中国からドイツまで徒歩で旅をするという、驚くような計画を実行したのは、ドイツ人のChristoph Rehageさん。彼は、北京から故郷バート・ネンドルフ(Bad Nenndorf)へ5千マイルを歩いて帰ろうと考えました。
そして、2007年11月9日。26才の誕生日にRehageさんは北京からドイツへ向けて歩き始めます。
出発当初のクリストフさん。髪も髭も綺麗にそり落としました。
刻一刻と変化を遂げるクリストフさん。
彼は、旅のあいだ中、毎日自分の写真を撮り続けました。
クリストフさんは、何のために遠くまで歩くのでしょうか?
「その土地と自分がつながる感覚が好きなんだ。」「電車でツーリストとして訪れた地が、自分の足で歩むことで、突然馴染みある地のようになる。世界に隔たりがなく一つだと感じられる。」
こうクリストフさんは語ったそうです。
これは、歩くことでしか見えない“旅のギフト”かもしれませんね。
ちなみに、実はこれ、彼にとって2回目になる徒歩での旅。以前にもドイツの故郷からフランスのパリまで歩いた経験があったそうです。
砂漠を歩くクリストフさん。出発当初とはまるで別人のようです。
そして2008年11月13日。ついに、クリストフさんが歩くことを辞める日訪れました。
彼はドイツに足を踏み入れることなく、中国のウルムチ市(Ürümq)で足をとめました。その距離、約2,796マイル。一日約7.5マイルを歩きました。
クリストフさんが旅のあいだ中、写真を撮り続けて出来上がった動画がこちらです。
なぜ、彼が歩くことをやめてしまったのか。その答えはとても明快。
「いつもの生活に戻りたくなったんだ」と彼は話したそう。
自分の気持ちのままに旅をしたクリストフさん。せっかくここまで歩いたのだから、とか無理強いすることない、そのスタイルがとても好きです。そして、改めて日常の大切さを感じました。
さあ、明日からはもっとしっかり地を踏みしめて歩いてみようと思います!
クリストフさんのように国境を渡らずとも、歩くということで世界をひとつと感じられる。毎日が貴重な旅のように感じられるかもしれません。
[All photo by thelongestway.com]