香港で一番予約困難！？高級中華「Mott32」実食レビュー！食べるべき北京ダックと名物料理とは？

香港グルメの聖地「Mott32」とは？

Mott32は、香港・中環（セントラル）の中心、金融街の地下にひっそりと佇むラグジュアリー中華の名店。いまやラスベガスやバンコク、バンクーバーなど世界の都市にも展開していますが、本店でしか味わえない料理や空間、空気感は格別。香港を訪れるグルメ通たちがこぞって予約を試みる、伝説的レストランなのです。

その名前の由来は、19世紀にニューヨーク・チャイナタウンで最初に設立された中国人の商店「32 Mott Street」。その歴史に敬意を表し、伝統と革新を融合させた中華料理が楽しめる場として名付けられました。

なぜそんなに有名？「次世代中華」の魅力

Mott32の最大の特徴は伝統的な広東料理を現代風に再解釈している点。点心、ロースト、スープに至るまで、伝統の技法をベースにしながら、黒トリュフやイベリコ豚といった高級食材を組み合わせることで、新しい中華の世界を作り上げています。

ミシュランに匹敵するレベルの味はもちろん、芸術的な盛り付けとプレゼンテーションも人気の理由。料理一皿一皿が、まさにアート作品のような美しさだと言われています。

絶対に頼むべき！外せない看板メニュー3選

アップルウッドロースト 北京ダック（Apple Wood Roasted Peking Duck）

980香港ドル　※2025年4月訪問時

Mott32を語る上で外せないのがこの北京ダック。48時間の仕込みを経て、特注の炉でアップルウッドを使って丁寧にローストされます。

サーブ時にはシェフが目の前で切り分けてくれるライブ感もあり、その演出も含めて「体験型グルメ」として大満足。皮だけのカリカリ部分、肉厚な身と一緒に食べる部位、そして特製の甜麺醤・キュウリ・白ネギを包んで食べるクラシックスタイルなど、食べ方にもバリエーションがあり、飽きることがありません。

カリッと音がするほど香ばしい皮と、ジューシーで旨みの詰まった肉のコントラストは、まさにファーストクラスの味。量が多いため、人数が多い人向け。人気のため、事前予約必須です！

イベリコ豚のチャーシュー（Barbecue Pluma Iberico Pork）

360香港ドル

一口食べた瞬間、あまりの柔らかさとコク深さに驚くはず。スペイン産イベリコ豚の希少部位「プルマ（肩ロース）」を使ったチャーシューは、外はキャラメリゼされて香ばしく、中は脂がじゅわっととろける極上の一皿。

筆者はスペイン旅行の帰りに香港に訪れたので、「イベリコ豚はやっぱりスペインでは……？」と思っていたのですが、全く異なるおいしさです。タレは伝統的なチャーシューソースをベースに、ほんのり洋酒やハーブの風味も感じる奥深い味。香港中華とスペインのマリアージュを体現した一皿と言えるでしょう。

「香港に来たら絶対これを食べろ」と断言するリピーターも多い逸品。こちらも数に限りがあるので事前予約が必須です。

トリュフ焼売（Soft Quail Egg, Iberico Pork, Black Truffle Siu Mai）

2個で80香港ドル

Mott32の点心の代表格が、「イベリコ豚と黒トリュフ、うずらの卵の焼売」。一見すると普通の焼売ですが、中には、うずらの卵が！！！

うずらの卵のサプライズに驚きながら、濃厚な黄身、イベリコ豚の旨味、黒トリュフの香りが一体となって押し寄せる、まさに“中華の革命”。細部まで丁寧に包まれており、まるで工芸品のような仕上がり。点心の概念が覆るような感動体験です。

150香港ドル

他にもロブスター ダンプリンというロブスターのスープをスポイトで入れる飲茶や、香港発祥のデザート・マンゴーポメロサゴをグアバでアレンジしたデザートも！ 革新的なメニューばかり。

まるで美術館！圧巻のインテリア空間

料理と同じくらい感動するのが、店内のインテリアデザイン。手がけたのは、世界的に有名な建築デザイナー「Joyce Wang Studio」。伝統的な中国モチーフと現代的なラグジュアリー要素を融合させた空間は、どこを切り取ってもフォトジェニックの極み。

店内の一部は、かつて銀行の頭取室だったという歴史もあり、アンティーク調の家具やランプ、シノワズリの壁紙が独特の重厚感を演出。高級ホテルのラウンジのようでありながら、どこか懐かしい“中華情緒”も残る。ドレスアップして訪れたい特別なレストランです。

予約のコツと注意点

Mott32は非常に人気が高く、最低でも2週間前、できれば1ヶ月前の予約がおすすめです。特に北京ダックやイベリコ豚は事前に予約が必要。

例えば北京ダックを食べたい場合は、予約時に「Peking Duck希望」と伝えておくことが必須条件（web予約時には質問項目であるのでお見逃しなく）。予約は公式HPまたは電話・メールで可能。キャンセルポリシーもあるため、確実に訪問できる日程での予約をおすすめします。

Mott32は、単なる高級中華レストランではありません。そこには味覚・視覚・空間・体験すべてを満たす贅沢が詰まっています。予約は少しハードルが高いかもしれませんが、その価値は間違いなくあります。

「旅先で一生の思い出に残る食事をしたい」そんな方に、心からおすすめできる香港グルメの聖地です。

※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。
©︎Keiko Morota

PROFILE

もろたけいこ

Keiko Morota ライター／テレビプロデューサー

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。