アムステルダムの移動手段と言えば、路面電車(トラム)は欠かせません。地図を広げると町の中心部を縦横斜めと線路が走っていますので、気軽に使えるようになれば旅人にとってもすごく便利ですよね。
ただ、知らない街の路面電車は、国内であってもちょっと使うときに緊張します。まして海外で使うとなると、「大丈夫かな?」「ちゃんと目的地に着くかな」とドキドキしてしまいますよね・・・。
そこで今回はアムステルダムを旅した筆者が、路面電車を乗り回して使い方をチェックしてきましたので、大まかにまとめたいと思います。
チケットの購入方法は?
朝も早くから日付が変わるくらいまで、街の中を元気に走り回るアムステルダムのトラムですが、そもそもどのようにチケットを購入すればいいのでしょうか?
購入場所は大まかに3つ。
(1)アムステルダム中央駅の駅前広場にあるGVB(市営交通案内所)
(2)電車の中
(3)自動券売機
旅行者にとって最も分かりやすい場所と言えば、駅前のGVBか電車の中です。GVBではチケットを欲しいと言えばくれますし、目的地を言えば、何番線の電車に乗るべきかも教えてくれます。
一方でチケットを持たず、今居る場所からひょいと乗りたい場合は、シンプルに車内で買ってください。車内に設けられた専用ブースで乗車券を買える場合もあれば、運転士に直接お願いする場合もあります。
運転士にお願いする場合は、電車の先頭近くで待ち、電車が停まったら一番先頭の扉から入ってチケットを買ってください。
チケットの種類は?
車内で買えるチケットの種類は、
(1)1時間チケット・・・2.90ユーロ
(2)24時間チケット・・・7.80ユーロ
(3)48時間チケット・・・12.50ユーロ
があります。上述した市営交通案内所などでは、3~7日券まで購入できるようになっています。
外国語が苦手な人はあらかじめぴったりの金額を用意して、車内や市営交通案内所などでチケットの料金表を指させば、乗車券を出してもらえますよ。
路面電車の乗り方
希望の路面電車に乗りたいときは、駅で軽く手を上げて路面電車を止めてください。他にたくさん待っている人が居れば勝手に停まってくれますが、そうでない場合は手を上げたり、運転士の近くの扉をノックしたりして止める必要があります。
扉が開いて中の乗客が降りきったら、順次入ってください。入り口のタッチパネルにチケットをかざして、音が鳴ったら手続き完了です。ピンク色の丸のタッチパネルが入り口の左右にありますので、どちらかを利用してくださいね。
自分の希望の行先にきちんと着くのか、トラムの路線を調べるときは、トラム駅に張り出されているマップや市営交通案内所に置かれている路線マップをチェックしてください。
分からない場合は、片っ端から地元の人に聞いてみてもいいです。皆さん、とても親切に教えてくれますよ。
路面電車の降り方は?
次は降り方。日本人の観光客が降りたいような場所は、たいてい現地の人も降りますので、人の流れに沿っていけば問題ありません。下車するときも、ピンク色の丸いタッチパネルに乗車券をかざします。
次の駅でトラムが停まる場合、車内のランプが赤く点灯します。万が一、自分の降りたい駅が迫っているのに、ランプが点いていない、誰も降りそうにない場合は、日本のバスと同じように降車ボタンを押してください。車内の赤いランプが点灯し、次の駅で停まってくれます。
残念ながら車内アナウンスは主要なトラム駅でないと、英語で言ってくれません。オランダ語のみのアナウンスになります。
「ええ!」と思うかもしれませんが、車内には分かりやすい電光掲示板があり、次の停車駅、次の次の停車駅などを表示してくれています。
掲示板の文字を見ながらであれば、オランダ語のアナウンスもなんとなく理解ができてきます。ここだと思ったらボタンを押してくださいね。
最悪乗り過ごしても、どこか適当な駅で降りて引き返せばいいだけの話。チケットは期限内であれば何度でも乗り降りが可能ですので、その辺は開き直ってしまった方がいいかもしれませんね。
以上がアムステルダムでの路面電車の乗り方になります。慣れてくると、徐々に車窓の風景を楽しめるようになります。
ただ、スリもときどき発生しているそうですので、混雑している場合はリュックサックなどは体の前に抱えて念のため警戒しておきたいですね。
[All photos by Masayoshi Sakamoto]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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