家族の絆が希薄になっていると言われている現代社会。世界最大の家具量販店「IKEA」が制作したCMが「家族のあり方」を考えさせる内容になっているので、ぜひご紹介したいと思います。
母親の視線で進むCM「私の息子」
そのCMを制作したのは、IKEAフランス。「MON FILS」(私の息子)というCMタイトルが示す通り、ストーリーは息子と一緒にIKEAを訪れた母親の視点で進みます。
少年は、母親よりも熱心に家具を吟味しています。
「92cm」と家具のサイズも把握します。しっかりしている少年ですね!
そして同行の母親は、口を出すでもなく静かにそれを見守っています。
(次のページに続く)
スタッフとのやり取りも息子さんが自分でするようです。
女性スタッフ「お名前を教えてください」
少年 「Julesだよ。あなたは?」
女性スタッフ「・・・Marieです。何故?」
少年 「素敵な名前だね」
女性スタッフ「どうもありがとう」
そんな少年の大人びたやり取りも、母親は静かに見守ります。
視聴者もここまでは、母親と同様に微笑みながら眺めていられるのですが、次第にある違和感を抱くようになるのです。その違和感とは、一体何なのでしょう。
こんな小さい少年が?次第に増す違和感
家具を沢山載せた重そうな台車を、1人で押す少年。母親は、ここでも見守るだけ。
「ママ、ここは大丈夫」と母親の支払いを辞退し、自分でお金を払う少年。子供がそんなお金を持っているって、どういうことでしょうか。
車への積み込みだって、自分でこなします。母親は、手を貸す様子がありません。
全ての用事を済ませ、少年が運転席(!)に乗り込んだとき、ついに真実が明らかになります。
(次のページに続く)
息子の成長を受け入れる母親の愛
IKEAでの用事をすべて自分で済ませた少年を、まぶしそうに見つめる母親。
そんな母親の視線の先に居たのは、立派な青年でした。そう、今までの小さな少年は、彼の幼少時の姿だったのです。母親である女性が見つめる世界では、彼はずっと少年時代の姿のままでいたのでした。けれでも、IKEAであらゆることを1人でこなす息子の姿を見て、母親はついに息子の成長を受け入れられたようです。
けれど、彼女のそんな心境を知らない青年は、母親が自分を心配して見つめているのだと勘違いします。
息子「ママ、僕はほんの近所に引っ越すだけだよ」
母親「・・・知ってるわ」
そこでIKEAのコピーに画面は変わり、母子のストーリーは終了します。
実はこのCMの存在を筆者に教えてくれたのは、台湾人の友人。二人の息子を持つ母親でもある彼女は、このCMを見て「いつか息子たちの成長を受け入れるべき日が来る」と想像し号泣したそうです。
確かに筆者にも子供がいるので、その気持ちはよく分かります。更に、筆者自身が若者だった頃の両親も、こちらをこういう視線で見つめていたのかなと考えると胸にぐっとくるものがありました。
親の立場から観ても、子供の立場から観ても、更に国境も越えて人々の感動を誘うこのCM。ぜひ多くの方々に観ていただきたいです。
[Photo by Shutterstock.com]
[【母親的視線】法國宜家廣告 在媽媽眼中你永遠是小孩子]
[IKEA France]