岡山県倉敷市にある倉敷美観地区。江戸、明治の美しい景観が残る地域です。江戸時代に幕府の直轄領として栄え、その後、明治時代には紡績産業で有名な町となりました。倉敷美観地区は歴史が交差する場所。歴史的ロマンを探しに、この地区を歩いてみましょう。
情緒溢れる倉敷川
美観地区の真ん中に流れる倉敷川はメインスポットのひとつ。昔、倉敷川では高瀬舟が航行し物資が運ばれました。集積地としてこの地域は栄え、商人の町家や土蔵が立ち並んでいたそうです。現在も白壁や格子窓の建築物が残り、江戸時代の面影を残しています。
川沿いの柳並木が水面に美しく映り、時折風がそよぎ、柳がゆらゆらと揺れています。船頭さんがゆっくりと川舟を操っているのがみえますね。何とも言えない情緒がある風景。どこか郷愁を感じさせられます。
赤レンガの建物で有名な倉敷アイビースクエア
倉敷アイビースクエアは明治時代にこの地域の産業を支えた倉敷紡績の旧工場を再生した観光施設です。この赤レンガの建物にはツタが絡まり、春から夏にかけて新緑で壁が埋め尽されます。そして秋頃には美しく紅葉します。その季節ごとに様々な顔を見せる不思議な赤いレンガの建物。明治の残り香が感じられます。
倉敷アイビースクエア内には陶芸が体験できる工房やホテル、お土産屋さんや倉紡記念館があり、総合的に観光を楽しむことのできる場所ですよ。
日本で最初の私立美術館
大原美術館はギリシャ神殿風の建物。1930年に倉敷で活躍した事業家大原孫三郎が日本で西洋美術を紹介する最初の私立美術館を設立しました。西洋、日本の近代・現代美術や民芸運動の作家たちの作品など、幅広い分野のユニークなコレクションは有名。特に西洋エル・グレコの『受胎告知』など、世界の巨匠の絵画コレクションは一度は見てみておきたいものですね。
木々が芽吹き出し、鮮やかな緑の葉が美しい春。街歩きが楽しい季節の始まりです。倉敷で歴史のロマンを感じる旅をしてみませんか。
[倉敷市公式HP]
[倉敷観光WEB]
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