LCC(格安航空会社)の就航により、ぐっと身近になったマレーシアの首都・クアラルンプール。年々進化を続けるエネルギッシュな街で訪れたい観光スポット7つをご紹介します。
ペトロナス・ツインタワー
大都市・クアラルンプールのシンボルが、ペトロナス・ツインタワー。「ペトロナス」とは、マレーシア国営の石油会社のこと。高さ452メートルの高層ビルで、1998年の完成から2003年までは世界で最も高いビルとして、その名をとどろかせていました。
(C) Haruna Akamatsu
ペトロナス・ツインタワーの下にある巨大ショッピングセンター、「スリアKLCC」地上階の屋外広場からは、間近に迫るツインタワーの眺めを楽しむことができます。
夜空に輝くツインタワーも幻想的。ツインタワーに隣接するビルの57階にあるレストランバー「マリニーズ・オン・フィフティセブン」や、トレーダース・ホテル・クアラルンプール33階の「スカイバー」などから、ツインタワーを眺めながら大人の時間を過ごしてみるのもいいですね。
国立モスク(マスジッド・ヌガラ)
1965年に建てられたマレーシア最大級のモスクで、開いた傘のような屋根をもつ現代的なデザインが特徴。広大な敷地にゆったりと配置された空間は、外の喧噪から隔絶された別世界。
建物は、細部にいたるまでイスラム美術を取り入れた装飾が施されていて、モダンな中にもエキゾチックな香りが感じられます。
(C) Haruna Akamatsu
礼拝堂内部にはイスラム教徒しか入れませんが、廊下から礼拝堂の見学が可能です。女性は身体を覆うローブの着用が必須ですが、カウンターで無料で貸し出してくれるのでご安心を。せっかくクアラルンプールに行くなら、日本ではなかなか触れることのないイスラム文化を体感してみましょう。
マレーシア・イスラム美術館
(C) Haruna Akamatsu
国立モスクからほど近いところに、マレーシア・イスラム美術館があります。オスマン様式のタイルで彩られた建物の内部には、世界中のイスラムの国々から集めた美術品や工芸品、生活用品などがぎっしりと詰まっています。繊細な美意識で細部までつくり込まれたイスラム芸術に、きっと心奪われるはず。
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館内には中東料理が楽しめるおしゃれなレストラン「ミュージアム・カフェ」もあり、選べるメインに、野菜がたっぷり摂れる前菜のビュッフェが付くランチコースがおすすめ。物価の安いマレーシアにしてはやや値段が張りますが、洗練された空間で優雅に食事を楽しみたいときにぴったりです。
チャイナタウン
(C) Haruna Akamatsu
クアラルンプールで、観光客に最も人気があるエスニックタウンがここ、チャイナタウン。古いショップハウスが並ぶ街並みは、クアラルンプールのなかでもひときわレトロな雰囲気を醸し出しています。メインストリートのプタリン通りは、露店がひしめき朝から晩までにぎやか。夕方になると、周辺の通りにも露店や屋台が登場してさらなる活気を見せます。
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チャイナタウンは安くておいしいグルメの宝庫でもあります。ワンタン麺で有名な「冠記」やお粥の専門店「漢記」など、長く愛されているローカルグルメに挑戦してみましょう。
おいしいコーヒーと居心地の良さで人気の「Cafe Amo」
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さらに、バックパッカー向けの安宿が多いことから、近年は本格コーヒーが楽しめるおしゃれなカフェも次々に誕生。楽しみの幅がよりいっそう広がっています。
セントラル・マーケット
(C) Haruna Akamatsu
クアラルンプールで、エスニック雑貨や衣類を買うならここへ。チャイナタウンのはずれにあるセントラル・マーケットは、1888年の野外カジノに起源をもつ歴史あるマーケットです。
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2012年の改装により、「華人街」「リトル・インディア」といった、テーマ別ゾーンが誕生。内装もテーマに合わせて生まれ変わり、おもちゃ箱のように楽しい空間となりました。
(C) Haruna Akamatsu
セントラル・マーケットで日本人に人気の高い名物商品が、「ナマコ石鹸」。保湿効果やアンチエイジング効果が期待できるとして、女性に大人気です。筆者もひとつ試してみましたが、確かに肌がするつべになりました。
ランカウイ島で作られているというナマコ石鹸は、クアラルンプールでは入手できる場所が限られているので、確実に手に入れたい方はセントラル・マーケットで。マレーシア生まれのスパコスメ「タナメラ」の直営店もおすすめです。
ブキッ・ビンタン
(C) Haruna Akamatsu
「ブキッ・ビンタン」とは「星が丘」という意味で、マレーシア随一の繁華街。ブキッ・ビンタンのランドマーク的存在のショッピングセンター、「パビリオン」をはじめ、世界の高級ブランドから、欧米や日本のファストファッション、ローカルブランドまで、ショッピングなら何でも揃います。
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ショッピングセンターにはたいていレストラン街とフードコートがあり「ロット・テン」の地下にあるフードコートは、中国料理の名店ぞろいで有名。
クアラルンプール名物の大屋台街、アロー通りも近く、きらびやかなショッピングセンターと昔ながらのアジアの風景のコントラストが面白いエリアです。
ムルデカ・スクエア周辺
「ムルデカ」は「独立」を意味するマレー語。その名の通り、ムルデカ・スクエアは、1957年にマレーシアの独立が宣言された特別な場所です。広場の南端では、世界一の高さを誇る掲揚塔にマレーシアの国旗がはためき、現在も毎年、独立記念式典が行われています。
ムルデカ・スクエア周辺には、19世紀後半から20世紀初頭に建てられた、イギリス統治時代のコロニアル建築が残っています。クアラルンプール発祥の地に建つモスク「マスジッド・ジャメ」や、英国教会「セント・マリー聖堂」、マレーシアの民族衣装や装飾品を紹介する「国立織物博物館」などの歴史建築を訪ね歩いてみては。
(C) Haruna Akamatsu
東南アジア屈指の大都会、多民族都市、アジアの素朴な生活臭を残す街・・・さまざまな表情をもつクアラルンプールは、誰もが自然と溶け込めてしまう懐の深い街です。
さて、あなたはクアラルンプールで、どんなお気に入りの場所を見つけるでしょうか。
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