1960年台後半からアメリカ全土に一大ブームを巻き起こしたヒッピー文化。その影響は50年近くたった今でもアメリカ各地の都市で見ることができます。今回はその中でも南部の代表的なヒッピータウン、ユーレカスプリングをご紹介します。
ユーレカスプリングスってどこにあるの?
ユーレカスプリングス(Eureka Springs)はアメリカはアーカンソー州の北東部に位置する小さな町。周辺をオザーク高原に囲まれたこの地では、昔から「万病を治す奇跡の水」が湧き出るという噂が広まり、1870年代にはたくさんの人がその水に癒されに訪れる一大保養地となりました。今ではオールドアメリカの雰囲気を残しつつ、ヒッピーの集う街、また観光地として多くの人が訪れる人気の街となっています。
ユーレカスプリングスの見どころ
ユーレカスプリングスの見どころと言えば、なんといってもダウンタウン街の雰囲気を歩いて楽しめるところでしょう。
(C)Yoko Nixon
街中を走るトローリーもありますが、小さい街なので歩いても充分回れます。
(C)Yoko Nixon
街のあちこちで見つけられる壁画やローカルなお店が立ち並び、アートな雰囲気満載の街並みです。
(C)Yoko Nixon
(C)Yoko Nixon
おみやげ屋さんも可愛い
ダウンタウンに幾つかあるおみやげ屋さんでは、オールドアメリカの雰囲気たっぷりの店内に、所狭しと商品が並べられています。ルート66のステッッカーや面白い道路標識など、ちょっとクスッとしてしまうようなアイテムも勢ぞろい。
(C)Yoko Nixon
アメリカ一の呪われたホテル? クレセントホテルも魅力たっぷり
ユーレカスプリングスの魅力はダウンダウンだけにとどまりません。
1886年、一大保養地として全米で人気となったこの地にクレセントホテルが建てられました。当時は「奇跡の水」が湧き出る、アメリカ一高級なリゾートホテルとしてその名を全米に轟かせました。
しかし「奇跡の水」の効果が懐疑的になっていくとともに、街全体の保養地としての魅力も段々と弱まっていきました。徐々に客足の減っていく中、ノーマン=ベイカーという医師がこの建物を買い取り、自然に囲まれたこの地で、癌患者を痛みの伴う手術や治療を行うことなく治癒するための特別病院を開業したのです。
しかし、ベイカー医師は実は医師免許を持っていなかった上に、万能薬と称した薬を、癌を含む病気を抱える多くの人に売りつけていたのです。また一説ではベイカー医師が入院患者を利用して何らかの人体実験を行っていたとも言われています。
その後病院は閉鎖され、再びクレセントホテルとして開業しましたが、病院時代に亡くなった人の霊が出るという噂が絶えず、特に幽霊部屋と呼ばれる218号室は今でも予約が取れない人気ぶりとなっているそうです。
ガイドブックにはなかなか載らない古き良き時代のアメリカの雰囲気を残すユーレカスプリングス。アメリカ南部に行く際には、ローカルな魅力たっぷりのこの街を訪れてみるのはいかがでしょうか。
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