「台湾の京都」とも称される古都・台南。重要な史跡が点在する歴史の街であるだけでなく、美食の街としても名高い台南は、台湾旅行のリピーターが熱い視線を注ぐ街。「次に行きたい台湾の街」として、今大注目の台南の7つの魅力をご紹介します。
台南は意外にアクセス便利
「台南は遠い」というイメージがあるかもしれませんが、実はそうでもありません。日本と台湾を結ぶLCC(格安航空会社)の路線は、台北だけではなく、台湾第2の都市・高雄にも就航しています。
電車の種類にもよりますが、台鉄高雄駅から台南駅までは所要わずか25~50分程度。台鉄高雄駅と高雄空港は地下鉄で結ばれているので、空港からのアクセスも楽チンです。高雄にも多くの見どころがあるので、高雄空港を利用して、高雄と台南の2都市を訪れれば楽しみも2倍に。
史跡を訪ねて台湾の歴史に触れる
かつて台湾の首都であった台南は重要な史跡の宝庫。街には無数の寺院や廟などが点在し、いたるところで歴史の香りを感じることができます。
台南中心部で最も古い史跡が、赤崁楼。台湾南部を占領したオランダ軍によって1653年に建てられたもので、かつては「プロビデンシャル城」とも呼ばれていました。緑に映える色鮮やかな楼閣は台南を象徴する風景のひとつ。
1665年創建の、台湾最古の孔子廟にも注目。台湾における儒学発祥の地となった台南の孔子廟は、地元の人々の憩いの場にもなっています。孔子廟の向かいにある、おしゃれなショップが並ぶレトロな通り、府中街とあわせて訪れてみてください。
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台湾きっての美食の街でグルメ三昧
食事がおいしいと評判の台湾ですが、なかでも台南は台湾人も認める美食の街。他の街からわざわざ食べにやってくる人が後を絶たない名物グルメが満載です。
台南を訪れたら一度は食べておきたいのが、台南発祥の担仔麺(タンツーメン)。細めの麺にもやしや肉そぼろをのせて、スープをかけた麺料理で、海老や魚肉団子などがのっていることも。シンプルながら奥深いダシの味わいが後を引くおいしさです。担仔麺の元祖「度小月」や、赤崁楼近くの人気店「赤崁擔仔麺」で本場の担仔麺を味わってみましょう。
筆者イチオシの台南グルメが、エビご飯「蝦仁飯(シアレンファン)」。エビとネギを炒めて醤油と砂糖で味付けし、鰹のだしで炊いたご飯の上にのせた素朴な料理で、日本人好みの優しい味わいは、食べれば食べるほどにハマるおいしさです。蝦仁飯の名店「矮仔成蝦仁飯」で老若男女に愛され続ける味を楽しんで。
贅沢なフルーツデザートを堪能
フルーツ天国・台南では、一年中新鮮なフルーツをたっぷり使ったデザートがいただけます。特におすすめなのが、1935年創業の老舗果物店「泰成水果店」の看板メニュー。半分にカットしたメロンに、自家製アイスをふんだんにのせたデザートで、甘くてジューシーなメロンと、フルーティーで爽やかなアイスの共演は、フルーツ好きにはたまりません。
台湾最古の街・安平でノスタルジック散歩
台南中心部から5キロほど離れたところにある安平(アンピン)地区は、台湾で最初に開かれた街で、かつては海上貿易によって繁栄しました。台湾最古の城「安平古堡」や、ラピュタの世界を思わせると話題の「安平樹屋」など、ユニークなスポットが点在しています。
安平老街は、台湾最古の通りである延平街を中心に広がる古い街並みで、メインストリートには土産物屋や屋台がぎっしり。いつも多くの観光客でにぎわっています。
一方、狭い路地に入りこめば、時が止まっているかのような、優しく、ノスタルジックな風景の数々に出会えます。どこか沖縄の離島を彷彿とさせる、心地よい時間の流れに魅了されることでしょう。
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レトロな可愛さ満点の「林百貨」でショッピング
日本統治時代に日本人が創業した「ハヤシ百貨店」が、時を超えてリニューアルオープン。昭和初期の面影をそのままに残すレトロ可愛い空間に、おみやげにもぴったりなメイド・イン・台湾の雑貨や食品がぎゅっと詰まった、おしゃれなショッピングスポットに生まれ変わりました。
レトロなアンティークや、ハイセンスな雑貨が並ぶ店内は、見ているだけでもワクワクするはず。当時珍しかったインジケーターつきのエレベーターや屋上の鳥居にも注目です。
最旬ストリート、正興街と神農街を散策
台南中心部で、いま最もホットな通りが正興街と神農街です。近年、古くからの商店街であった正興街には、古い建物を改装したおしゃれなカフェやショップが続々にオープン。
ストリートアートも登場し、流行に敏感な若者が集まるにぎやかな通りになりました。
正興街からほど近い神農街は、築200年を超える古民家が並ぶ歴史ある通り。神農街よりも落ち着いた風情が楽しめます。周辺には芸術家が集まり、近年ではアート横丁としても注目されているというだけあって、アート感覚が光るショップが並びます。
ライトアップされる夕方以降は、いっそうノスタルジックな雰囲気に。物語の世界に迷い込んだかのような幻想的な光景が楽しめます。
懐かしさと新しさが共存するレトロタウン・台南。「台北にはもう行った」という人も、まだまだ知らない台湾の魅力がここにあります。
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[Photos by Haruna Akamatsu & Shutterstock.com]