海外旅行に来て、「ここで写真を撮っていいものだろうか」とためらうことはありませんか?
何しろ、撮ってはいけない場所で写真をとって逮捕されたり、撮ってはいけない相手を写してしまい罰金が課されてしまったり、というニュースを耳にすることが多いからです。
特に海外は日本とはかってが違うので、思いもよらないことがその国では禁忌だったというケースも十分ありえます。
場合によっては、命の危険すらある渡航先での写真撮影。
どのように心得ておけばよいのでしょうか。
写真撮影にまつわる驚きのエピソード
外務省の海外安全ホームページでは、次のような写真撮影にまつわるトラブル例が掲載されています。
・ヨーロッパの美しい森や、中央アジアの美しい夕焼けを撮影したら、付近にあった軍事施設を撮影したと国境警備隊や警官に疑われ、その場で逮捕された
・中東で、カラフルなバスの撮影をしたところ、近くを歩いていた若い女性が「勝手に自分の姿を撮られた」と叫んだため、付近にいた人たちに取り囲まれ、カメラをその場で取り上げられた。
・東アフリカでマサイ族の人たちを黙って撮影したところ、猛烈に怒りだし、お金を要求された
自分がただの風景だと思っている景色でも、それが政治や軍事にかかわるものが含まれている場合、その建造物や対象を含んだ撮影や写生はスパイ行為とみなされます。また、宗教上女性を撮影することは禁忌であったり、無断で撮影されることを好まない民族もいるようです。
基本的に撮影NGな場所まとめ
世界共通で、基本的に撮影してはいけない場所をまとめました。
海外旅行に行く前にはしっかり頭に叩き込んでおきましょう。
【場所】
・軍事施設、警察、政府庁舎などの機密施設
・立ち入り禁止地域(軍事・機密施設)
・空港
・博物館、美術館
・デパート、スーパーマーケット
・一部教会、寺院
・銀行
・その他、鉄道の駅舎や列車、橋なども、軍事機密になっていることがある
【対象】
・許可なしでのイヌイット(エスキモー)、マサイ族などの撮影
・イスラム教の現地の女性
・兵士
・宗教的な儀式
禁則に触れると、罰金、禁固、フィルム・カメラ没収などになる場合があるので、注意が必要です。
特に今は、パワースポットめぐりをする人も多く、宗教的建造物を訪れることがあるでしょう。寺院や教会など、その内外において、撮影禁止になっている場所もあるので、訪れる際には、事前に撮影禁止になっていないかどうかを確認しておくのをおすすめします。
【宗教的建造物内外での撮影禁止例】
モーリシャス共和国:ヒンズー教寺院内、イスラム教モスク内
バンコク/タイ:エメラルド寺院本堂内
オーストラリア・ドイツ・アルゼンチン・ブラジル:教会内およびミサ中の教会内