
(c)Naoko Kurata
オランダの北ブラバント州にあるテーマパーク「De Efteling」(エフテリング)をご存知でしょうか。1952年にオープンした今年(2017年)開園65周年にもなる歴史ある場所で、オランダ人は大人も子供もみんなこの遊園地が大好きです。
1992年には「世界一のテーマパーク」にも選ばれたこともあるこの施設は、「オランダのディズニーランド」とか「ディズニーよりも楽しい」と言われてもいます。一体何がそんなに人々を引き付けるのでしょうか。エフテリングを実際に訪れた筆者が、その魅力をお伝えしていきたいと思います。
ファンタジックな世界観

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エフテリングのテーマは「おとぎの国」。オランダ人の画家アントン・ピーク(Anton Pieck)氏が設計に参加し、ヨーロッパの昔ながらの童話を再現したファンタジックな世界観が展開されています。

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エフテリングの魅力のひとつが、園内の自然の豊かさ。森と湖に囲まれた中を歩いているような気分にさせてくれます。敷地面積は、2.76平方キロメートル。そういってもあまりピンとこないかもしれませんが、東京ディズニーリゾートが約2平方キロメートル(200ヘクタール)だと聞くと、その広大さが想像できるのではないでしょうか。年間470万人が訪れるオランダで一番集客力のあるテーマパークにも関わらず、その広さのせいか窮屈さは全く感じません。

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広すぎて子供は歩き疲れてしまうのか、こんな園内専用トロリーに乗ってるお子さんを多く見かけました。これなら、子連れでも安心して移動できますね。
クセになるシュールなキャラクターたち

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園内では、エフテリングのオリジナル・キャラクターを見かけました。でも主役は、やっぱり童話の登場人物たち。入り口からほど近い位置にある「童話の森」(Spookjesbos)では、欧州でおなじみの童話(「眠り姫」や「白雪姫」など)をモチーフにしたオブジェを楽しむことができます。

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「ラプンツェル」のオブジェは、塔から降ろされたラプンツェルの髪の毛を伝って魔女が登っていくシーンが再現されています。この魔女は、実際に上下に移動していました。

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「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家も。ヘンゼルが魔女に囚われて、グレーテルが途方に暮れている場面です。

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そしてこちらは、2016年に新設されたばかりの「ピノキオ」のオブジェ。このくじらが、水を噴き出しながら目と口を開閉させます。

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正面に立つと水でずぶ濡れになるので斜めからしか撮影できませんでしたが、口の中にはゼペットおじいさんとピノキオが居ました。
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