
ソウルの食文化を支える「中部市場」とは?

乙支路4街駅から徒歩数分。中部市場は1950年代から続くソウル有数の食材専門市場です。市場内には韓国海苔、干物、唐辛子、乾物、ナッツ類などの専門店が並び、地元の飲食店関係者や料理人も仕入れに訪れます。
観光客向けに整備された市場とは異なり、今もなお韓国の食文化を支える“現役の市場”。歩いているだけでごまや海苔、乾物の香りが漂い、韓国の台所をのぞいているような気分になります。最近では「韓国らしい食のお土産を探したい」という旅行者の間でも人気が高まり、明洞観光と合わせて訪れる人も増えています。
日本人観光客が続々訪れる「忠北製油所」

市場を歩いていると、香ばしい香りに誘われてたどり着くのが忠北製油所です。店頭には大きな搾油機が設置され、ごまが焙煎される香りが市場中に広がっています。
1988年創業のごま油専門店で、指原莉乃さんをはじめ、芸能人やYouTubeで紹介されたことをきっかけに日本人旅行者の認知度が急上昇。さらにInstagramでも取り上げられ、「ソウルで買うべきお土産」として定番化しつつあります。実際に訪れた日も、日本語で会話する旅行者の姿が目立ちました。
韓国旅行のリピーターからは
「コスメ以外で喜ばれるお土産」
「韓国通っぽいお土産」
として高い支持を集めています。
目の前で搾られるごま油。その香りは想像以上

忠北製油所最大の魅力は、搾りたてのごま油を購入できることです。店内ではごまを焙煎し、圧力をかけて油を抽出する工程を見ることができます。黄金色の油がゆっくりと流れ出る様子は、まさに職人技。観光スポットというよりも、韓国の食文化を体験する場所といったほうがしっくりきます。
実際に香りを嗅いでみると、その違いは一目瞭然。いや、一嗅ぎでわかるほどです。そして、試食もOK。口にした瞬間、普段使っているごま油よりも香りが濃く、焙煎されたごまの甘さまで感じられます。

「ごま油ってこんなに香るの?」
と思わず驚くほどでした。筆者のあまりの驚きっぷりに店主さんが笑っていました。
このように店頭では、圧搾する工程を見ることができ “できたてをそのまま瓶詰めして持ち帰る”という体験が日本人の好みにぴったり! 忠北製油所では、高温大量生産ではなく低温でじっくり圧搾する製法を採用しており、ごま本来の香りや旨みが際立ちます。ふたを開けた瞬間に広がる香りは、日本で普段使っているごま油とはまったく別物。料理好きだけでなく、「調味料にこだわりたい人」に刺さるソウル土産です。
なぜ人気?地元客も通う理由

忠北製油所のごま油は、韓国の人々からも長年支持されています。理由はシンプルで、品質が高いから。ごまの選別から焙煎、圧搾まで丁寧に行われており、香りと風味が格別です。
韓国ではごま油は料理の仕上がりを左右する重要な調味料。ビビンバやナムル、焼肉、チヂミなど、多くの家庭料理で使われています。だからこそ、韓国の人々はごま油選びにこだわります。観光客向けの店ではなく、地元客が今も通い続けていることこそが、品質の証明なのかもしれません。
価格帯は?何本買うのがおすすめ?

価格はごまの相場によって変動しますが、筆者が訪れた2025年12月時点で、ごま油が28,000ウォン(約2,945円※2026年6月のレートで換算)、えごま油が20,000ウォン(約2,103円 ※2026年6月のレートで換算)でした。
日本で購入する高品質ごま油と同程度、あるいはそれ以上の品質を考えると十分納得できる価格です。おすすめは自宅用に1本、お土産用に2〜3本。料理好きの家族や友人へのお土産としても喜ばれます。実際には2〜4本購入する日本人旅行者が多いそうです。ただし瓶入りのため重量があります。帰国時の荷物重量も考慮しながら購入しましょう。

購入してからラベルを貼っていくできたて感にもときめきます。
日本へ持ち帰る方法

ごま油は液体のため、機内持ち込みはできません(国際線では100mlを超える液体は機内持ち込み不可)。スーツケースなどの預け荷物に入れて持ち帰る必要があります。忠北製油所では丁寧に包装してくれますが、さらにジッパーバッグへ入れたり、タオルで包んだりすると安心です。
筆者も実際に持ち帰りましたが、漏れなどのトラブルはありませんでした。また、ごま油は比較的保存性が高く、常温保存が可能です。韓国で人気のえごま油も販売されていますが、こちらはごま油より酸化しやすいため、保存方法を確認して購入するのがおすすめです。
帰国後|搾りたてごま油のおすすめの楽しみ方

韓国では、ごま油は単なる“調味料”ではなく、料理の香りを決定づける存在。それを自宅でも楽しんでみましょう。ビビンバ、ナムル、韓国海苔はもちろん、卵かけご飯やインスタントラーメンに少しかけるだけでも、一気に韓国らしい味になります。
搾りたては香りが強いため、“最後にひと回し”する使い方がおすすめ。調理に使うというより、最後の一振りとして、素材の1つとして引き立てたいときにおすすめです。

筆者のお気に入りは、バニラアイスにかけるアレンジ! 背徳感たっぷりですが、香り高いごま油とコクのあるバニラの調和がたまりません! 他にも卵かけご飯では、炊きたてご飯に卵を落とし、ごま油をほんの少しかけるだけで驚くほど香り豊かな一品になります。
さらにインスタントラーメンへの“追いごま油”。仕上げに数滴加えるだけで、韓国旅行で味わった香りがよみがえるという声も。試したくなりますね!
ソウル土産は“体験ごと持ち帰る”時代へ

市場を歩き、香りに誘われ、目の前で搾られるごま油を見る。そして、その場で瓶詰めされたごま油を日本へ持ち帰る。忠北製油所の人気の理由は、単においしいごま油を買えるからではありません。市場の熱気や職人の手仕事、韓国の食文化そのものを持ち帰れるからです。
コスメやお菓子とは少し違う、韓国通が選ぶソウル土産。次回ソウルを訪れるなら、中部市場でしか味わえない香り豊かな体験をぜひ楽しんでみてください。
所在地 36−11 Eulji-ro 32-gil, Jung District, Seoul, 韓国
営業時間 7:00~18:00
定休日 日曜日
https://www.instagram.com/cbjeyuso/
©︎Keiko Morota
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