年々増えつつある登山者数。記憶に新しい富士山の世界遺産認定は登山ブームに火をつけたきっかけのひとつですが、今回は日本国内ではなく、海外でのトレッキングについて「実際どうなの?」という本音の部分にスポットを当てていきたいと思います。
世界の山々
海外には言わずと知れた世界最高峰のエベレスト(8,848m)、ヒマラヤ山脈にあるアンナプルナ(8,091m)、アフリカ大陸最高峰であるキリマンジャロ(5,895m)など、名の知れた美しい山々がたくさんあり、毎年世界中からたくさんの人たちが山を求めてやってきます。
すこしハードルが高くも思えますが、実は誰でもチャレンジできる方法だってあるんです。
「初心者でも大丈夫?」
筆者は山登りなど日本ではほとんどしておらず、体力に特別自信があるわけでもありませんが、ヒマラヤ山脈のアンナプルナベースキャンプまでのトレッキングを敢行することができました。ベースキャンプというのは必要物資を集積し、登山を開始する根拠地キャンプのこと。と言っても、標高4,130mと富士山の3,776mはゆうに超えるので、美しい大自然を感じながら最高の景色を楽しむことができます。
必要な準備
登る場所によって必要な準備は変わってきますが、アンナプルナベースキャンプまでの登山を仮定してみましょう。といっても必要なものはなんら普通の登山と変わりません。トレッキングシューズ、ポール、レインジャケット、ダウンジャケット・・・ちなみにこれらのものはすべて現地調達が可能で、だいたい日本の半額以下で買うことができます(ショップによってはレンタルも可能)。
気になる日数、費用は?
日数は一日どれくらい登るかによって変わってきますが、アンナプルナベースキャンプの場合は往路含めだいたい7~14日あればゆったりと自分のペースで登ることができます。気になる費用に関しては日計算で宿泊費300円〜、食費1000円〜、ガイド料1500円〜と格安で、許可証代(TIMS等)は4000円で取得できるという格安な点も魅力のひとつ。ちなみに荷物を持ってくれるポーター(1500円〜/日)を雇うことも出来るので、体力に自信のない方でも安心です。
ひとりで参加しても大丈夫?
いざ出発してみると、世界各国からたくさんの人たち、そして単独女性たちが登山をしにやってきていることに驚きます。そして通り過ぎる人たちは人間だけではありません。重い荷物を運ぶ馬やロバたちだって山登りの同志。たとえ一人だとしても登山中にはたくさんの出会いがあり、もしかするとそれが一生の出会いになる可能性だってあります。
日が昇る時間に起きて、自分の足で歩く。お腹が空けば腹ごしらえをし、また歩き、ちょっと疲れたら休憩。歩けば歩くほど、山はいろんな顔を見せてくれます。
「簡単だ」とは言いませんが、筆者を含め、登山中には登山初心者の人たちにたくさん出会いました。お互いを励ましあって登りつめ、最後に見えた景色は何にも代えられない宝物。「自分の足で歩く」というとてもシンプルな行為は、自分のマインドをリフレッシュするには最適の方法かもしれません。
自分のなかのハードルをちょっとだけ下げて、この機会に新しい旅の形を見つけてみてはいかがでしょう。
[マイナビニュース]
[目黒沙弥の世界一周ものがたり。]
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