骨董品からガラクタまで、さまざまなものに出会える「蚤の市」が有名なフランス。ですが、単に町中を歩いているだけで掘り出し物に巡り合うことも、多々あります。
誰かのゴミは、我が宝!「捨てる神あれば拾う神あり」
フランスで暮らし始めて、気づいたことがあります。それは、道ばたに捨ててあるものを何のためらいもなく、持ち去る人が多いこと! 道端には、まだまだ使える粗大ごみや食器、雑貨に家具などが捨ててあることが多いのです。そして誰もが品定めをして、拾っていくという不思議さ。
アパートを間借りしている友人の大家さんは、リビングの家具を拾ってきたイスやソファで調達。ゴミとは思えない、ハイセンスな家具だったのでびっくりしました。
勝手に持ち去っていいの?
フランスの住宅街を歩くと、出会うことの多い掘り出し物。「持って行ってくださいね」という張り紙こそないものの、公園の入り口、マンションの玄関先など目立つ場所に置いてあるんです。初めて見たときには「誰かの忘れ物かな?」と思いましたが、知人が物色しているところを目撃! それ以来、道端のガラクタは不要品だと知りました。
また、あるときは「壊れているので、もう使えませんよ」というポップが食洗機に貼ってあるのを発見。誰かがせっかく持ち帰ったのに「使えない・・・」、なんてことにならないための配慮でしょうか。
筆者は10階建てのアパートに住んでいるのですが、1階のエレベーター脇の階段に、本やバッグなど要らなくなったものがよく置いてあります。筆者もそれに習って要らなくなったカーディガンを置いておいたところ、すぐに(!)なくなりました。
拾ったお宝を大公開!
かわいいものやまだまだ使える素敵な食器を見つけたら、素通りするわけにはいきません! はじめは捨ててあるものを拾うことに抵抗があったものの、今では拾ったものが活躍しています。この半年の間に見つけた、お宝をご覧あれ!
北アフリカや中東スタイルのグラス。プリントが少しばかり剥げているけれど、可愛いらしいデザインと鮮やかな色使いが気に入っています。
グラスを拾ったときに、同じ場所に置いてあった大小4皿ずつのプレート。拾ったときにはお皿の間にはパッキンが敷かれていました。持ち主だった人の心遣いに感謝! 「大切にしてくださいね」という、プレートへの愛も感じました。
レトロな雰囲気のミルクピッチャーと小花柄のソーサー。ミルクピッチャーはドレッシングやソースをサーブする際に使ってます。ソーサーはアクセサリートレイによさそうだと思い、いただいてきました。
大好きなガラスの食器を見つけたときには大興奮!! ティータイムのお茶請け入れに、小さなケーキを焼くときに(耐熱ガラスなのでオーブン可)、冷蔵庫内のこまごましたものを入れておくのにと大活躍。
お宝を見つけたら、即いただくべし
後悔しているのは、散歩の途中に自宅付近で見つけた折りたたみ式の木製のイス。15分後に戻ったときには、すでに持ち去られていました・・・。欲しいと思ったら、そのときに持ち帰るのが鉄則と言えましょう。
誰かの不要品が、他の人の手に渡って新たな息を吹き返すのは、素敵なことだと思いませんか? 筆者のお宝は「単なるガラクタじゃないか」というご意見もあるでしょうけれど・・・!
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