丸型で、小麦粉にはほかの製品同様、カルシウム、鉄分、ビタミンが入っています。食感はふんわり柔らかめ。なんといっても、バターの量が群を抜いています!

オンラインショップでも購入できますが、カフェ併設のベーカリーで、地元ヨークシャーのレシピに基づいて作られているため、実際に足を運んで手にとりたい特別な一品です。

ベティーズ
(Bettys Yorkshire Shortbread)
缶入り12枚(220g)、£12
原材料:バター37%、小麦粉、コーンフラワー、砂糖
https://www.bettys.co.uk/

5位:セント・マイケルズ・マウント

小島にそびえるフランスの世界遺産「モン・サン・ミッシェル」。いつか訪れたい憧れの地ですが、実はイギリスにも“そっくりさん”が存在するのです。

サーファーや観光客、引退後のシニア層にも人気なイングランド南西端、コーンウォールにはこのモン・サン・ミッシェルのきょうだい分ともいえる「セント・マイケルズ・マウント(St Michael’s Mount)」という島と修道院があります。

そのギフト・ショップで購入したのがこちらの商品。フレーバー付きは、基本材料以外にさまざまなものが添加されています。こちらも乳化剤や風味付け、着色料、果糖シロップ、保湿剤など、書ききれないほど記載されているので、長期保存に向いているのでは?

表面には見えないほどうっすらと、粒子の細かいグラニュー糖がかかっています。形はわりと整ったきれいな円形。フリーズ式でない、ドライフルーツタイプのイチゴ片はまるでジャムのようで、酸味が効いていておいしい!

コーンウォール産の塩と、特産のクロテッド・クリームまで入っているとは、さすがこの地方らしいこだわりです。クリーム入りなので食感はしっとり。全体的に甘めで、舌が喜ぶ味となっています。

セント・マイケルズ・マウント
(St Michael’s Mount Clotted Cream Shortbread with Strawberries)
紙筒入り10枚、£3.99
原材料:マーガリン、小麦粉、コーンフラワー、砂糖、イチゴ片、パーム油、塩、クロテッドクリーム5%
https://stmichaelsmount.co.uk

おいしさの違いは何?カギを握る米粉

はじめは「バター含有率が高いほどおいしい」と考えていましたが、食べ比べしてみると、バターが少なくても上位に入ったものがあり、意外と味への影響は少ないかもしれません。

後編で紹介するスーパーのPB製品でも、値段の安いスタンダード・タイプのほうがバターを多く含んでいる例が見られました。

原材料を見比べて気づいたのは、米粉の存在。グルテンフリーの菓子作りにも使われる米粉には、サクサクと軽い仕上がりにする効果があるようです。

そのため、伝統的なドッシリした食感やしっとりタイプが好きな人は米粉なしを、ふんわりした口どけやホロホロ感を求めるなら米粉ありを選ぶのがよさそうです。

イギリスには、パッケージも中身も魅力的なショートブレッドがたくさんあります。お土産選びに迷ったときは、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

※店舗や時期により商品の仕様や品ぞろえ、価格が変わる可能性があります。

PROFILE

パーリーメイ

Purleymay

イギリス在住ライター。引っ越しの多い人生を送るうち、自然と旅好きに。異文化や土地ごとの魅力を楽しみながら、現地のリアルな情報をお届け。ヨーロッパ中心の観光、イギリスの暮らし、文化、食など幅広いテーマで執筆。イギリスとタイに各8年暮らし、バンコクの地場ホテル、在京タイ政府機関に勤務するなどタイ事情にも明るい。

イギリス在住ライター。引っ越しの多い人生を送るうち、自然と旅好きに。異文化や土地ごとの魅力を楽しみながら、現地のリアルな情報をお届け。ヨーロッパ中心の観光、イギリスの暮らし、文化、食など幅広いテーマで執筆。イギリスとタイに各8年暮らし、バンコクの地場ホテル、在京タイ政府機関に勤務するなどタイ事情にも明るい。

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